表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白の少女はこの世界に愛される  作者: 有氏ゆず
第六話 少女らは救われる
77/125

6-1




そして今日は、月曜日。


週末の楽しかった思い出を胸に抱きしめて眠ったおかげか、まふゆはすっきりと目覚めることができた。


月曜日の朝だというのに、心も体も驚くほど軽い。

早くみんなに会いたい──その一心で身支度を整え、少し早めに教室へと向かった。




「おはようございます!」


教室の扉を開けると、そこにはすでに見慣れた顔ぶれが揃っていた。


「おう、まふゆ、おはよう!」


前の席のレオンハルトが快活な笑顔で振り返る。


「おはよう、まふゆ。よく眠れたかい?」


隣の席のセリウスが、優しく微笑みかけてくれる。


「……おはよう」


後ろの席からは、ミカゲの静かな声が聞こえた。


日曜日を挟んだだけなのに、とても久しぶりに会うような気がして、まふゆの胸は温かいもので満たされる。

自分の席に着くと、鞄から教科書を取り出しながら、週末の出来事を思い出して自然と頬が緩んだ。




やがて、始業のチャイムが鳴る前の、賑やかな朝の休み時間。


シャノンと隣のクラスのリリアまでも教室にやってきて、いつもの六人が自然とまふゆの席の周りに集まっていた。


そんな中、レオンハルトが不意に真剣な表情になり、パン、と手を一つ叩いてみんなの注意を引いた。


「よし、皆に提案がある。今日の放課後、昇級試験を受けないか?」


その言葉に、教室の喧騒が少しだけ遠のいたように感じた。


昇級試験。

ホブゴブリンを討伐し、クエストポイントが300ポイントに達したことで得た、Fランクへの挑戦権。


「お、いいね!早く受けたいと思ってたんだ!」


レオンハルトの提案に、セリウスが真っ先に賛同の声を上げる。




レオンハルトは、まふゆとセリウス、そしてミカゲの方を順に見渡して続けた。


「昇級試験は個人で受ける個人戦と、四人一組のパーティで受けるパーティ戦が選べる。俺たちはあのホブゴブリン戦の連携もある。俺、セリウス、ミカゲ、まふゆはパーティ戦で受けるのが一番確実だと思うんだが、どうだ?」


レオンハルトの瞳には、リーダーとしての自信と、仲間への信頼が満ちていた。

パーティ戦──つまり、また一緒に戦うということ。


「うちも、それがええと思います。みんなと一緒なら、心強いさかい」


まふゆは、迷うことなく力強く頷いた。

一人で戦うなんて、今の自分には想像もできない。この仲間たちと一緒だからこそ、前に進めるのだ。


「……異論はない」


ミカゲも静かに同意する。


「よし、決まりだな!」


レオンハルトが満足げに笑った。


「あたしは個人戦で受けるわ。誰かと足並み揃えるの、性に合わないし」


シャノンが腕を組んでそっぽを向くが、その横顔は挑戦者のそれに変わっていた。


「あーしはB組の子とパーティ組む約束してるんだー!みんな、お互い頑張ろーね!」


リリアも拳を握って、元気よく宣言した。




それぞれの道で、次のステップへと進む。

放課後には、初めての昇級試験が待っている。

緊張と、それを上回る武者震いのような高揚感が、まふゆの心を支配し始めていた。


(頑張らなあかん……!みんなの足を引っ張らんように……!)


ぎゅっと拳を握りしめるまふゆの肩を、セリウスが優しく叩いた。


「大丈夫だよ、まふゆ。君ならできる」


その言葉に励まされ、まふゆは「はい!」と力強く返事をした。

待ちに待った月曜日は、新たな挑戦の始まりの日となった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ