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白の少女はこの世界に愛される  作者: 有氏ゆず
第四話 少女は司令塔になる
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4-8




そして、待ちに待った昼食の時間。

ようやく今日から新入生も食堂が使えるようになったのだ。


王立特異能力者統合学園の食堂は、まるで王宮の晩餐会会場のように広大で、天井も高く開放感に満ちていた。

様々な種族の生徒たちの活気で満ち溢れるその場所へ、まふゆたち六人は足を踏み入れる。




「わあ……!」


ずらりと並んだ豪華な料理の数々に、まふゆは思わず感嘆の声を漏らした。


焼きたてのパンの香ばしい匂い、じっくり煮込まれたシチューの豊かな香り、色とりどりの新鮮なサラダ。どれもこれも、本当においしそうだ。


「ビュッフェ形式なんや……!どれ取るか迷うなあ……」


まふゆは目をきらきらと輝かせながら、トレーを手に料理の間を行ったり来たりする。

前のクエスト報酬で得た「食堂一ヶ月無料券」のおかげで、気兼ねなく好きなものを好きなだけ選べるのが嬉しい。


「ははっ、まふゆは食いしん坊だな。ほら、そこのローストビーフが美味そうだぞ」


向かいの席に座ったレオンハルトが、豪快に肉料理を皿に盛り付けながら笑う。


「こら、兄さん。まふゆをからかわないでくれ。……まふゆ、あちらの魚介のマリネもさっぱりしていて美味しいよ」


隣のセリウスは、そう言って優雅にサラダを取り分けている。


「まふゆん、デザートもすごいよー!見て見て、このチョコケーキ!」


リリアは既にデザートコーナーに夢中で、大きなケーキを前に目を輝かせている。


「あんた、まだメインも食べてないでしょ。ノセもノセよ、そんな草ばっか食べてて午後の授業もつの?」


シャノンは呆れたように言いながらも、自分の皿にはこんがり焼かれたチキンを山盛りにしていた。


ミカゲは、そんな賑やかな仲間たちの様子を気にするでもなく、必要な分だけを淡々とトレーに乗せると、既に席についていた。彼の席は、まふゆのすぐ後ろ。まるで背後を守るように。




……しばらくして、それぞれが思い思いの料理を手に席へと戻ってくる。


まふゆは悩んだ末に、セリウスおすすめのマリネと、レオンハルトおすすめのローストビーフ、それからほかほかのシチューをトレーに乗せていた。


「いただきます!」


みんなで声を合わせ、食事を始める。

戦闘訓練の後の空腹も相まって、どの料理も格別においしく感じられた。


「んー、おいしい!ここのシェフは腕利きやなあ」


シチューを一口運び、まふゆは幸せそうに頬を緩ませる。


エドウィンの件でずっと張り詰めていた心が、仲間たちとの和やかな食事の時間に、ゆっくりと解きほぐされていくのを感じていた。


不安が消えたわけではない。けれど、こうして笑い合える仲間がいる。それだけで、少しだけ強くなれる気がした。




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