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まふゆたちがそれぞれの水着を広げ、戸惑ったり感心したりしていると、更衣室の扉が再びがらりと開いた。
賑やかな話し声と共に、B組の女子生徒たちがなだれ込んでくる。一気に人口密度が上がり、熱気と華やかな空気が室内に満ちた。
「うわー!マジこの水着ちょーイイ感じじゃん!」
「見て見て、私の!背中に羽根のデザインついてる!」
あちこちで歓声が上がり、生徒たちは真新しい水着を手に、友人たちと見せ合いながらはしゃいでいる。
その喧騒の中を、ひときわ明るい声が真っ直ぐにまふゆたちの元へと飛んできた。
「おっまたせー!まふゆん、シャノちゃん、アリリン!」
銀髪のポニーテールを弾ませ、リリアが満面の笑みで駆け寄ってくる。彼女もまた、自分の水着が入った箱を小脇に抱えていた。
「リリア……!」
まふゆが笑顔で応えると、リリアは三人が広げている水着を興味深そうに覗き込んだ。
「うわー!まふゆんの水着、めっちゃ綺麗ー!雪の女王様みたーい!」
「そ、そんなことないて」
「シャノちゃんのはカッコイイ系だね!似合いそー!」
「……まあね」
シャノンはそっぽを向きながらも、どこか嬉しそうだ。
「で、アリリンのは……なにこれ、ちょーお姫様じゃん!かわいすぎー!」
リリアはアリスのフリルだらけの水着を見て、目をきらきらと輝かせた。その純粋な称賛に、まふゆとシャノンは少しだけ毒気を抜かれる。
「あーしも早く開けよーっと!」
リリアはそう言うと、自分の箱を勢いよく開封した。
「じゃっじゃーん!あーしのはこれ!」
箱から現れたのは、ダークエルフのイメージに合わせた、黒を基調としたクールなデザインのビキニだった。
しかし、ただの黒ではない。ホルターネックの紐や腰のサイドリボンには、彼女の髪色と同じネオングリーンがアクセントとして使われており、ギャルっぽい彼女の雰囲気にぴったりの一着だった。
胸元は少し大胆に開いているが、それが彼女の健康的な魅力を引き立てている。
「へへ、どーお?あーし、こういうのワンチャンいけると思ってたんだよねー」
リリアは自分の水着を体に当て、くるりと一回転してみせる。
「うん、リリアによく似合うわあ」
まふゆが微笑むと、リリアは嬉しそうに「でしょー?」と胸を張った。
少女たちの華やかな品評会。
その傍らで、アリスはただ黙って、自分の手の中にあるフリルだらけの水着と、楽しそうに笑うまふゆたちを、不思議そうに、けれどどこか羨ましそうに見比べていた。




