天使さま、帰省する
地球と惑星ハーヴェンとの距離は、ワープ航行にして一週間。
その間、ロゼリア号は特に障害もなく進んだ。
俺は暇な時間のほとんどを、フクレと配信サイトの調整や探索者たちに付随させるカメラの仕様について話し合っていた。
配信を強制にするのか、希望性にするのか。
先行者の有利要素――ダンジョンの攻略情報をどうやって守るのか。
実装によって起きる問題やその対処についてなど。
ちなみにその間、ダンジョンの管理が出来なくなってしまうので、船内に積んでいた電算機は大量の霊子核と一緒に箱詰めして、地球の衛星軌道上でお留守番させることにした。今頃、人工衛星たちに混ざって漂っていることだろう。
とにかくダンジョンの維持だけさせるなら、それで十分だ。向こうに長期滞在するとなると話は別だが、あくまでも一時的な渡航にすぎない。
そうこうする内に一週間が過ぎ去り……。
俺は再び、第二の故郷に帰ってくることができた。
地球と似た海洋面積の多い星。けれど明らかに異なるのは、陸地が黄金色に輝いて見えること。あちこちに植えられた霊樹が今、紅葉を迎えているのだ。
――ハーヴェンの歴史は常に霊樹と共にあった。
霊樹は成長サイクルの過程で、霊子を利用して効率よくエネルギーを生成する。そこに明確な意思は存在しないが、人間以外で霊子を扱う稀有な存在だ。
かつてハーヴェン族はこの樹を自分たちの祖であると認識していた。
今でこそ学習カプセルの恩恵で、誰もが身一つで操霊術を駆使するが、かつては霊樹の枝から削り出した杖を握っていたという。
もしそんな時代に俺が転生していたら……まごうことなき『異世界転生』をしたと思っただろう。
文明が進歩した今でも、この星では霊樹を大切にしている。
ハーヴェン族が人生の終わりを「霊樹に還る」と表現するのはそのせいだ。
今の俺にはまったくピンとこない話だが……。
そんな樹木が林立する星に突き刺さった一本の軌道エレベーター。
その天辺へ、ロゼリア号が吸い込まれていく。
空港に降り立つと、行きと同じようにがらんとして静かだった。
「ここは変わりませんね……」
訪れる者も旅立つ者もほとんどいない。
田舎なら風情があるかもしれないが、ここはただ寂しいだけだ。
普通のハーヴェンは母星から出ず、一生引きこもって生活するらしい。
「久しぶりの母星ですからフクレも自由にしてください」
『かしこまりました。補給は万全にしておきます』
「いや、そうではなく……」
俺は思わず額を抑えてしまった。
頭の中が全て仕事で埋まっているシルキーをどう説き伏せたものか、頭を悩ませる。
いやむしろ、こんな風に気遣う方が失礼なのか……?
「失言でした。明日には出発できるよう、整備をお願いできますか?」
『ハイ! もちろんデス!』
よし、上手く話せたな。
本当にこれがパーフェクトコミュニケーションでいいのかという気もするが……。
また一つ、シルキーの精神性を解き明かしてしまった。
それから俺は、律儀に触腕を振って見送ってくれるフクレを残し、地上へ向かうエレベーターに乗り込んだ。高速で雲の上から下へ突き抜け、ロビーに降り立つ。ここもまた人気が無く、シルキーさえ常駐していない。
立ち並ぶ転移装置の中から「ナ地区」行きを選んでゲートを潜ると、そこはもう鳥が囀り街路樹が立ち並ぶ長閑な住宅街だった。
生まれも養育も機械に頼るハーヴェン族だが、暮らしは自然の中を好む。
太古から霊樹に寄り添って生きてきたからだろうか。
不自然なくらいゴミ一つ落ちていない街並みを歩く。
途中すれ違うのはシルキーばかりで同族は一人もいない。
良い天気なのに。まぁこの星は気候も管理されているから、一年中良い天気だが。
最初はちょっぴり懐かしいかなと思ったけれど、いざ帰って来てみると退屈な場所だ。よくこんなところに16年間もいたもんだ。
そうこうする内に一軒の集合住宅に辿り着いた。
落ち着いたベージュ色の外壁と青い屋根が周囲の風景と調和した、大きな家だ。外からだと屋敷のように見えるかもしれない。その実、中でいくつもの個室に区切られている。
ハーヴェンは生まれながらに配属先の集落が決められていて、不都合があれば自分で一軒家を探して住むこともできる。けれど大体は面倒くさがって、というかわざわざ引っ越す理由もないので、こうした集合住宅に住みっぱなしで生活している。
ゼル爺はもともとナ地区に住んでいなかった。
後からここへ移り住んで来たのだ。
理由は教えてくれなかったけれど、三歳にして友達がいなくなった俺は、もっぱらゼル爺に相手してもらっていた。
よく考えると、あの人って謎が多いんだよな……。
普通ならもうとっくに霊樹に還っていてもおかしくない年齢なのに。
よほど大きな気がかりでもあるのか、あるいは――
「あれぇ、レグだぁ」
考えこんでいる内、無意識に玄関の戸を開けていた。
そんな俺へ間延びした声がかけられる。
はっとして目線を上げると、ロビーのソファに一人の天使が座っていた。
紫の髪を一本のおさげにして肩から前に垂らしている。濃紺色の瞳は目尻が低く、とろんとしていて眠たげだ。だぼっとした服を着て、挨拶のつもりか余った袖を振っている。その背にはもちろん二枚の大きな翼。
「……ハル」
俺の幼馴染、ハーヴェンのハル・ナがそこにいた。
「なんだか久しぶりな気がするねぇ」
それはそうだろう。ゼル爺に連れられて一年、そこから地球へ行って三か月。その間俺は他の同族と話をしていない。
それが「なんだか」で済むのはハルの気性のせいじゃない。
望めば永劫を生きられる神族ならではの時間感覚のせいだ。
「ちょっと外界に行ってたんです。またすぐに出ていきますよ」
「ふぅん。レグは相変わらずだねぇ」
「……そういうあなたは?」
「ちょっと煮詰まってねぇ。ぐるぐるしてるうちに、気づいたらここにいたんだぁ」
ハルは俺が知ってる同族の中でも特にのんびりしている。
思考にリソースが取られて、他がおざなりになっているからだ。
「確かこの間は……ええと、魂の所在がどうとか」
「そう! その問題がねぇ、まだ片付いてないんだよぉ。昔は心臓か脳が定説だったっていうでしょー? でもそれじゃあ木精人種みたいな種族に説明がつかないし、そもそも肉の体がない人もいるから……臓器に喩えるのがナンセンスなんだよねぇ。私は霊子と同じで、魂は別の次元に保管されているかぁ、あるいは霊子に記憶領域があってぇ――」
「すみません。その話、長いですか?」
ハーヴェンっていうのは、一事が万事、みんなこんな調子だ。
ハルが変わっているんじゃない。
外に出ても知っていることしか存在しないから、残る興味が全て自分の内側に向いている。やれ、どうしてこの世に生まれたのか、何故宇宙は――自己は在るのか、意識とは何か、無意識とは意識の内か……そんなことばかり毎日考えている。
ハルは三歳まで、俺の友達だった。
マイペースだけど俺がボードゲームに誘えば遊んでくれたし、ちょっとでも早足になると文句を言ってきたり、一緒に近所の探検に出かけたりしてくれる普通の子だった。
それもハルが学習カプセルに入る前までの話だ。
今度遊ぼうねと約束していたゲームを持って訪れた時、
――そんなものより、心について考えたいなぁ。
ほやんとした顔で一刀両断された日のことを、俺は鮮明に覚えている。
この子はもう遊ばないんだ。
子どもの世界には、もう二度と帰ってこないんだと。
「あぁ、ごめんねぇ。レグはこういうの、興味ないんだったっけぇ」
別にそれで俺とハルの仲が悪くなったわけじゃない。
実際俺がハルの話についていけず、しらけた顔をしていると、こうして話を打ち切ってくれる。でもそれは大人の対応だと俺は思う。
ねぇ、聞いて聞いて。
たとえ押しつけでも、そう言ってくれたならどんなに救われただろう。
「なら世間話をしようよぉ。レグはどこに行ってたの?」
「辺境惑星ですよ。ほら、連邦がたまに未開惑星の開拓者を募集しているでしょう。あれに応募したんです」
「ほえぇ……」
間延びした相槌を打ってから、ハルがほやんと微笑む。
「レグは本当に変わってるねぇ」
「……それは、どうも」
「褒めてるんだよ。レグを見ていると、とっても刺激を受けるんだぁ。何か変わったことがあったら、また教えてねぇ」
刺激、刺激ねぇ。哲学書だったら、地球のものでも喜んでくれるだろうか。
何を渡しても響かなそうな気がするが……。
ああでもちょうどよかった、少し宣伝しておくか。
「刺激……になるかは分かりませんが、開拓の様子をこの星でも見られるようにしたいと思っているんです。もし上手くいったら、覗いてみてください」
「へえぇ。なんだろ、プロモーションビデオみたいなものかなぁ?」
「概ねそんな感じです」
「わかった! 楽しみにしておくねぇ」
まぁビデオじゃなくてライブなんだが、似たようなものだろう。
まだ実現できていないものを詳しく説明して、いざ作れなかったら恥ずかしいし、訂正しなくてもいいか……。
「そうだぁレグ。これは調査というか、せっかくだから聞かせてほしいんだけどねぇ」
ハルが立ち上がる。俺より背が高いので、自然と見下ろされる形になった。
濃紺の瞳が俺の頭からつま先までを一瞥する。
「――レグは自分のどこに、魂があると思う?」
魂、それはきっと心と言い換えてもいいだろう。
ゲームをプレイしている時。ダンジョンについてあれこれ考えている時。俺は“楽しい”と感じる。そうした感情は脳が生み出しているのか。ならば俺の思考をコピーしたロボットを作れば、そのロボットも“楽しい”と思うのか?
第一、前世の俺と今世の俺は肉体的にまったくつながりがない。
なのに意識が連続している。
だから魂と呼ぶべき何かが存在しているのは間違いないと思う。
ただしその在り処は転生した今でも分からないというのが本音だ。
それでも考えるとするならば。
「……影、なんてどうでしょう」
地球にいた頃から俺にくっついていた、それ。
探せば影の無い種族だってこの宇宙には存在するのかもしれないが。
とりあえず精いっぱい捻りだした答えだった。
果たして、俺の言葉を聞いたハルは一瞬きょとんとした。
それから口元に袖を当て、くすくすと笑う。
「なるほど。レグはやっぱり、面白いねぇ」
その言葉が本当なのか、社交辞令なのか。
同族と向き合うことから逃げ出した俺には見当もつかない。
ただ声を抑えて笑うその動作と。
俺の記憶の中にある幼いハルとが重なって、二重に見えた。
◇ ◇ ◇
ハルとの会話を打ち切った俺は集合住宅の階段を昇っていた。たかだか四階建ての建物だから、昇降機もあるが使うほどじゃない。
最上階の、大霊樹が見える陽向席。
ゼル爺は大抵そこに座っている。
最後の一段を昇りきると、予想通り探し人がいた。
床に広がる金の髪が天窓から降り注ぐ光を受けて輝いている。
こちらに背を向け、遠く霊樹を見つめているゼル爺へ声をかけるべく口を開いたところで、純白の翼が翻った。
「おかえり、レグ」
「……ただいま戻りました」
見るまでもなく、初めから俺だと分かっていたかのような口調。
この人なら後ろに目がついていてもおかしくないと密かに思っているので、かろうじて驚かずに返答することができた。
海のように澄んだ青い双眸がこちらを観察してくる。
「息災なようで安心したよ」
「はい。フクレの――シルキーのおかげもあって、何とかやれてます」
「うん。また一段と良い顔になったね」
「そう……でしょうか」
「あとちょっと太、いやこれはやめておこうか」
「ふと!? そこまで言ったらもう最後まで言ってくださいよ! え、太りました!? 私太りましたか!?」
た、確かにこの星にいた時はゼリー飲料しか食べてなかったし、ゼル爺と諸国漫遊の旅に出てた時はいろいろ食べてたけど、その分体も動かしていた。だが今の生活はどうだ。日がなロゼリア号で食っちゃ寝の生活ばかり……。
思わず二の腕を触った俺を見て、ゼル爺が微笑む。
「もちろん、冗談だよ。むしろもっと肉をつけなさい」
「…………」
あ、焦った。まさか一杯のラーメンだけで見て分かるほど太ったのかと。
見た目はうら若き乙女になんて冗談を飛ばすんだ……!
まぁ無性なんだが。
「ごめんごめん、そう睨まないでよ。君は相変わらずなようで安心するやらだね。独り立ちして落ち着きが出るかと思ったけれど」
「どうせ私は面白枠ですよ……」
そう言って、俺は口を尖らせた。といっても本気で拗ねてるわけじゃない。
久しぶりにゼル爺にからかわれて。
なんだかようやく帰って来たんだなと思う。
そのことにほっとしている自分がいた。
「それで? まさか忘れ物をしたんじゃないだろう?」
「一つは開拓の中間報告を連邦に入れるためです。あっちだと届きませんから。それともう一つ、ゼル爺に聞きたいことがあって……――」
地球のファンタジー化計画についてはゼル爺もある程度知っている。
操霊術を使えばそれが可能かどうか、事前に相談していたからだ。
なので一部を端折りながら、開拓地の現状と俺がダンジョンの探索配信をこの星にも届けたいことを伝えていく。
話が長くなると思ったのか、ゼル爺がどこからともなく椅子を呼び出し、それに腰かけること五分。その間、相槌を打つくらいでゼル爺が口を挟むことはなかった。
「うん、なるほど。やっぱり君は面白いね、レグ。この星でとうに廃れた放送文化を蘇らせようというわけか」
「えっと、そんな凄い目的があるわけじゃないんですけど……出来ますか?」
「出来るよ」
躊躇いもなく、あっさりと断言されてぽかんとする。
確かにゼル爺なら解決できるかもしれないと思って話を持ってきた。だが、いくら何でもとんとん拍子に行き過ぎて不安になる。
その不安に押されて俺は言葉を紡ぐ。
「その……あっちとこっちでは距離が離れすぎています。仮に出来たとしても、飛び飛びだったりひどい時間のずれが生じるのでは」
「それは線で結ぶからそう思うだけだよ」
「……?」
眉をひそめた俺の心情を察してか、矢継ぎ早に次の説明が来る。
「霊子ネットワークを使うんだろう。霊子はこの世界に折り重なって存在しているから、確かに現世の位相と紐づいているように思うかもしれない。実際、霊子をまったく活用していない場所では、僕らの翼はとても濃くその気配を感じ取ることができるから。でも、霊子はこの宇宙に遍く存在しているんだよ」
それは何度も、耳にタコが出来るほど聞かされた話だ。
霊子はこの宇宙に遍く存在する――霊子学の第一歩にして基本定理。
「そしてまた、霊子に時間と空間の概念は適用されない。僕らがそれに縛られているから、そう在るように見えているだけ。レグ、君が〈姿うつし〉を使えないのもそのせいだよ。今僕らはここにいるけど、本当はそうじゃないと理解できれば、次の瞬間にはもう別の場所に存在できる」
分かるような、分からないような……。
一生懸命考えてみるものの、煙に巻かれて堂々巡りだ。
「とはいえ、それを体得するには時間がかかりすぎる。そこで――」
ゼル爺が自分の頭の上を指さす。
本物の天使じゃないから、そこには輪っかがない。
ただ頭の上の何もない空間を指して、言葉の穂を接ぐ。
「君にあげたその小冠を使うのさ」
ゼル爺にもらってから、寝る時以外は大体頭の上に載せていた小冠に思わず指を這わせると、冷たい感触とともに、こつんと音が鳴った。
「これ、ただのアクセサリーじゃなかったんですか?」
「平時はね。それには防護の呪いが――っと、今はこの言い方をしないんだった。君じゃどうにも出来ないレベルの危害が及んだ時、自動的に操霊術が発動して、身を守ったり僕に伝わるよう設計してあるんだ」
「……前々から思ってたんですけど、ゼル爺って結構過保護ですよね」
地球の文明レベルじゃどう逆立ちしても神族に傷をつけるなんて不可能なんだが。
いくら俺が落ちこぼれでも、伊達に一年間ゼル爺にみっちりしごかれただけのことはあるんだから、心配性というか何というか。
じとっと睨めつけると、逆に蒼い瞳に見つめ返された。
「胸に手を当てて考えてごらんよ。心当たりはないかい?」
「……うっ」
行く先々でトラブルを起こし、ゼル爺に呆れられた過去の自分が蘇る。
形勢不利だ。下手に掘り起こされる前に話を変えよう。
「ええと、それでこのクラウンを使うというのは?」
「今言った通り、それは有事の際に僕と君との間に『繋がり』が出来る。霊子の導きで、どこにあってもね。言ってしまえば常にこの星と君とを繋いでいるんだ。だからそのクラウンを起点にして霊子ネットワークを構築すればいい。貸してごらん」
「はい」
言われた通り、頭から小冠を外してゼル爺に渡す。
すると彼は小冠をひと撫でしてから、また俺の頭の上に戻した。
「はい、出来たよ」
「え……と?」
「あとは霊子ネットワークの通り道にそれを嚙ませるだけでいいから、フクレにやってもらいなさい」
かろうじて分かったのは、今の一瞬で霊子がとんでもなく動いたということ。
恐る恐る小冠を触るが、さっきとの違いをまったく感じ取れない。
本当にこれで問題が解決するのかという不安は、まぁゼル爺の仕事に間違いなんてないかという安心感に置き換わって、ほっと一息吐いた。
「ありがとうございます」
「どういたしまして。これからまたすぐに戻るのかい?」
「いえ、出発は明日にしようと思っています。久しぶりにちゃんとしたベッドで寝たいですし……」
別にロゼリア号の寝具が硬いということではない。
ただ自分の部屋で、今日くらいは羽を伸ばしてゆっくりしたいと思っただけだ。
「そうかい。じゃあ、時間の許す限りでいいから――」
不意にゼル爺が立ちあがって俺の肩に手を置く。
それから穏やかにほほ笑んで、こう言った。
「君がこの三か月、何を見て、何を体験して、どんな風に頑張ってきたのか……。よかったら僕にも教えてくれると嬉しいな」
この人からしてみれば俺の冒険なんてたかが知れてるだろうに。
……それでもまぁ、聞きたいっていうんならしょうがない。
どうせ部屋に戻っても寝るだけだ。
ちょっとくらい育ての親に孝行してやろうじゃないか。
「別に、大した土産話なんてありませんが。まぁ、そうですね――」
努めて表情を動かさないようにしながら、言葉を探す。
前世のことなど、言えない話も多いけれど。
伝えたいことは山ほどあるような気がした。
さて、まずは何から話そうか……。




