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第八話

前回の続きからです。

、、、、、、


「それで、そのリングはどうやったら外せるんだ?」

「ああ、簡単だよ。このリングを作った、そして魔法をかけた、魔法使いの血が必要なだけさ。」

「、、、はぁ!?」


唐突に言われた単語。

“魔法使いの血“?

一瞬、嫌な予感が頭をよぎった。


「それって、だいぶ危ないんじゃ、、」

「もちろん、その通りだ。

なんと言ってもその魔法使いには護衛がいくらでも付いているって言うからな。」


案の定である。

やっぱり危険なパターンじゃん。

まあ、おそらくコイツしか策は無いのだろう、、、


「それで、俺には何をしてほしんだ。」

「ああ、その魔法使いの血をとってきて欲しいんだ。」

「やっぱり?」

「そう、やっぱり。」


俺の死亡エンドが出来上がってしまった。

警備の分厚いところに突っ込めなんて、死ねと言っているものだからだ。

それに、魔法使いに傷をつけて血をもらうなんて、多分無理な気がして仕方なかった。

まあ、やるしか無い。


「わかった。でも、俺が死んでも血を持ってきたら、必ずヨゼフ爺は助けろよ。」


ヨゼフ爺は絶対に助ける。

たとえ、俺の命が()きようとも。


「わかった。助けるとも。

覚悟は、出来ていると見て、いいか。」

「ああ、で、計画か何かはあるのか?」

「一応、考えてはいるぞ。まず初めに、、、、、、」


、、、


彼の話した計画はこうだ。

まず第一に、俺が警備を潜り抜けて、魔法使いの血を数滴でいいので手に入れる。あまずこの時点でだいぶ危ないのだが、、、

そして次に、俺がコイツに血を持っていき、拘束具(リング)を外す。あとは簡単で、彼が魔法でこの農場ごと破壊するらしい。そして、その間に俺は農場を駆け回って他の奴隷達を解放する。

あとは、混乱に(じょう)じて、逃げるだけ。そして、その間にヨゼフ爺を魔法で救ってもらうという算段だ。

ちなみに実行は夜の闇に乗じて行われる予定だ。


俺に全てが託されているらしいな。

マジか、、、


そう思いつつ、俺はその話を聞いていた。


「それで、いつ頃するつもりだ?」

「できれば準備とかで十数日はいるかな。」


なるほど。十数日ならヨゼフ爺もなんとか、、と思っていると、


「ごめん、それは無理そうだよ。フライ。」


突然頭から幽霊のように現れたのはフレイヤだった。


「「どういうことだ?」」

「「!?」」


俺も驚いたが何より話していた彼も驚いていた。

え?


「あー、私のこと、見える?」

「ちょっと待って。え?お前コイツのこと見えるの?」

「見えますとも、精霊様。」


まさかだった。

この天使もどきを見えるやつが居るとは。


「なんでお前はコイツのこと見えるの?」

「さあ、なんでって言われましても、」

「それは貴方(あなた)がエルフだからじゃない?」

「「あー、なるほど?」」


という感じで俺と彼は納得した、、、?


「ところで、無理そうって何? 天使もどき。」

「もどきって、まあいいわ。簡潔に言うと、もって2日ぐらいね。だいぶ深刻そうだから。」

「天使様、要するに、、」

「ええ、要するに時間が無いわ。

早めに手を打つしか無いわよ。」

「おいおい、それじゃあ計画は、、」

「フライ、時間が無いんだ。今日の夜に決行しよう。」


いきなり決まった。

それも、コイツと会ってから十数分ぐらいで。


「え、え、え、え、え?、、、え!?」


「そういや、名前を申し上げていなかったな。

私の名はギルノールと申し上げる。よろしくな、天使様、フライ。」

「よろしくね、ギルノール。」

「、、、」

「どうしたんだ、急に黙り込んで、フライ?」


“ あ゛ぁも〜やだぁ〜

なんでコイツらは呑気でいられるんだ?(涙)

緊張感感じられないって〜、、、“






〜フライの脳内より〜


ピコンッ。ピコンッ。


「ん? また通知?」


頭の中にいたフレイヤの元に、二つの連絡が来ていた。


ー実績が解除されました。解除された実績「、、、、、、」ー


「なるほど、そういうことねぇ。」



解除された実績


「革命の卵」

「エルフとの共闘」←NEW

「封印されしエルフの、、、」←NEW

〜この世界でのエルフの解説〜

アレマン第二帝国の拡張戦争において一番の抵抗者達は他国ではなくエルフやドワーフ、獣人といった非人間的種族でした。彼らは力強く抵抗し、帝国に多量の出血を出させましたが最終的に、逃げ延びた散り散りになるか、もしくは帝国が未だ開拓していない未開拓地などでひっそりと生き延びています。また捕まったものは、処刑もしくは奴隷、最悪の場合、生きたまま調理されるという酷い殺され方をされるとされています。

これらのことから、人間種族と非人間種族は互いに軋轢が生じ、互いに憎み合っています。

ギルノールの場合、初めは奴隷達から恐れ、嫌われていましたが、ヨゼフ爺が優しく接してくれたことと、同じ奴隷ということで協力していくなかで、軋轢が減っていったという関係があります。それでも一部の人は嫌っているので、極力他人に話さないようにしているそうです。

また、ヨゼフ爺を助ける話になったのは、彼自身がヨゼフ爺に助けられ、恩を返すためでした。


細かい話はまた別の機会に、、、


第八話 ー急降下ー


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