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ジュリエット

 ジュリエットは、ジュリエッタが攫ったのだとわかっていた。しかし、相手は大国の公爵夫人。ジュリエットは自分が貴族を廃したことを後悔した。まさか攫うなどとそんなことを姉がするとは思わなかった。精霊たちはなぜあんなことをした姉のそばにいるのかわからない。

 すぐに転移して姉を追ったが途中でわからなくなった。姉は昔から精霊をうまく使う。今回もどうにかして転移されないような方法を思い付いたのだろう。

 何度も抗議をした。父にお願いをして何度も抗議文を送った。しかし、相手は大国の公爵。なかなか話が通らない。父から王様に直接手紙を送ってもらったが、王様まで手紙が届いているかわからない。毎日泣き崩れた。何年も出来なかった子供。やっと授かった我が子だった。


 姉は何人も子供がいるのになぜ…



 二人はルクセルボルン王国に移住をした。きっとこの国のどこかにいる。


 姉とは何年も連絡がとれなかった。父に頼みルクセルボルン王国側に姉と連絡が取れるよう頼むも連絡をさせるとしか返事が来なかった。


 何年かしてやっと返事が届いた。「子供など知らない」と一文のみ。

そんなわけない。微かに残っていた魔力は双子の私にはわかる。諦めることなど出来ない。城にはいないことも調べた。この国でも娘の気を捜し転移を試みたがやはりたどり付かない。産まれてから近くにいた精霊はなぜか娘から離れていた。また姉が精霊を動かしたのか…もう捜しようがない…もう姉を殺しに行こうか



 勝手な姉、昔からいじわるだった。真面目なフリをして欲しいものはすべて手に入れていた。精霊の愛し子、なぜ姉が…。でも特に私は気にしなかった。私にも付いている精霊はいる。それで十分なのだ。第3夫人の王女。特に政略結婚などの話もなく好きなことをして、気が合わない姉とは関わらないようにしていた。


 好きな人も出来て、結婚も許された。貴族の地位なんてどうでもよかった。彼と居られるのなら、そしてやっと子宝にも恵まれた。姉はその時すでに3人の子供がいた。同じ双子なのにと私の方が恨めしかった。


 最後に一度、姉に会いに行ったのがまずかった。貴族を廃する私は大国の隣国にいる姉とは二度と会うことは出来ないだろうと思い会いに行ってしまった。


 会わなければよかった。


 姉は幸せそうにしているのに、なぜか激しい嫉妬心が垣間見れた。

1週間は滞在しようかと思っていたが姉の様子が変だと気付きすぐに帰国した。

 しばらくすると妊娠しているのがわかった。待望の第一子だ。無事に子供も産まれたが、ちょっと目を離したすきに攫われた。姉の魔力感じた。


 気が狂いそうだった。


 それから14年、ルクセルボルン王国の王都でカフェを経営しながら娘を捜した。キースには申し訳なかった。可愛い娘を攫われて育てられなかった。でも彼は一緒に娘を捜すと言ってくれた。年に数回、娘の所に転移出来ないかと試みるもやはりたどり付かない。産まれた時に一緒にいた精霊が1体でもいれば転移出来るのに…


一報は急に訪れた。


 もう諦めかけていた。あの子も14歳になる。きっとどこかで幸せになっていると思い込んだ。しかし、王都の騎士から手紙を受け取りキースと一緒に集落に訪れた。

 小さな教会、ここで待っていてくれとバルと名乗る青年が言う。


 小さな教会でモスグリーンのドレスを着た精霊をたくさん従えた女の子が私たちの前に現れた。すぐに娘だとわかった。キースにそっくりだもの。下を向いてチラチラとこちらを見ている。


 照れているようだ。なんて可愛らしい。


抱きしめると、抱き慣れていないことがわかる。きっと寂しい思いをしたのだ。どんな生活をして来たのだろう。これからはたくさん甘えさせて幸せにする。





 ジュリエッタは、祖国ニールヴァンス王国に戻された。

資金をすべて没収され、精霊は1体も付いていない。あふれ出る魔力もなくなり身体が重い毎日、ジョセフが味わった毎日だ。美しく凛としていたジュリエッタの姿はなく、美しかった金色の髪も白髪になり、ハリのあった肌は垂れ下がりしわが増えた。

 わずかなお金を持たされ、ニールヴァンス王国の王都、冒険者ギルドの古びたアパートの7階に住んでいる。

 以前、ジョセフと貧しい生活を楽しんでいたジュリエッタには生活能力はある。しかし、魔法はなく二度と貴族には戻れない。


 本の中の貧しいヒロインでもないし、いつでも戻れる家庭もないのだ。


 近くの宿屋で洗濯を1回5ベニーで請け負っている。

30代後半で精霊なしの罪人に任せられる仕事など多くない。今では念願の暇なしである。


 数ヶ月立ち魔力が戻る頃になると自身で開発した吸引できる魔石で、自身の魔力を吸われた。祖国ニールヴァンス王国はジュリエッタの行為によって損なわれた資金や横領の罪や王家の血筋である公爵家に対しての不敬罪などで多額の賠償金をルクセルボルン王国に支払っていた。そのツケを自身で払わされているのである。

 透明の魔石は高値売れた。これから先も支払いが終わるまで永遠と吸われる。



 ジョニラトール・ディ・ロイス公爵はこの事件を機に辞任した。長男のジョニバデェルスを次期公爵に指名したが、デェルスが断った。これほどの事件を起こした人の息子では後々なにを言われるか分からないと、叔父のジョニルバールを指名した。既に貴族を廃していたジョニルバールだったが、国王もそれを認め、貴族に復帰しジョニルバール・ディ・ロイス公爵が誕生した。

 公爵に妻をということで、国王様直々に、どこぞのご立派な貴族の御令嬢との婚約が成立し発表された。


 ロゼは知らぬまにまた失恋してしまっていた。


 前公爵のトールは15年の公務の頑張りとして手付かずになっていた遠い領地の運営を任された。家族ごと移住していった。トールの長男のジョニバデェルスはジョニルバールが行っていた素材取引などの公務を任される事となった。次男のジョニバディルイは正式にジョニルバールの部下となった。




長い間お付き合いして頂きありがとうございました(^o^)丿

ここまでが第1章となります。まだ色々な、あれやこれやがありますがそれは第2章に書いて行こうと思っております。今まで評価やブックマークを付けて下さった皆様、本当にありがとうございました。

しかしながら、「小説家になろう」での掲載はここまでに致しますm(__)m

こちらの都合で申し訳ないのですが、第2章をご覧になりたい方は

「カクヨム」「アルファポリス」にて掲載を続行しますのでそちらをご利用して頂ければ幸いです。


コメントを頂いた方もありがとうございました。

誤字脱字チェックをして下さった皆様、ありがとうございました(*^^*)

今後は「カクヨム」「アルファポリス」にてお待ちしております。

よろしくお願いいたします(^.^)


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