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個性派JK☆勢揃いっ!  作者: M・A・J・O
第一章 高校一年生(二学期)
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第53話 からおけ(美久里)

 朔良に誘われ、今日はみんなで学校近くのカラオケ屋に行くことになった。

 早く着きすぎたようで、周りには誰もいない。

 カラオケ屋を見ると、お城のような雰囲気が漂っている。

 なんだか落ち着かない。


「お、やっほー!」

「よ、よっす……」


 こちらに気づいて、元気よく声をかけてくれる朔良。

 それにつられて挨拶をしたが、ぎこちなさが残ってしまう。

 たが、朔良は何も言わなかった。

 ぎこちなさに気づいていないのだろうか。


「こんにちは」

「やほやほ〜」

「よっす!」


 朔良が到着すると、次々に示し合わせたようにみんながやってくる。

 そして、みんなで店の中に入っていく。


 受付の人に案内された部屋に、美久里は恐る恐る入った。

 薄暗い部屋に入ると、眠くなるというよりそわそわしてしまう。

 テンションが上がってくるのだ。


「何歌います?」

「まずはみんなで歌おうよ〜」

「だから何歌うんすか」

「みんなが知ってるやつがいいよな」


 美久里以外の全員がワイワイ歓談している中。

 タッチパネルで懸命に何かを探す美久里の姿がある。


「これにしよう!」


 目当てのものを見つけた美久里は、唐突に宣言した。

 その宣言にみんなが近づいてくる。

 ワイワイ喋っていたはずなのに、なぜ美久里の声が聞こえたのか。


「『まほなれ』のオープニングが入ってるよ! これにしない?」


 だが、美久里は気にせずタッチパネルをみんなに見せる。

 それを見た全員が目を輝かせた。


「よっしゃ、歌うか!」


 朔良が張り切ってマイクを取ると、それに合わせてみんなもマイクを握る。

 承認を得た美久里は、嬉しそうな顔でタッチパネルを押した。

 すると、すぐに曲が流れ出す。


『――あなたに恋のまほーをかけちゃって、世界はすぐに煌めくのっ♪』


 全員で歌ったこの曲を、美久里は忘れることはないだろう。


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