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62話 悪事はバレるためにある

アタママルマルのアーカイブ追うだけで時間が過ぎ去っていきます。周回しながら見れるなんてクロームキャスト様々ですよホント


それはそうとブクマ件数が50を突破しました。次は100件目指して行きます!

 あれから、強制退去によって三人は元いた場所とは少し離れたところに戻ってきた。時間を確認すると五時間程経っていたため、実際にそれだけの時間戦っていたのだろう。


「お、戻ってきた。…行く前晴れてたのに曇ってるな?」



「天気予報も無いここだとそう簡単に予想も出来ないし、こういうこと結構あるな。天気予想する魔術もあるらしいが的中率は微妙らしいからそこまで頼りにされてはいないみたいだが」



「でも雨が降りそう、って感じでもな…降ってきたわね?早く入りましょ」


 少しずつ雨足が強くなっていく中、三人は小走りで帰宅した。


「ふぁー、戻ってきた戻ってきた」



「おぉ、おかえり三人とも。街の様子を見るに、防衛は成功したみたいだねぇ」



「ただいまー。あれ、レミアが白衣以外のもの着てるの珍しいわね。何かあったの?」



「ん?あー、一応ね。ところで、レイドの報酬で何か貰えるものはあったかい?」



「あぁ、あったな。二人はもう確認したか?」



「いや、確認してないなー」



「私もね。この際だからせーので確認する?」



「んじゃあ私はお疲れ様の証として何か持ってこようかな。結果を後で聞かせてくれよ」



「あーい。じゃ、見るか。せーの…どん」


 そのタイミングで三人ともアイテムボックスを確認すると、そこにはコバルトやアンバーといった鉱石系素材やレイドで戦ったモンスター達の素材、更には評価に応じたと思われるGも入っていた。


 それに加えて、三人は一冊の本がレイド報酬に入っていることにも気付いた。


「おぉ、いろんな素材だ…ん?何だこの本、スキブ?」



「いや、……研究書第六項?」



「何なのかしらこれ…ルヴィス、読んでみてくれないかしら?」



「え、俺?何また未知の物への被験体にされるの?」



「ゆーても多分全プレイヤーに渡ってるようなもんだろうし危険も無いだろ。てことでほれ」



「まぁじでぇ?良いけどさぁ…変なの出てきたりとかで何あっても文句言うなよ?…えいやっ」



「覚悟するの早いわね」


 ルヴィスが意を決して開くと、そこにはレポートのような形で文章や絵が載せられていた。細かく見てみると、その見出し文には"第六人造魔獣研究録"と書かれている。


「んんー…?あぁ、そういう。あ、特にデバフも何もないから開いていいと思う」



「どれどれ。……なるほど、クリア特典みたいなもんかこれ」



「第六とか魔獣とか、これもしかしなくてもアガニの事よね。人造だったのは鑑定結果から何となく分かってたけど…」



「あー駄目だ、細かい文字見てると目が死ぬ。こういうのは情報班に投げよう」



「お前とことん勉強に向かねえな」



「他のことに特化してると言ってくれたまえよシオンくぅん」



「お前の場合特化もしてないんだよなぁ…」


 ルヴィスが謎の威嚇ポーズを取ろうとしたところに、レミアが不思議なものを見るような顔をしながらクッキーなどを持って戻ってきた。


「…何をしようとしてるんだい?」



「え?……威嚇?」



「なんで疑問系なんだい…あれ、その本は?見た感じ全部同じに見えるけど」



「あぁこれ?今回戦ったレイドボスの詳細情報、かな。フルネームから弱点やらが全部纏められてるっぽい」



「へぇ、ちょっと見せてもらうことって出来るかい?」



「勿論。というかそれ持ってても良いよ、俺どうせ読まないだろうから…」



「うーんこの脳筋」



「は?」



「ん?やるか?」



「まぁまぁ喧嘩しないで。そうだルヴィス君、前に使いづらいって嘆いてた戟蛇剣、ちょっと預からせてもらえないかな?何で作られてるのか気になってね」


 そうレミアが言うと、ルヴィスの動きが固まった後に目があからさまに泳ぎ始めた。誰がどう見ても何かやらかした時の顔をしている。


「…ルヴィス君?」



「え、えーー………戟蛇剣、だよな?」



「うん、そうだね。…まさか、失くしちゃった?いやまぁそれならそれで軽鎧少し貸してもらえれば良いんだけど…」



「…その少しってどんくらい?」



「うーん、二ヶ月ちょっとかなぁ…」



「あっ……あーっ、ごめんレミア。あれ、リ、リタ……そう、リターナディスに渡しちゃった」


 その言葉を聞いて、今度はレミアが固まった。そして彼女が脳内でその名前の心当たりを探っていけばその正体に気付くことも容易だったらしく、片手で頭痛を抑えるようにしながら確認をする。


「ねぇ。もしかしなくてもさ、それって…魔王に渡した、ってことで良いかな?」



「……はい」



「ッスーーーーーー………」



「オイ今の話マジかよ」



「別にいらないし貰ってくれるなら万々歳だと思って…」



「いや、敵の戦力増強させてどうするのよアンタ…」



「一応聞くが、その時誰々に渡すとかの情報は聞いたか?」



「確か、第四隊長に渡せばあやつも更に強くなるだろうな!って言ってた気がする」



「…更に?」


 ノエルが首を傾げると、上を向きながら今までに無いレベルの深い溜息をしていたレミアが片手で腰あたりに提げていた袋の中から一枚の紙を取り出した。


 するとその紙に突然凄まじい勢いで何かが書かれ始め、たった三秒ほどで完了したかと思うとそれをノエルに渡した。


「えーっと、これを読めってことでいいのよね?」



「俺にも見せてくれ。……やったなお前」



「え、それどっちの意味で…?」



「マイナス方向…その第四隊長、くっそ強くてどんな武器でも使いこなすとかいう逸話じみた情報が書いてあるのよ?というかこれホントのことだったらとても厄介なのだけど」



「残念ながらマジなやつでねぇ…魔王サマから直接情報聞き出したから間違ってないよ」



「俺としてはどうやって聞き出したかも気になるが…はぁ……」





「さて…ノエル、このアンバーとかサファイアとかは杖の素材にもなるんだったか?」



「そうね。発動するための媒体になって、宝石によってどの属性とか射程とかが強化されるかが変わってくるの。私は属性が火と風だから…これとかこれね」



「ルビーとかヒスイ辺りか。確かに色合いはそうだな」



「んで、威力は下がるけど射程を取るなら…水晶とかそこらへんね」



「……………」



「なるほど、結構あれこれ考えないといけないんだな。そうだ、イベント中にリィスの部下の…ベルフェロトか、あいつが置いてった袋の中身もどうにかしないとな」



「あー、あったわね。ああいうのってギルドに持ち込めば良いのかしら?」



「多分そうだろうな。質屋とかでもいいかも知れんが、あるかどうかは分からないし」



「………………あのー」



「どうした残念」



「ざんね……いや、今から換金しに行くんなら俺も行きたいんだけど」



「じゃあその分を分けて貰ってあげるからそこにいたらいいんじゃないかしら」



「くそぅ……」


 現在ルヴィスは、どこぞの女神よろしく"自分は馬鹿な鬼種です"と書かれた木の板を紐で身体に括り付けた状態で床に正座している。今は脚をちらちらと気にしながら話しているので、そろそろ脚がキツいのだろう。


「じゃあ、俺達は行ってくるからレイドのあれ分も反省しろよ?」



「…ルヴィス君、まだ何かやってたのかい?」



「あー……自分で説明してね、ルヴィス」



「はぁい…」

自戒にもなりうるこのタイトル

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