59話 魔王軍、襲来! 8
喉死にすぎて声が間違ったデスボイスみたいになってましたが私は元気です。
三回単発回して二連続で虹回転出るってヤバくないですか?(一人は三人目のおっきー、もう一人は腹ぺこ騎士王でした。全体セイバー嬉しいヤッター!)
『鑑定』でも情報が虫食いだったため仮称毛玉とされたボスの周囲。そこではリスキル部隊として分離した三割弱の前衛が、次々と湧くディメーラ達を排除していた。
残りの前衛隊は、討伐漏れがあっても対処出来るように元いた場所で戦闘継続。指示を無視してリスキル部隊の方に勝手に抜けていく者もいるが、隊長格のプレイヤーは勝手に自滅するだろうと判断してそのまま放置している。話を聞かない者に時間を割くのは無駄だと分かりきっているからだろう。
そしてルヴィス達は三割弱の側にいたため、発見し次第即討伐をひたすらに繰り返していた。
「はっ!こいつらも湧いたばかりだと隙だらけだな」
「その湧き方がちょいグロめなんだよなぁ…ベースになってるの何あれ、肉塊?」
「さあな。でも開発とか見えてた時点でろくなやつじゃないことは確かだ」
『そこの二人、右後ろにまた湧いたぞ!倒しに向かってくれ!』
「右後ろ…アイツか。おい行くぞ」
「うわポイズンティアじゃん…あっそうだ」
「急に酒草爆弾取り出してどう…あー。それ効くか?」
「やってみなきゃ分からんってな!そおい!」
「…おい待て、粉にそれは―――」
ポイズンティアは結局三人が行かなかったパロク高原に出現したイベントモンスターで、攻撃されると吸引時に毒を付与する鱗粉を撒いてくる。弓などの遠距離攻撃や風向きを利用すれば問題無く、更に言えば魔術ならば鱗粉も撒かなかったのでそちら系の職には人気であった。
しかし、その結果プレイヤー達は見落としたことがあった。それは「物理的な火を使うと鱗粉はどうなるのか?」ということである。正直結果は火を見るよりも明らかなのだが、ルヴィスは全く考えずに実行した。その結果―――
「あっ、っっツゥ!?」
「ばっ、テメッ……馬鹿かお前はァ!粉状の物に火ぶち込んだらそうなるに決まってんだろが!!」
当然だが鱗粉という鱗粉に引火し瞬間的に炎上、更にそれは毛玉から出ていた粉にも引火。幸い近くにいたプレイヤーはいなかったため実害は出なかったが、他のプレイヤーはボスによる新手の攻撃かと無駄に警戒をする羽目になっている。実行したのは自分達と同じプレイヤーだというのに。
「あづづ……やっちまったな…」
「お前なぁ…これMMOだからな?完全に戦犯だぞ今の」
「あぁ、分かってる…もう戦闘で使うのは止めとこう。デメリットがデカ過ぎる」
「是非ともそうしろ。…一応、メリットはあったっぽいけどな」
そう言ってシオンが目線を向けた先には、動いても粉を放出しなくなった毛玉の姿があった。湧き具合は変わっていないものの、今の状態なら近付いても毒になることはないだろう。
『…あ、あー、リスキル部隊諸君。突然何が起きたのかは分からんけど毛玉から出てくる粉が止まった。つってもあの毛が物理攻撃をかなり軽減させるのは弓部隊からの報告で分かってる、引き続きスポーンしたそばから撃破してけ』
「だとよ。俺達がやることは殆ど変わらんが、あの粉を警戒しなくて良くなったって考えりゃ良いだろ」
「んー、んーーーー……まぁ、そうか。そうだな、うん。ありがとな」
「感謝されるようなことは言ってねえよ。ほれ湧いたぞ」
「おう、って半々ディメじゃねぇか手伝ってくれ!」
更に一時間後、プレイヤー達の中には徐々に焦りが見え始めていた。武器防具の耐久やポーション等の消費アイテムが減ってきたこと、粉が再び出るようになったこともそうだが、それ以上に大きな理由があった。
「オラァ!…あの毛玉、ホントにダメージ与えられてるのか?」
「あ?そりゃ、与えられてるだろうよ。いきなりどうしたんだ?」
「いや、なんつーか……見た目に変化が無い気がする。何でだ…?」
「まさかそんなバグみたいなことある訳…念のためもう一度『鑑定』使うか?称号の影響でなんか変わってるかもしれん」
「真理を覗く者だったっけ?確かになんかありそうだな、よし『鑑定』」
すると、先程使ったときよりも明らかに虫食いが少ない状態の結果が現れた。
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第■魔生獣アガニ■ズデ■ナ 人造■ Lv34
生体実験の末開発された■スティエルニ■■六の人造魔獣。三種のモンスタ■の特性を■得しており、高い物■耐性、耐■性などを誇る■、■■囲にベースとなったモンスターを生産することが可能。
一度壊れたモノはそれ以上壊れることは無い。■一手段があると■れば■復魔術を使い治癒してからになるだろう。
耐性:火 ■理
弱点:回■
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「うわ、凄い見やすくなってる。ほれ」
「そうだな、しかも耐性と弱点まで見え…あの毛玉、ギミック系のボスなのか?弱点が多分だが回復になってるし、テキストもそれを勧めてるように見える」
「言われてみれば……あっちょうどいい所に。アーティ!」
「あ?アンタらか。どうした、何かあったか?」
「いや、これを見てくれ。こいつをどう思う?」
「すごく…大き…違う俺はノンケだ。これは…二人のうちどっちかも『鑑定』持ち?ってことは、この情報はガセじゃないんだな?となると回復させてからなんとかする必要があるってことか…オッケー分かった。この情報他にも回すが良いな?」
「もちろん。じゃないとこの戦闘いつまでも終わらないだろうし」
「よし来た、んじゃ早速。………っし、これで何とかなるはずだ。じゃあ取り巻きを引き続きボコしてくれ」
「「了解!」」
情報が伝わったのか、攻撃魔術に混じる回復魔術や遠投されるポーションの数が徐々に増え始めてから十数分。突如として毛玉が今までとは異なる行動を取り出した。
「ococccccccccvvv!!」
「うわっ何だぁ!?急に叫びだしたぞあの毛玉!」
「毛が抜け落ちてって……うっわキモっ」
「キモっ、で済むもんじゃなくない?あれSANチェック必要になるやつじゃない?」
「何だっけな、べ○リット?アレの目が更に増えた感じだな」
「なんか生贄捧げなきゃ…ん、着地したな?粉も出なくなったみたいだ」
「でもって口と目が開いて…うっっわ」
「これホントに直視して大丈夫なやつ?自分で生産してたやつ口から出た触手…?みたいなのでぶっ刺して取り込んでるけど」
「何してくるか分からんのがな…エネルギーチャージしてゲロビでも吐くんかね。口があるとこの直線上からは離れとくか」
その後、似たような指示が出され大体が一旦距離をとった。今がチャンスとばかりに近付いた者は皆一様にあと数メートルのところで触手に貫かれ口の中に消えていったが、それ以外の遠距離攻撃は先ほどとは違い分かりやすくダメージを与えていることが分かる。
そんな仮称毛玉改め○ヘリットが周囲にいた全ての取り巻きを捕食し終えると、着地してその口を上空に向けて大きく開く。そこから出てきた物はある者には純粋な恐怖を、またある者には過去のトラウマを強烈に刺激させていった。
「「「「「mzcjcjcjcjcjcjcjcjcjc!!」」」」」
「うっっっわキモいキモいキモい何あれ何あれ!?」
「ぁあっ、ああぁぁぁぁぁ!!?やめっ、やめろ!やめてくれぇぇ!」
「ミ゜」
「なん、えぇ…小さいべ○リットが口から大量に……」
「いつぞやに見たアレが浮かぶな……白は「おいやめろシオン、その話は俺に効く」…お前も見てたなそういえば」
『キモいのは分かるが落ち着け!前衛隊はリスキル部隊も戻ってアレを撃破しろ!絶対に外壁に行かせるな!』
イベントレイド、後半戦が始まる。
絶許ビースト




