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39話 悪意の晶石

久々に彼が登場します。こんなにかかるとは…


0.5話に描写を追加しました。この話に少しだけ影響があるので気になる方はぜひ


それと9000PV突破しました!これからもどうぞよろしくお願いします。感想などもお待ちしております

 ルヴィスが使用するために開くと、スキルブックは赤と緑に淡く輝きながら宙に浮いていく。それと同時にパラパラと勝手にページが捲れていき、とあるところで止まったかと思うと言語のようなものがルヴィスに向かって浸透するように吸い込まれていく。


「おぉぉ、おお?実際使ってみるとこんな演出があるのか……!」



「綺麗なのは確かだが、これで獲得したのが戟術とかだったらどうしような?本格的にあの使いにくい武器に挑む必要があるんじゃねぇか?」



「そんなこと言わないでくれシオン、それフラグになりかねんから」


 そんなことを話しているうちにも浸透は進み、ついにスキルを習得したアナウンスが流れる。


★ルヴィスはスキル『結晶魔術』を手に入れた


「…結晶魔術?初めて見る―――」


 スキルだ。と言おうとしたのだろうが、その声は発される事は無く、ルヴィスはその場からなんの前触れも無く消えてしまった。


「なっ!?おい、どこ行った!おい!?」



「これは…あぁ、多分大丈夫かな」



「いや何が大丈夫なのよ、レミアはこの現象?バグ?に心当たりがあるの?」



「まぁね。恐らくだけど…どこかの管理人の下に飛ばされた、かな。何かしら、今回は悪い事では無いだろうけどこちらが何か干渉したほうが良いと判断した結果だろうねぇ。ま、ルヴィス君ならなんとかなるさ!」



「雑な信頼っぷりだなオイ……だがまぁ、そういうことなら待つことにするか。どんだけ時間がかかるのかは知らんけども」



「そんなに掛からないんじゃないかな。呼び出したやつ次第ではあるけども、ね。……にしても今回は誰だ?魔術、魔法関連なら私に話が行く筈なんだけど…アイツが目を付けてないことを祈る事しか出来ない、か」


 そんなレミアの呟きは、やはりシオン達に聴こえることなく溶けていった。









「スキルだな…?………………?????」


 所変わってルヴィスはというと、余りにも突然光景が一変したことに脳が追いついていないようで、身体が硬直した状態で放心している。


 目の前には遥か遠くまで広がる草原、そして()()()()()()()()()()()という微妙に違いはあるがそれでも見覚えがある光景が見える。


「えっ?あー、えーーーーーーーっとーー…?あれ、確かここって…」



「急に呼び出してしまい申し訳ありませんルヴィスさん。こちらから新たに取得したスキルについていろいろと説明すべき特殊事項がありまして……」



「なんで俺の名前を、知って…んん?まさかとは思うけどこの声、ファルトか?」



「はい、レミアさんやリーネスさん風に言えば生物の管理人のファルトです。またお会い出来て嬉しいです…と、言いたいところなのですが」


 声が聴こえる方向に振り向くと、そこにはルヴィスが最初に出会った管理人であるファルトがそこにいた。ただ、その顔には再び会えた喜びと同時に何かへの悩みの感情が入り混じっていることが分かる。


「あなたが取得した『結晶魔術』、実はセリフォト内ではあなたが初の取得者なのです。本来ならばこのような場合はレミアさんがどのように使うかなどを説明するのですが、ご存知の通り超長期休暇もかくやと言わんばかりなので私に担当が回ってきた、と言うわけです」



「あー……そういう事かぁ。んで、『結晶魔術』ってのはどういうものなんだ?やっぱり水晶的なので壁作ったり攻撃したり?」



「おおよそは合っています。では早速…の前に、私よりもこの魔術に詳しい方にも来て頂いているのでそちらに任せます」



「詳しい方?それってどんな…」



「はい、ファルト様に『結晶魔術』についての解説を任されましたラムトファーです。うちのトップがお世話になっています」



「うわいつからそこに!?」


 ルヴィスの真後ろにいつの間にか立っていたのは、目の下に若干隈があるせいかかなり目つきが悪く見える男だった。


 それでも背筋などは伸びていて真面目そうな印象を与えるのだが、ルヴィスはうちのトップという言葉でなんとなく察しがついたようだ。


「トップがってことは、レミアの部署?部門?的なところの人なのか。あの人がいなくて大丈夫なんです?」



「まぁ、そこらへんは慣れですよハハハ…っと。では、ファルトさんに頼まれた説明を始めますので、聞き逃さないようにお願いします。一応私も使えないわけではないですが、後で実際に使えるかどうかもやってみますので」


 こうして説明が始まったのだが、まず分かったのはこちらからの攻撃手段がこの魔術にはほぼ存在しないということ。そして発動前にMPの消費量をある程度調整できるということであった。


 MPを消費して結晶を生成するこの魔術は、調整できるといっても少なくすることは無理なようで、消費量を増やせば増やすほど生成される結晶も大きくなるらしい。


「さて、長々と説明しても前半が頭からすっぽ抜けてしまうでしょうし、実際にやってみましょう。では最初から覚えている『クリスタルクリエイト』から。詠唱は〈魔晶よ、ここに在れ〉、たったこれだけでほらこの通り」



「おぉ、綺麗な結晶「あ、触れないほうが…」でっ!?イダダダ!」


 ルヴィスが触れた瞬間、生成された親指大の結晶が小気味よい音と共に弾け飛んだ。その欠片は()()()ルヴィスの手に全て刺さったが、少しすると傷口を残して消えていった。


「大丈夫ですか?『ヒール』」



「あ、ありがとうファルト…ん?まさかとは思うけど、攻撃手段って」



「身をもって知ったので気付くのも早いようですね。そうです、『結晶魔術』による攻撃手段はこの自爆時の欠片によるものが殆どです。それなりにスキルLvが上がればちゃんとした攻撃魔術も追加されますが、相当先になるので」



「これ、どう使えばいいんです?自分が触れても爆発するとしたらどうしようもない気が…」



「そちらはご心配なく。『結晶魔術』で生成された結晶は術者以外の魔力に反応して爆発するようになっていますので」



「てことは、よっぽどじゃない限りは地雷みたいに使うか手榴弾みたいに投げて爆発させるかくらいしか使い道無いんじゃ…」


 もしかして外れスキルなんじゃないかとルヴィスが思っていると、ラムトファーが何かを思い出したかのように両手を合わせた。その顔にはまるでレミアがたまにする怪しげなものに似た笑みが浮かんでいる。


「あぁ、一つ応用としての使い方も教えておきますね。これを使いこなす事ができれば立派、かどうかは不明ですが現段階でも攻撃魔術として使うことができますよ」



「嫌な予感がするんですけど…?どんな使い方をするんです?」



「コツを掴めば簡単なことです。相手の尿道に発生するように指定して『クリスタルクリエイト』を使うだけなので」



「分かった、すっごい悪辣な手段だってことが分かった。それ、わざと相手を疑似尿路結石にするって事ですよね?でも、指定するとかはどうやってやるんです?それっぽい事ができるスキルなんて多分持ってませんよ」



「その問題まで込みでどうにかなってしまうので特殊な魔術なのです。『クリスタルクリエイト』の発動できる範囲は半径五メートルなのですが、その範囲内の敵を指定して発動した場合()()()()()()()相手の尿道に生成されてしまうのです。こちらとしても明らかなバグ案件なので修正したいのですが、どうもこれがデフォルトに設定されていまして。弄ると他の魔術全体に影響が及んでしまうので、()()()()このままにしているのですよ」



「すみませんルヴィスさん、ラムトファーさんが仰る事は全て真実なんですよ…この魔術だけはどう弄っても他システムに悪影響を及ぼしてしまうようで」


 悪役の如く笑うラムトファーを擁護するようにファルトがルヴィスにそう伝えるが、ルヴィスはとてもそうとは思えないようだ。


「(この笑い方といい、あの上司にしてこの部下ありといったところだなぁ…他の管理人の人達にも隠蔽してるだけで面白いからこのままにしておこうとかそんな感じで残ってる…とか、無いよな?有り得そうだから怖い)」



「どうかしましたか?」



「んぇっ!?あぁいや、何でもないです!」



「?、そうですか。それでは、実際にあなたも使ってみましょうか。MPは最低限で大丈夫ですよ」


 そう言いながらラムトファーがどこからか取り出した端末のようなものを操作したかと思うと、どこからともなくゴブリンが現れる。これを倒してみよう、ということなのだろう。


「攻撃されても死ぬことはありませんのでご安心を、それではどうぞ!」

新しく出た『結晶魔術』ですが、これはとある人の前書き部分からこんなのいいのでは、と思い新たに増やしたものです。こんなご都合主義()なエグいものになるとは思ってませんでしたが…


そしてバグ案件に関する真相ですがここでは言いません。どちらなのか想像してみるのも良いのではないでしょうか

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