表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/79

31話 少年は望む、禍々しき薔薇の蠢きを 5

久々にある人物が登場します。多分すぐに分かると思いますが



それはそうとしてアスクレピオス欲しいと言っていた友人が英国面に墜ちたインドの渋○凛二人と不夜術さん、コスモスイマジナリ妄嫉爺出したのには笑いました。物欲センサーって凄いなって

 死ぬ直前だからだろうか、全てがとてつもなく遅く見える。ロミナは大丈夫だったのか?下手したらこの異常事態に気付かないで絵を描いてる可能性もあるからな…


 シオン達は俺がマジで死んだことを知ったらどうするだろうか。この今にも拳がぶち当たりそうな薔薇野郎に怒る?それとも…いなくなってスッキリしたとか言われたら流石に泣くけど、そんなことはないと思いたいなぁ。


 にしてもあっち(地球)の方で死ぬとばかり思ってたけど、まさかこっち(セリフォト)でそうなるなんて思ってなかった。しかも初デスがこれなんだから逆に笑えてくる。


 …………あぁ、












 こんなところで死にたくなかった。






「そう思う心はとても大事だよ君ィ?そ、れ、に…君にはまだまだ生きて欲しいからね!」


 瞬間、黒い何かが視界を埋め尽くしたかと思うと薔薇野郎がいきなり吹き飛ばされた。


「ぐおぉぉ!?……何故だ、何故ここにいる!」



「んー?さっきも言ったじゃん耳付いてないの?今アンタが消し飛ばそうとしたこの放浪種にはまだ生きてて欲しいの。わかりまちゅかー?」


 言われてる側じゃなくても非常にうざったい煽り方をする声の主は、いつの間にか姫を守る騎士のように俺の真正面に立っていた。でも声質的に女っぽいからこの立場になる性別逆じゃねぇかな……


 後ろから観察してみると燃え盛る焔をそのまま加工したような軍服を着て、どことなく死を連想させる黒い鎌を持っている。さっき防いでくれたのもあの鎌だろう。というかここまできてやっと気付いたことが一つ。


「生きてる……?」



「そう、めっちゃ生きてる。どうよ?死にたくないって思ってみるもんでしょ?あ、そこにいた絵描きボーイは避難させといたよ」



「あ、あぁ……ありがとう」


 まさかこんなゲームみたいな展開になるとは思ってなかったけどな。ここ?ここもゲームの世界だけど実質リスポンできる現実だからノーカンだよ。


 ちなみにさっき吹き飛ばされた薔薇野郎はこの軍服さんが何かしたのかは分からないがずっと謎の鎖に縛られててそれを引きちぎろうとしているっぽい。ぬおぉぉぉぉおお!!?って言ってるのが聴こえてちょっとざまあみろって思った。


「さてここで君には二つの選択肢。一つはこのまま私に任せて君はアイツが蹂躙される様を堪能する、もう一つは蹂躙されずに即ぶっ殺されるのを見てスッキリする。さぁ君はどっちを選ぶかな?」


 と、軍服さんからこんな提案がされた。正直あんなのと戦いたくはない、それは勿論そうなのだが…


「じゃあ、俺からそれとは更に別の選択肢の提示だ。あなたと共闘してあの薔薇野郎をぶっ殺す、これはどうだ?」


 俺が一度殺されかけたやつを他人がボコすのを黙って指くわえて見てられるほどチキンじゃない。あの薔薇野郎をどうにかしてぶん殴ってやりたい。いやまぁ実際にダメージをくらってるわけじゃないから実質八つ当たりに近いのかもしれんが。


 でもってこれの意味を理解した軍服さんは面白そうに笑いだした。これはパーフェクトな判断だったのでは?


「フフッ、クフフハハハハハ!良いじゃん、そういうの最高!よっし、一緒にアイツをぶち殺そう!あ、私のことは…うん、ネリアとでも呼んでね!」



「許さぬ、この我をこのような物で縛り付けおって…!貴様らは絶対に殺してやるゥゥウア!!」



「おっと時間切れみたいだよ、さぁさぁ処刑の時間だ」


 ネリアが構えたところで俺も改めて剣を持ち直す。戦闘終了判定になってないから『鬼化』は使えないけどそれでもやれることは全力でやるつもりだ。


 正直今でもネリアがどこから現れたのか疑問に思ってるし下手したら自分が足を引っ張るようなことになるんじゃないかとも思うが、今考えるべきでは無いと判断して戦闘に集中する。


「『爆種轟拳(バースト・シックド)』ォ!!」



「遅い遅い、そんなんで私を殴れるとでも思ったのぉ?」



「『二ノ剣-繊月』、って硬…!」


 今俺がやれそうな戦い方は一つ、ちまちまと蚊のように攻撃して集中させないことだ。今の攻撃でえげつないくらい薔薇野郎の身体が硬いことが分かってこの戦法意味あるのか分からなくなってきたが塵も積もれば山、カスダメも積もれば転倒判定を勝ち取れるはずだ。


「小癪な……!貴様から先に始末して――」



「戦闘中に正面にいる敵からタゲ外すとは良い度胸してんねぇ?『ブラッディシックル』」



「やっ……!グオォ!?」


 一瞬だった、黒い鎌がまるで血のような色に変わったかと思ったら既にネリアは動き終えていて、爆発する種をグローブの如く纏わせていた薔薇野郎の拳がボロボロになっていた。


「すまん、助かった!」



「いーのいーの、あんなのも避けられないようなのが偉そうに二つ名持ってるのが個人的にも気に入らないんだよね。てことでそぉい!」



「がっ!?」


 何かを出そうとしていた薔薇野郎の顔面についでのようにガッツリ傷を残していく。それで怯んでモーションは中断されたようで、それと同時に最初から纏っている赤黒いオーラが段々とその濃さを増していく。


 それと同時にネリアがどこか不満そうに鎌を見ると、そのまま投げ捨ててしまった。


「えっ嘘それ投げ捨てるの!?」



「うーん、飽きた!次は…これかなー?」


 そう言いつつどこからか取り出したのは大剣だった。ただし普通の大剣では無く、片方の刃が砲身になりグリップ部分に銃のトリガーのようなものが付いている。


「銃剣、いや砲剣……?」



「まぁそんな感じかな。はいドーン!」



「効かぬわァ!『反怒ノ暴盾』!」


 ドゴォン!という音を立て薔薇野郎の方へ向かう少なくとも物体ではない、多分魔力で形成された砲弾は寸前で血のような色をした半透明の盾に阻まれた。しかもそれだけでは終わらず、砲弾を盾が吸収していくのも見える。


「ネリア!これ多分カウンター系のやつだと思う!」



「言われなくとも!さて、どんなのが来るかな?」



「一々癪に障る…!まぁ良い、貴様も自分自身の力に灼き尽くされるが良いわ!『排撃(リバース)』」


 すると、いきなりネリアの脚に盾と同じような色をした棘付きの蔓が刺し貫く。しかもネリアは攻撃するために接近していたから最悪薔薇野郎に遠距離から攻撃されかねない。


 さっきから俺の方にもちょいちょい爆発する種が大量に飛んできたり常時展開しやがった蔓が襲いかかってきたりもしているが、今の棘付き蔓はこちらに来ていない。やはりカウンター攻撃のようだ。


「おっ、と。まぁ、及第点ってところかな?その盾から炎が出てくるとかだったらありきたり過ぎて即殺してたかもねぇ…」



「減らず口を叩けるのも今のうちだと気付かずに、愚かなものよ。『魔薔裂花(ペタル・ザ・リッパー)』」


 両脚を貫通している蔓に動揺するどころか冷静に評価を下すネリアに、薔薇野郎の身体からいきなり咲いた薔薇の花弁が意思を持っているかのような動きで分離して襲いかかる。


「うーん?脚だけ封じたところで腕は使えるって気付いてないのかな?頭にお花畑出来てるんじゃないの?」



「言ったであろう、灼き尽くされるが良いと。『炎化』、ついでに貴様もだ」



「へぁっ!?ノオォォォォ!!」


 ネリアの脚に巻き付き始めていた蔓が燃えだしたのを見ていたらこっちにもめっちゃ棘付き蔓が来た。慌てて回避したりスキル使って弾いたりしたはいいものの割と洒落にならないダメージも貰ってしまった。


「お、おおぉぉぉお…死ぬ、マジで死ぬかと思った……」



「チッ、大人しく死ねば良いものを。まぁ良いわ、このま「あっれれぇ?もしかして死んだと思ってなぁい?()()()()で死ぬなんて思ってるとかやっぱり頭で広大なお花畑育ててるねぇ?」―――貴様、何故生きている?」


 再び聴こえる煽る声。見ると、ネリアの体のどこにも傷はついておらず、むしろ襲いかかっていた花弁が全て細切れにされている。あの砲剣でどうやってそんなことを成し遂げたのかは不明だが、燃えていた蔓も無くなっている。


「そろそろ良いかな……?うん、良いみたいだね。じゃあ、()()()()()()()()()()()()()()()


 そう言って笑みを浮かべる様は、まるで嬉々として罪人に刑を執行する処刑人のようだった。

ロミナ「…………………………」(謎の空間に飛ばされたが記憶を頼りに集中しまくって絵を描いているため何が起きているのか気付いていないの図)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ