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24話 枯れ木に追い討ちかけましょう

小説って作る過程で色々な雑学が身に付くので楽しいんですよね。活かせてるのかって?……まぁ、はい(目を逸らしながら)


それはともかく素材を恵んでくれバルバトス。QPが足りないんだ……

「よーし行く……なんか出てきたんだけど」



「これは、難易度設定?こんなの出てくるのか」


 意気揚々と入ろうとしたルヴィス達の前には、MMOのボス戦でたまに見かけるような難易度選択画面が現れていた。それぞれの難易度のすぐ下には推奨Lvや人数なども書かれている。


「えーっと、イージーノーマルハードの3つか。どうする?Lvを考えると無難にノーマルだと思うけど」



「今の俺達のLvから考えると、まぁそうなるな。ノエルもそれで大丈夫だよな?」



「ええ、それで大丈夫よ。ハードならボス討伐報酬が豪華になったりするんでしょうけど、明らかにLvが足りてないし」



「じゃ、ノーマルで」


 ルヴィスがノーマルを選択すると、先程までなんとなく感じていたこれ以上先に進むことが出来ない感覚が無くなった。このまま進めということだろう。


「よーし、改めてレッツゴー」



「緊張感の欠片もない声だなおい」


 そして三人はボスエリアへと進んで行った。―――腰に謎の小袋を付けた状態で。





「オラァ枯れ落ちろ!発狂モードに移行したらコイツが効くっての知ってるんだよこっちは!」



「すっげぇ悪い笑顔してるなアイツ。っと、ほれプレゼントだ受け取れ」



「私が知ってる除草剤ってあんな急速に枯れていくものじゃないのよね……まぁ、ここは地球じゃないからこんなもんよね」



「kyyyaarr!!?」


 ルヴィス達が今対峙しているのは、レイドで登場した邪花木(サプタナキア)亜人(・タイタン)の周囲にいた花の部分である。


 花だけとはいえ当然かなりの強敵で、柱頭の部分から火炎放射してきたり様々な状態異常にする花粉を飛ばしたりしてくる。しかも単体だからなのかレイド時よりも遥かにサイズも大きくなっているのだが、このボスには致命的な弱点が存在する。


「フハハハッハハゲェッホゲッホ!ウエェ!?やっべぇ除草剤が口の中に!」



「shyyyqrhtsiw!!」



「こうなるだろうとは思ってた。まぁなんかのデバフがあったりすることはないらしいから口に入ったりしても大丈夫大丈夫」



「それは本当に大丈夫なの……?見た感じすっごいむせてるけど」


 そう。このボス、ネレモアでも普通に買えるような除草剤が弱点なのである。液状粉末状など色々あるが、今回三人は一番広範囲に撒きやすい粉末状の物を腰につけていた小袋に大量に入れていた。


 流石に最初からやると耐性がついてしまうとの事なので発狂モードに移行するまではマトモに戦闘をしていたが、現在はルヴィスが鬱憤を晴らすかのように除草剤をバラ撒いている。


「視界が……お、結構枯れてきたな。でも火炎放射してくるとこが…枯らさなきゃヤバくないか?粉塵爆発起こすぞ」



「でも悶えててそれどころじゃ無いっぽいわよね。シオンも攻撃しに行ったら?もっと早く倒せるわよ?」



「いや、あの調子だと俺にもぶち撒けられそうでな。流石にそれは嫌だ」



「さっさと倒れろやオラァン!このテンション維持するのそろそろキツくなってきたからマジではよ倒れてくれ!」



「qurharraxyyyyyyy……」



「「あ、枯れた」」


 ルヴィスの奮闘(粉闘?)によって枯れに枯れまくったボスは、結局発狂モード特有の行動を取ることもなく倒れてしまった。





「さて、次の街ロステマが見えてきた訳だg」



「取り敢えずお前はその粉だらけの状態をどうにかしたらどうだ?めっちゃ目立つぞ?」



「不思議な匂いよねそれ……水とかで落ちるの?」



「微妙に言い切らせないのひどくない?まぁいいや。これの落とし方なら知ってるから大丈夫。てことでノエル」



「何?」



「『ファイヤボール』出してそのまま俺に近付けることって出来るか?無理なら焚き火とかの持続する火があればいける」



「多分留まらずにそのままアンタの方に飛んでくわね。焚き火用の枝なら……」



「俺が持ってるぞ。火に弱いのかその除草剤」


 その後出来た焚き火にルヴィスが体を近付けると、除草剤まみれだったのが徐々に元の姿に戻っていった。粉状なのに蒸発したかのように消えていくのを見て、もしかして粉塵爆発の危険はなかったんじゃないかとシオンとノエルは思った。


「よーし戻った。それじゃ後始末したら行くか」



「何があっても俺は驚かんぞ。マジで何するか分かんない人だし」



「同じような薬屋が出来てるとかならまだ良いんだけどね……」





「人が多い!」



「そりゃそうだろ。今夕方だから街に戻ってくる人も大勢いるっぽいし」



「今気付いたけど、私達はここからどうやってあの人のもとへ行けばいいの?ここに行けば分かる!とかも言われてないよね?」


 確かにノエルの言う通りであり、心配するなとは言われたがここに行けなどの指示はレミアから一切されていない。つまり三人はこのままだとレミアを放ったらかして宿に泊まることになる。


「別にあの人なら一日二日くらいなら放っといても大丈夫だと思うけ「あ、やっと来たね三人とも!」ど…?」



「アンタの方から来るのか。まぁ、探す手間は省けたから良いか」



「にしても、普段の格好からは想像つかないというか、そこらへん歩いてても違和感ない服装ね。持ってたんだそういう服」



「私に対する評価が酷くないかなぁ!?普段君達が見てないだけで外に出る時はこんな格好だからね!?」


 果たして本当にそうなのだろうかと三人は思いながらも、まずレミアが何をしたのか気になるので聞くことにした。


「さぁ付いてき…どうしたんだい?」



「いや、何をしでかしたのかなーって。大体とんでもない事やってるじゃん?」



「いつもそんなにヤバいことはしてないと思うんだけどなぁ……?というかホントに君達私への対応が酷くない?管理人だからね?私」



「でも殆どいないも「さーてそろそろ日も暮れそうだから行こうか!ほら、早く早く!」の………まぁ良いか」



「てか歩くの早っ!?人混みで見失う前に付いてくぞ!」





「さぁ、着いたよ!」



「意外とすぐだったな……これは?」


 三人の前にはネレモアにあったレミア薬局よりも若干高級感がある店があった。中を少し覗いてみると、棚に綺麗に並ぶポーションの数々が確認できる。


「ここはレミア薬局ロステマ支店さ!ここも同じような処理を施してるから客は君達が初めてだけどね!あ、ついでにここも家でとして使えるよ」



「……流石にこことネレモアのが繋がってる、なんて事は無いよな?」



「え?勿論『ポータル』を使って繋げてあるけど?これで一々面倒なダンジョンを通らないで済むね!」


 いやーあのダンジョンは面倒くさかったなー。と言うレミアだったが、少ししてから三人が何かを話し合っている事に気付いた。


「な、何か問題でもあったのかい?」



「いや、なんつーか……使えるなら最大限有効活用しようかなって」



「簡単に言えば色々諦めたってこと。何かある度に色々言うのもアレだしな」



「ちょっと?諦めたってどういうことだい?」



「普通のプレイヤーだったら何しても傷一つつかない検証場とか、ましてや色んな所にすぐ移動できるワープポータルなんて無いのよ…?それを簡単に出来ちゃうから気付かないのかもだけど」


 ノエルがそう言うと、レミアは納得したようなしていないような表情をしながら首を傾げた。


「あー、うーん?あぁ、確かにそうかも知れないね。でもまぁ今はいいや!そうそう、君達がここに来れたのを祝うために美味しいものを沢山作ってあるんだった。ほら、冷めないうちに食べちゃおうじゃないか!」



「絶対分かってなさそうな気がするけど……うん、諦めよう。他の管理人の人もこんな感じでどっかしら抜けてるとこがあるんだろうって考えよう」



「そうね。取り敢えず中に入らない?言われてみればお腹も空いてきた気がするし」



「なんだかんだ料理は上手いからなあの人。よし、入るか」


 こうしてロステマでの初日は過ぎていった。

今回出てきた除草剤は当たり前といえば当たり前ですがどれも100%天然素材です。土地に優しい!


なお小袋はいつものようにレミアが拡張してくれたので多分五百キロくらい中に入れることができます。またやらかしたな管理人

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