人族の女傑の王妃様のお言葉。
「王女が眠っている間に、王妃様と通信を繋ぎますね。」
お付きの美女はこちらの許可もえずに、とっととホログラムを展開した。
『あらぁ、無事到着できたのね。』
真っ赤なドレスのセクシーダイナマイトな美女が現れた。
右手には鞭。
宝石をちりばめられたピンヒールの下には簀巻きにされ、目隠しと口輪をされた人間がいなければ目を奪われるところでした。
ヤバイヤバイ。
というか、下の人誰?
『チェルシー、私の可愛いミルキーはどうしてるのかしら?』
鞭は誰かに回収されたが下の人を更にグリングリンとピンヒールで踏みぬきながら赤い美女が尋ねる。
『王妃様、申し訳ありません。
色々ありまして到着一時間もたたないうちに4度復活の呪文を唱える事となってしまいました。
今はお休みになられております。』
王妃様?王妃様なの?!
なんかもう女王様の方がしっくり来るよ!
こんなんでどうやって慈悲深い王妃様演じられんの?
『魔王様と接触して?』
「いいえ、いつもの不運で。」
『そうなの。じゃあ今すぐ試してみて。』
「御意。」
お付きの美女…チェルシー殿が姫君を抱き上げるとツカツカと魔王の前に立ち、その膝に姫君を乗せた。
そして何事もなかったかのようにもとの場所に戻った。
魔王はわたわたしながらとりあえず横抱きにしている。そんな中、ちっとも目覚めない姫君は中々のお方だ。
『ふむ、抱きしめるくらいなら問題無さそうね。
あとは…
ミルキー!私の可愛いミルキー!おやすみのキスがまだよ~』
慈愛に満ちた大声で、王妃様がのたまう。
しかしピンヒールのグリングリンは止まらない。
やめてあげて。
「おーひさま…ふぁーい…」
その声に反応して、寝ぼけたままの姫様は我らが魔王の顔を掴み、チューっと可愛いキスをしたのだった。