新たなる万物
あらすじ
時代は約30世紀の地球 その小さな島国の日本の東京に住んでいる飛馬 剣生 (ひま・けんせい)は悲しみに暮れる毎日を過ごしていた。
そんなある日、学校の帰り道で偶然見た看板に興味が湧き上がり、その看板を書いた持ち主に直接会って話を聞くことにした。
看板を書いた人物は志田という 研究開発所の博士だった。 そこで彼は、飛馬剣生に見せたいものがあるといい研究所の部屋へと通した。
2新たなる万物
(志田博士)「さあ ここだ 入ってきてくれ…」
(飛馬) 「これは!」
それは研究所内の中心にある巨大な柱のようなものだった。 それは天井まで届いていてその柱の中間には人が入れるくらいのガラスカプセルが設置されていた。
部屋にはたくさんの装置があちこちに並べられていた。
(飛馬) 「これは一体何なんですか?」
(志田博士)「難しいことを飛ばして言えば次元転移装置かな…」
飛馬は思った。 もしこの装置があれば嫌なこの世界からいなくなるのではないかと考えた。それは最高に気持ちがいいものだと思った。
(飛馬) 「この装置は本当に別世界へいけるのですか?」
(志田博士)「まあ 別世界へ行くことが出来るのは精神だけで肉体自体は転移することはできないんだ。」
(飛馬) 「それは つまり一度転移すると二度と目覚めないんですか? それとも時間的に元に戻ってしまうのですか?」
(志田博士)「ま まぁ 落ちついてくれ飛馬君。 詳しい話をするからよく聞いてくれ」
(飛馬)回想「博士が言うにはこういう話だ。 次元転移装置を開発するに至った経緯だ。」
今から5年前
(牧下)「お久しぶりです 志田博士」
(志田博士)「おお 牧下君か 久しぶりだね 宇宙探索冒険は楽しかったかね
(牧下) 「今日は博士にご用事があってきました。」
(志田博士)「私に用事なのか~ お土産でも持ってきてくれたのかい? 嬉しいね~」
(牧下) 「重要なお話なんです よく聞いてください。」
(志田博士)「わかった。 聞かせてもらおう」
(牧下) 「実は前回の宇宙探索で拾ってきた石なのですが 部下に調べさせてみたのですがどの物質とも合致しないのですよ」
その石は二つあり一つ白光の輝きを放つ石であった もう一方は黒光りの輝きを放つ石であった。
(志田博士) 「素晴らしい石だな! こんなきれいな石は見たことがない…。」
(牧下) 「博士、 お願いです。この二つの石を預かってもらえませんか?」
(志田博士)「しかし、いいのか? こんな科学的に希少なものを私が預かるわけに…。」
(牧下) 「博士、 お願いです。 このとおりです。」
(志田博士)「やめないか! 大の大人が土下座なんかするもんじゃない…。 分かった… 私が預かることにするがこれを政府には説明してあるのか?。」
(牧下) 「いえ…。 すべて極秘にしており 博士と部下以外は誰も知りません…。」
(志田博士)「そうか… わかった。 私が責任を持って預かろう…。 このことは他言無用。誰にも話さないことにするよ。」
(牧下) 「ありがとうございます。頼みましたよ」
この牧下という人物は、EPS (エリート、パイロット、ソルジャー)の隊員であり、 宇宙空間などで戦場となった時に通常のパイロット兵士を指揮する任務を与えられており 宇宙空間で縦横無尽に移動や武器が扱えるように訓練されている。 つまり、パイロットソルジャーのエリートチームだ。 階級は上から大隊長、中隊長、小隊長、分隊長、に分れている。 彼はその中の分隊長の階級に当たる。
彼らが使う代表的な武器は 自在型カッターである。 目的は宇宙戦闘機などの修理などに使われる。 目的に応じてガス溶接とアーク溶接に切り替えることができる。 また武器としても使用でき 溶接の発射口に、対高熱用の金属を取り付けることによって、 鋭い切れ味をもつ、接近用の刀としても使うことが可能となる。
二つ目の武器は、ソルジャーピストルと呼ばれる携帯用の銃だ。基本は乱戦になった時に使用される。
説明は以上で終了だ。
(志田博士) 「さて、まずは何から始めようか…。 そうだ 冷水や熱湯にかければ何か変化するかもしれない…。」
(志田博士) 「よし、いくぞ。まずは冷水だ。 それっ!。」
(二つの石) 「……………。」
(志田博士) 「次は、熱湯ならどうだ?! とぅ!」
(二つの石) 「……………。」
(志田博士) 「むぅ、… 次は薬品類をかけてみよう」
(志田博士) 「塩酸ならどうだ! 溶けるだろ?」
(二つの石) 「溶けないだと… 馬鹿な…。 いや待てこのまま塩酸かけて溶けては元も子もなかった… ほんと私は馬鹿だな~はははは(笑い)」
そして 一通りの薬品をかけてみたが一つも変化はあらわれなかった。」
(志田博士) 「なぜだ 何も起きないんだ… そうだ… 電気ならどうだろう? 電気を通すのだろうか…。」
(志田博士) 「今度こそうまくいってくれ!ー 電気~ーーーー」
(志田博士) 「おお! 電気を通している… しっかりと電流が流れているぞ!」
(志田博士) 「これで一つ進歩したな…。」
そして博士は疲れていたのか寝てしまった。
(志田博士) 「Zzzz~」
(志田博士) 「はっ!ここはどこだ…。」
博士の目には、ほとんどの人々達が笑顔で生活している町の風景がいきなり飛び込んできたのである。
(志田博士) 「こんな素敵な場所があるのか 素晴らしい! 町を回ってみよう…」
(志田博士) 「ここは どこ何処なんだい…?」
(男) 「何処って、日本に決まってるじゃないですか?」
(志田博士) 「そんなはずはないでしょ、現在では日本は国名を改めて日本皇国になっているはずですが… しかも治安ははこんなにもいいはずがないですよ」
(男) 「何言ってんだあんた? 現総理の 新田総理が今の総理でな、治安なんて悪いはずがないだろ… あんたよそ者なのかい…?」
(志田博士)「いや… なんだかよくわからなくなってきた…。」
(男) 「まあ ここはいい所だからゆっくりしてくといいよ。」
(志田博士)「はい ありがとう」
(志田博士)「ふぅ 変だな ここが今私のいる日本とは全く違うようだ…」
(志田博士)「こんな穏やかな町に住みたいものだ…」
(志田博士)「ん…。 急に眠気が… あぁ 眠い…」
(志田博士)「はっ! 私は一体… ここは… 研究所か… さっきのは夢にしては やけにはっきりと、くっきりと記憶に残っている…。 これはおかしい もしかして…、」
目覚めた博士の目の前には、あの白い石が置かれていた… 位置は明らかに先ほど置いた位置と違っている…。
(志田博士) 「これは夢を見るためのものなのかも知れない…。」
(志田博士) 「もう一度いけるのだろうか? もしかすると同じ夢をもう一度見られるかも知れない…。」
そして博士はもう一度同じ夢を見られるように顧みた。
そして、今度は彼の寝室で同じことが起きた
(志田博士) 「ふぅ 疲れた しかし、この白い石は夢を見るためのものなのか? よくわからないな~」
(志田博士) 「Zzzzー」
(志田博士) 「はっ! ここは…」
(医者) 「おきられましたか。 道端で倒れていてあなたは眠るように丸三日眠り込んでいたんですよ。」
(志田博士)回想 「そう言えばこの間途中で眠くなって…」
(医者) 「とくに悪いところはないようなので退院なされた方がいいようですが どうなされますか?」
(志田博士) 「しかし、私はお金を持っていないのですが?」
(医者) 「御自宅はどこですか…?」
(志田博士) 「それがわからないのですが…」
(医者) 「記憶喪失ですか…。 しばらく戻るまで病院にいた方がいいですね 外出の許可は出しましょう」
(志田博士) 「はぁ…。」
(医者) 「ではこれをつけて外出してください では。
(志田博士) 「すみません ここは何という国ですか?
(医者) 「日本ですよ… もしかしてそれまで忘れてしまわれたのですか?」
(志田博士) 「いえ… 確認したかっただけです。」
(志田博士)回想 「確かあの時も国名は日本だった。 私が倒れていた場所にもう一度いこう…」
(志田博士) 「すみません 私が倒れていた場所までの地図をくれませんか?」
(医者) 「そうですか 何か思い出せるかもしれませんね。 ではこれをどうぞ これで行きたいところまでサポート案内しますからどうぞ。」
(志田博士) 「ありがとうございます」
そして、博士は病院をでて倒れた場所までやってきた
(志田博士) 「間違いない これは前回見た夢と同じだ… これは夢ではない! どこか違う世界へと来ているんだ…」
(志田博士) 「うっ… また 眠気が くそー 負けてたまるか あぁ…」
(志田博士) 「はっ! ここは… 寝室か… しかし、今回のことでよくわかった…。 これは夢ではない別の世界へと移動している。
ベットが暖かいということは肉体までは飛ばされていない精神だけが飛ばされていたのか…」
(志田博士) 「おそらく飛ばされる条件は疲れた時や精神的にストレスを感じた時に飛ばされるのだろう…」
(志田博士) 「この石をコントロールできるように装置を作ってみよう」
(飛馬) 「こうして 博士は装置の開発に全力を注ぎこんできて今に至るらしい」
(志田博士) 「しかしだな この装置はまだ未完成なんだ」
(飛馬) 「そんな… いつ頃完成するんですか?」
(志田博士) 「私 一人では 後二年以上かかる…」
(飛馬) 「そうですか…」
(志田博士) 「私以外で手伝う人間がいればもっと早く完成するのだが…」
(飛馬) 「僕にやらせてください!」
(志田博士) 「君では無理だ 難しい理論知識が理解できないとこの装置は作れないんだ…」
(飛馬) 「お願いです どうか お願いします…。」
(志田博士) 「そこまで言われては仕方ない簡単な仕事だけを頼もう」
(飛馬) 「ありがとう ございます」
そして、一年かけて装置を作ることになる
(志田博士) 「この部品を購入してきてほしい… そして 次はこの部品同士を組み合わせて…」
(飛馬) 回想 「難しいことを言っているが そんなに難しことではない それよりも博士は俺が組み立てた装置にプログラミングして理論の通りに回路を構成していく そっちの方がよっぽど難しい…。
それに設計図も記入されているからさほど 問題はない。
これから俺たちが作るのは、次元転移の時間を調整するものだ 最高転移の時間はわずか5年しか転移できない… それ以上転移させると人体に大きな支障がでて二度と目覚めないかもしれないからだ…。 俺は別に永久に目覚めなくてもいいと思っている…。 この世界に未練がないというとそうではないが… 別世界で生きることが出来るのならそれでもいいと思っている。
(志田博士) 「ではこれで今日は終わりだ ではまた来週から制作にかかろう ではまた来週だ」
(飛馬) 「はい では。 また来週会いましょう 博士」
こうして飛馬の人生の歯車が大きく動いて行くことになる。
今回の作品はここまでとなります
次回の作品は「滅んだ平和」を投稿します
ご視聴ありがとうございました。