92輪
『許せない』
『何をだい?』
『僕の大切な友達を、家族を奪った人間が許せない!!』
『優しいな……』
『人間なんて〇〇でしまえば良いのに!!』
『なら、我々に力をかせ。さすれば主の願いは叶うだろう』
『本当?』
『あぁ……』
また暗くなったが、続きは無いのか、綺良姫結晶華の草花達に光が灯った
「あれだけか?」
「あれだけみたいだな」
「どうしてなのでしょう?」
…………違う
続きはここじゃない
最初から祖父は、あの続きの記憶を森の奥に、自分達が住んでいた村に置いてきたんだ
そこに何があるのかなんて知りはしないケド、多分見られたくなかったんだろう
「(あれ?でもなんで村にあるっておもったんだろ?)」
「何一人で百面相してるんだ?」
「瀧月君。この映像の続き……」
「あぁ、続きあってほしかったよな」
「いや、多分村にあるんだろう。陽日鎖は全部を持ってきた訳じゃなく、大半を持ってきただけだろうな」
「それって……」
まだ無数の綺良姫結晶華があるってこと……だよねやっぱり
「まぁ、そうだろうね。陽日鎖は人間以外の生き物は大抵好きだからね。特に君を我が子と言う位にはね」
「あの馬鹿は会った時からああだった!!」
無茶苦茶機嫌悪くなってるんですけど!?




