23輪
「ってそうじゃなくて!」
危うく流される所だった、本当に聞かなければならないこと
「あっ、風呂はこっから出てすぐ右に曲がって、真っ直ぐ行くと左右に分かれる道があるから、女は右で男は左な」
「ほう……じゃあ、食後に莉緒行くか」
「うん!」
亜矢椿先輩と美咲さんは行く気満々で話しているが、ハッキリ言って阿比王が話題を無理矢理変えたのに腹がたつ。
「~~~~ッ!!」
「広野江、そう慌てんなよ」
「でも!」
「慌ててもどうにもならないだろ?だったら俺たちも食後に風呂に入りに行くぞ」
「……ぅん」
結局、瀧月君の説得により僕らもお風呂に入ることになった
―――――――――――
「うわぁ~!デッカイなぁ~」
お風呂は温泉並みに広く、様々な種類のお風呂があった
「よし!風呂巡りするぞ!」
「その前に身体を洗わないと!」
瀧月君は身体を洗わずに、本当にお風呂巡りをしそうで怖かった
とりあえず、身体を洗う。すると瀧月君が僕をジィーっと見ていることに気がついた
「なっ、何?」
「広野江、お前」
「う、うん?」
「ちぃーせーな」
「…………は?」
脳内処理に追いつかない
瀧月君がいった小さいとは?身長?それとも身体つきが?
「瀧月君?一体ドコが……」
「だから○○○がだよ」
「…………」
絶句するしかなかった
まさか瀧月君がそんな所を見ているなんて……
「ほら、俺のに比べるとお前ちぃーせーだろ?」
「どうしてそんなくだらない所を比べるンですか!?」
「イヤ、マンガとかのノリ?」
ノリで僕の男としての何かを木端微塵に砕くの!?
僕が絶望していた時だった
「ちょっ、椿ちゃん!」
「大丈夫だ莉緒。静かにしていろ」
「ひゃあッ!!」
離れているハズの女子風呂。それなのに、美咲さんと亜矢椿先輩の声が聞こえた……
「なななななななっ何が……」
僕は小声で瀧月君に聞いた
「多分、この壁挟んだ向こう側が女子風呂何だろうな……」
デスよねぇー……
ってことはこの壁が中心線と考えて……
「ダメだよ!椿ちゃん!」
「何を恥ずかしがっているんだ莉緒?昔はよくしていただろ?」
「そうだけど!でもダメ!」
無理だ。彼女達の会話は僕たちに刺激が強すぎた
「身体の洗いっこはもうやめて!///恥ずかしいよ!///」
……………………
「瀧月君……僕後で美咲さんと亜矢椿先輩に謝りたい」
「あぁ……お前って真面目だな」
美咲さん、亜矢椿先輩
本当にすみませんでした!




