133輪
「おじいちゃんは、僕に何を伝えたいの?」
「……?」
「身体を乗っ取ったり、僕を今みたいに導こうとしたり……」
「あぁ~……」
「本当に阿比王の為だけなの?本当はまだッ!!」
「陽炎」
祖父の声が僕の声を制止させる。そして、人差し指を顔に近づけて
「それは秘密なんだ」
わかる必要ない。そんな風にやっぱり突き飛ばす
「ズルいなぁ……」
「うん?悪賢くなくちゃダメなんだ。陽炎は」
ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ
また、肝心なところがッ!!
「さて、陽炎」
「えっ?」
「 」
―――――――――――
ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ
「また、この地震擬きかッ!!」
鬱陶しげに言う瀧月
もうどんなに呼んでも返事が返ってこなくなって何れだけ時間がたっただろう
「広野江君……」
美咲の不安そうな声がした直後、巨大な岩が突如光だした
「何だこの光ッ!!」
「うわぁぁあぁあぁぁッ!!」
光と共に岩から出てきたのは陽炎だった
「広野江!」
「無事だったのか」
「良かった……本当に」
「えっ、あっ、皆………心配かけてごめんなさい」




