127/136
127輪
とりあえず、こっから抜け出す方法を考えよう
うん、祖父に会えるかも知れないし……
「呼んだ?」
「うわぁぁぁぁぁあぁあぁぁあぁぁぁぁッ!!!!!!!!!!」
「広野江ッ!!」
「どうしたんですか!?」
「何があった!!」
皆が僕を心配して呼んでいるけど、ごめんなさい。そっちに声をかけられそうにないです。だって今目の前に、顔が僕に似ていて、顔の両サイドに髪を紐でくくった状態で出し、後の髪を髪の下でくくった状態の着物を来た子供が立っていた
何て言うか、平安の少女っぽい様な子に見えたけど、何故かその子が男の子だと判った
「えっと~……君は誰?」
「うん?僕は陽日鎖だよ?」
………………
「えぇぇええぇえぇえぇぇえぇえぇぇぇッ!!!?」
「驚いている暇があるなら後の人達に声をかけたらどうかな?」
煩いんだよねと悪意の無い、無邪気な笑顔で言ってのけたのを見て、『あっ、本当におじいちゃんだ』と納得してしまった




