105輪
「……………つまで」
「えっ?」
「いつまで抱きついてやがるんだ馬鹿者がぁあぁぁッ!!」
バキッ☆
「「(えぇぇぇぇえぇえぇぇぇぇぇッ!!!?)」」
阿比王は陽日鎖の鳩尾を殴り沈める。それをみた瀧月と美咲は心の中で絶叫する。亜矢椿も驚いてはいるが絶叫まではしなかった
「ちょっ!何てことすんのよ!」
「阿比王……」
「陽日鎖大丈夫?」
虎巴都が心配になって聞くも今の陽日鎖には届いていないのか、阿比王を見ていた
「はっ!心配するだけ無駄だろ!陽日鎖なんだからな!」
「アンタねぇ~ッ!!」
「照れなくても良いのに、本当に阿比王は可愛いねvV虎巴都も心配してくれたよね、ありがとう」
阿比王のあの所業を何処をどう見たらそう言う風に解釈出来るのかはわからないが、ある意味では強者だった
虎巴都にも礼を言いながら頭を撫でるなど、最早子供扱い
「これが、広野江の祖父……」
「何か、思ってたのと違って……」
そう、記憶を見ていた時よりも、今の陽日鎖は彼らをドン引きさせられるほど、(ある意味)危険な人物だった
「そりゃあそうでしょ。幼少時の陽日鎖と、今の陽日鎖は少し違うから」
「「「山神様ッ!?」」」
「あれ?山吹神?彼処から出てきたの?」
「まぁね」
彼らの前に飄々と現れたのは山神だった




