102輪
「まぁ、ここの連中と俺は仲が悪いから聞いた所で教えねぇ~だろうがな」
「オイッ!!」
阿比王は館を見ながら話始めた
「ここの連中は幼少時の陽日鎖と一緒にいた連中だ。俺とは相容れない考えの持ち主達だからな」
「そうよ。今も昔も私たちとアンタは相容れることなんてないのよ」
館の奥から1人の妖怪が現れた。その妖怪は巫女装束に身を纏いながら阿比王に向かって言う
「久しぶりだな。虎巴都」
「ハッキリ言えばもう二度と会いたくはなかったんだけど」
「そんなことより!広野江を返せよッ!!」
瀧月の反応をみて虎巴都は不敵に笑った
「人間にあの子を渡すわけないでしょ!昔みたいにボロボロにされて………もう見たくない位にボロボロでッ!!」
「広野江君を心配しているの?」
「イヤ違う、アイツは広野江『陽炎』ではなく広野江『陽日鎖』の心配しているんだよ」
「それって……」
「莉緒、瀧月、話はソコまでだ来るぞ」
「「!!」」
―――――――――――
ゆりかごに揺れる
君は揺られ眠る
1つの星の輝きと月明かり
指し示される導きに
君はいつまで歩くのか
少し休憩しましょうか
キミが道に迷うなら
私はキミを導くよ
キミが笑顔になるのなら
僕は隣で一緒に笑う
さぁ、逝こう
キミが幸せになる未来へ
歌が聞こえる……
誰だろう?
あぁ、でも少し眠いや……




