表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

都市伝説好きな少女の記録

生者を仲間に引き込もうと企んだ悪霊の末路

作者: 大浜 英彰

挿絵の画像を作成する際には、「Ainova AI」を使用させて頂きました。

 事故死した未練の強さか、俺は生者を仲間に引き込もうと企む悪霊と化していた。

 そこでコート姿の小娘を道連れにすべく軽自動車のハンドルを奪ったんだ。

「あれ?」

 だが俺の呪いは急に解除され、そのまま軽は走り去ってしまった。

「私を道連れに出来ず残念だった?」

 俺は余りの出来事に声も出せなかった。

 不敵に笑う小娘の目が、的確に俺を捉えていたからだ。


挿絵(By みてみん)

「貴方みたいな悪霊がいるように、私には守護霊がいるんだよ。」

 その言葉に従い、三体の人影が小娘を守るように現れたのだ。

 尼僧(シスター)に巫女、そして住職。

 全員、強い霊力の持ち主だった。

「彼等は私の先祖霊にして、悪霊退治の心強い仲間。仲間が欲しいなら私の守護霊に加えてあげるよ!」

 そして少女が数珠を翳した次の瞬間、様々な霊が俺目掛けて殺到した。

 落武者に日本兵、それに経帷子の老女。

 無数の手が伸びてくる。

「くっ、放せ!」

 こうして俺は取り押さえられ、少女の数珠に封じられてしまった。

「これで百体目。百八の魂を封じた守護霊数珠の完成も、もう間近…」

 あの小娘の不敵な笑い声が、遠くから聞こえてくる。

 だが、もうどうでも良い事だった。

 他の守護霊達の同調圧力に屈し、自我を失いつつある俺にとっては…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
◆『500文字小説企画』企画概要◆          『500文字小説企画』作品はこちら↓ 500文字小説企画
― 新着の感想 ―
飛鳥ちゃん、またまた大活躍てすね。 悪霊を封印して守護霊にするとは、なんとも大胆ですね。 「自我を失いつつ〜」とあるので、浄化されたということでしょうか?それとも存在を抹消した、とか。 ホラーですが…
べんけい淑淑……(*´ω`*)←たぶん何か間違ってる
この死霊。 今回、退治されて守護霊のひとつとなりましたが、その方がかえって良かったのでしょう。 百八の魂を封じた守護霊数珠。 百八の守護霊に守られるとなれば、これはなかなか頼もしい存在ですね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ