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僕がただ竜を殺すだけの物語 第1章 運命の出会い 第96話

「それともう一つ、これをお前に渡して置く」

そう言ってレイは、ガラスの筒の様な物を渡して来た。それはキラキラと輝いて、時折ガラスの壁面へ向かい稲妻の様な光を放っていた。

レイからそれを受け取り、ガラスの壁面を触ると幾重もの稲妻が僕の指へ向かって光を放った、放たれる光に驚いて指を離すと、まばゆい光は鳴りを潜め、中心に淡く光る板状の物が有る事に気付いた。

「これは、何なの。とても綺麗だけど、いったいどうやって光が出てるのかわからないよ」

「それは俺にもわからん」

ああやっぱりと言う返事が返って来た、が、それに関しては仕方が無いと僕も思った。

「それが何なのかは今は言わないでおく、お前が狩竜人に成って、それが何なのかを調べる。ってのはどうだ、ちょっとはやる気にならないか」

「こんなもの無くたって、僕はやる気だよ」

「こんなものって言うなよ、それはとても貴重な物なんだぞ。出来れば、誰にも見せて欲しくは無いくらいにな」

「そうなの、確かに不思議な物なんだけど、他にも不思議なものはいっぱい見て来たからね、そこまで不思議だとは思わないなぁ」

「それならそれで良いよ、それと同じものはこの世界に存在しないからな」

レイの言葉に僕は驚き、もう一度よくよくガラスの筒を観察した後で、

「これって、そんなに貴重な物なの」

「さっきからそう言ってるだろう、まあとにかくそれはお前に渡して置くから、金に困ったら売っても良いし、ただしアルデンサルの買取所に持って行けよ。他の国だと価値が解らないかもしれないからな」

「わかった、誰にも見せないし、他の国の買取所にも持って行かないよ」

「それで良い、ちょっと早いが頭を打ってるし、明日からまた船旅だからそろそろ寝るか」

「まだ早いよ、ぜんぜん眠たくない。もっといろいろ話しがしたい」

「わかったわかった、お前が寝るまで起きててやるから、とりあえず少し暗くするぞ」

そう言ってレイは部屋の明かりを少し落とした、薄暗い部屋にぴりぴりと稲妻が走り、幻想的な光が部屋に溢れた。

「綺麗だけど・・・、これじゃあ寝れないね」

「ちょうど良いじゃないか、まだ眠たくないんだろ」

「そうだけどさ・・・、これじゃあ、ぜんぜん・・・」

僕はすぐに寝入ってしまったようだ、だからこれは夢なんだ。

僕は両手に剣を持ち、雲の中で竜と対峙している。

僕の目配せで左右のガンナーが拘束用の矢を放つ、竜がそれに気を取られている間に僕は一瞬で間合いを詰めて、そして・・・。

朝になった。


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