表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
80/100

僕がただ竜を殺すだけの物語 第1章 運命の出会い 第79話

昨日も思ったのだけれど、姫様は特にレイと会話をする事も無く、時折僕の言葉にピクリと反応をすることは有っても、黙々と食事をしているだけで僕たちの会話に混ざる事も無い。

恐らく闘技場にも付いて来ると思うけれど、それ以上の事も恐らく何も無いだろう。

次の目的地をばらしたのは、どうせ付いて来るのならば教えてあげようという僕なりの親切心からだ。

何年も前から二人はこうなんだろうと簡単に想像が出来る、それにしても目の前のお姫様と比べて、我が家の愚姉に好意を寄せているのはなぜなのだろう。弟の僕から見ても姉は素晴らしい女性で、容姿も特別とは言わないまでも目を引くぐらいは整っている。母が忙しい時は姉が僕の世話をしてくれていた、お客様からの評判も良く、非の打ち所がない。なるほど、レイは流石一流の狩竜人と言われているだけは有る、獲物と言って良いのかは疑問だけれど、審美眼は確かなものを備えているようだ。

お姫様はというと、確たる地位は有るし美しさは目を見張る、その上、剣を持ったら世界一の腕前なのだから、こちらも非の打ち所がない。

流石にお姫様には料理や掃除、洗濯は出来ないというか使用人にやって貰うから出来ないだろう。そこは姉の勝ちって事にしてこの勝負は終わりにしよう。

僕がちらちらと食事をしている姫様を見ていたらお付きの人と、お姫様の視線が鋭くなってきたからだ。


店を後にして、レイと闘技場の下見に向かうと、案の定お姫様たち御一行も付いて来た。

レイは不思議そうな顔をしていたけれど、僕からしたら当たり前の事だった。

「シリルの試合は・・・3試合目か、それで対戦相手は・・・って俺はそんなに詳しくないからわからないな」

「3試合目なんだね、大体どれくらいの試合時間なの」

「うーん、一瞬で終わる事も有れば打ち合いになる事も有るから、何とも言えないな。決着が付いたらすぐに次の試合を始めるから、待機室には余裕を持って入っている事だな」

いよいよ明日となってだんだんと緊張してきた、僕の対戦相手は恐らく年上だろう。僕なんかよりも長い時間訓練をして、ようやくここまで辿り着いたはずで、ちょっと走っただけで代表になった僕とは試合に対する意気込みが違うと思う。それでも僕は簡単に負けたくはない、レイの一番弟子・・・で良いよな、一番弟子として恥ずかしい試合をしたくはない、勝ってレイに褒めて貰いたい、2回戦も戦って出来るだけ長く一緒に居たい。僕は改めて剣戟大会に出る決心をした時の気持ちを思い出した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ