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僕がただ竜を殺すだけの物語 第1章 運命の出会い 第78話

レイの注文してくれた料理はどれも素晴らしい物で、どんどんと出てくる料理を、僕とレイは次々と平らげていった。食べている最中にレイは食材の説明をしてくれていたけれど、空腹だった僕の耳にはほとんど届かなかった。

「どうだったシリル、この店の料理も旨いだろう。なんてったって魚は目の前の海で獲れたてだし、肉は俺たちが狩って来たものばかりだからな」

「そうなんだ、アル船長の言っていた母港ってアルデンサルなの、僕たちが泊っている宿屋のお肉もレイが狩ったって言ってたよね」

「ここも寄港する港の一つでは有るけど、俺たちの母港はここじゃなくて、もっと南になるな」

「へぇなんていう港なの」

「アルザンブルって言うんだ、日程に余裕が有れば寄っても良かったんだけど、まあ船長達がのんびりしてる事は無いだろうから、寄るだけ無駄だけどな」

「そうだよね、狩竜人がそんなに暇なわけ無いもんね」

僕の言葉にレイは頷いていたけれど、僕にからかわれることに気付いたのか少しの間を置いて、

「俺は暇なんかじゃないぞ、お前との約束を果たしてるんだからな」

「わかってるよ、ありがとうねレイ」

「わかってるなら・・・良いけどよ」

レイは少し照れくさそうに頭を掻きながら答えた、ようやくレイの弱点を見つけれた気がする。

食事も終わるころ、混んでいた店内の人達も疎らになった頃に店の扉を開けて白装束の人達が雪崩れ込んできた。

それを見たレイは目覆って上を向いてしまった、僕はやっぱり来たかという気持ちと、なんで展望台には来なかったのかなという疑問が湧いて来た。

お姫様たち一行は、周りの視線など一切気にする事も無く、一直線に僕たちのテーブルの隣に陣取った。

「あの、私たちはそろそろお暇しようと思っていたのですが」

レイが恐る恐る姫様に尋ねた、姫の後ろを固めている白装束の一人が視線でその言葉を遮った。

「レイ、店内も空いているし、僕も、もうちょっと食べたいから、あと少し居ようよ。この後は、闘技場を見に行くぐらいしか、予定は無いでしょ」

僕の言葉をレイは渋々承諾し、何か注文をしてくれた。お姫様にも聞こえていたのか、僕を睨みつけていた視線が少し緩んだ気がした。

しかし、なぜこの見目麗しいお姫様は、僕をこんなにも敵視しているのだろうか、これだけ美しい人からなら、出来れば微笑みかけて貰いたいのだけれど。

とはいえ、昨日から笑っている所はおろか、わずかな笑みすら見ていないし、恐らく剣術大会で優勝した時も、あの美しい顔を崩す事は無いんじゃないかと思えた。

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