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八雲草  作者: まきまき
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ちんちくりん

「名乗る名前なんかないよ!」


そう言ったっきりうんともすんとも言わないので、諦めて女を観察する。いきなり舌を噛もうとしたのには驚いたが、ひとまず落ち着いたらしい。


よく見たらまだ若い。下手したら10代後半くらいなんじゃないか。刀捌きが素人離れしていたから、同年代くらいだと思ったが、はてさてしかし、こうやってじっとしてると、子どもみたいなもんだな、試しに言って反応をみる。


「こりゃまたちんちくりんな刺客が来たもんだ」

「は?じろじろ見ないでくれる?おじさん」

「え、えー君と俺そんなに年離れてるかな〜」


ふざけて言ってみたがやはり多分10歳くらい違うな...おじさんかトホホ。


「もう舌を噛まないって約束できるなら縄をほどいてあげてもいいんたが」

「か、噛まないからほどいて!」


どうやら縄が食いこんで痛かったらしい。少女の刀は気絶してる間に隠したし、言葉を交わした相手を始末するのも罰が悪いし、縄を解いてそのうちどこかに消えてくれるならそれが一番だな。


八雲はのんきに考えて、少女の縄を外す。

と、外した瞬間に襲われた。


「うおっ、危ない危ない」

首の骨を折って仕留めようとの魂胆だったらしいが、八雲が軽くかわすと少女はうずくまってしまった。


「刀もないのにこの体格差でそれは無理じゃないかな?」

「うるさい、ハアハア」

「大丈夫?なんかみぞおち痛そうだけど」

「お前のせいだろ!」


叫んだら響いたようで、少女は顔をしかめたまま動かなくなってしまった。

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