第98話 異世界編~Rokka of Revenge~ロイガーノス襲来
萌葱「今どこにいるの?!」
蒼「それがなんと現代の中国よ!」
茜「それとな聞いて驚くな!邪神みたいのをブッ飛ばした!」
萌葱・夜花子・桔梗「ええっ!驚いた!」
珊瑚「そんで・・・貧相な身体になった。」
萌葱・夜花子・桔梗「どういうこと?そういえば凄いスリムになったねぇ。」
六花のおしゃべりの間アルジーは情報共有とアップデートを行い、次元跳躍実行タスクの計算をはじめる。
倍の演算体を得たアルジーの計算速度はスーパーコンピュータを凌駕し、量子コンピューターに迫る勢いであった。
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三国同盟「蜀」のメンバー「劉備」「関羽」「張飛」「馬超」「趙雲」に連れられ砦に着くと、「黄忠」と「孔明」の出迎えを受け大いに歓迎される。
メンバーは例外なく三花に対してお姫様を扱うように親切かつ丁重に接した。
蒼「ママ達の調教済だね。」
珊瑚「やっぱりそう思う?」
茜「わっかり易い男達だよな!」
まめまめしく世話を焼く男達を見てママ達の凄さを改めて思い知った。
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三国同盟は「蜀」「魏」「呉」の3つの本部からなるレジスタンス部隊で、中華大帝国軍部・指導部による行き過ぎた暴力、破壊活動を阻止して国民を守るために結成された。
諸外国からの援助や協力を受け国民を害する軍・指導部施設を制圧し勢力を増し、すでに全土の40%を勢力下に納める。
近々全国一斉大反抗作戦が実施されるにあたり「チーム雌ゴリラ」と「米国特殊作戦部隊」のチームが蜀と合流したのが1ヶ月前で、目的は梁山泊を本拠地にしている「黒幕」の拿捕もしくは殺害と聞かされる。
混成チームは全員女性で抜群のスタイルを際立たせる特殊な黒のボディスーツを纏う美女ばかりであった。
混成チームが蜀を出発する迄の13日間、偵察や情報取集、必要物資の調達を行い、夜はくんずほぐれつの大乱交パーティーが開催される。
特殊作戦部隊の女達は皆ドラッグ常習者でキメセクに依存していた。
「キャンティ、作戦が終了したら俺と結婚してくれ。」
「趙雲、私は貞淑な妻になれないわよ。
あなたが毎日3回以上中イキさせてくれたら考えるわ。」
「頑張るよ!必ず満足させてみせる。」
趙雲はキャンティに一目惚れして以来、誰にも抱かせることなく独占していた。
蜀のメンバーも趙雲の気持ちを知り、誰もキャンティに近づこうとせず、趙雲はキャンティを満足させる為に精力増強の漢方薬を服用し、ノルマである3回をこなし5回を達成している。
キャンティも必死で気持ちを伝える趙雲に好意を持ち、作戦が終了し無事帰還できたら一緒になるのもいいかなと思い始めていた。
「何故彼女達は肉欲に狂っているのだ。」
「明日やも知れない自分の死から逃避するために必要なのさ。」
ピロートークで陸奥が答えた女性隊員達の闇に関羽の心が痛んだ。
「気の毒と思うなら1発でも多く彼女達の中に出してやってくれ。」
その後関羽は女性隊員達に7発絞め取られ気を失った。
作戦前日はドラッグを抜くための投薬を行い、装備の点検、作戦の再確認を行うと仮眠を取り、0:00に砦から出発して行く。
別れの挨拶もない感慨もないあっけない別れであったが、蜀のメンバーは彼女達の無事の帰還を心から願った。
作戦終了時間が過ぎても一向に連絡がくる気配が無い。
蜀は作戦が失敗したと判断し彼女達の生存を願った。
そして2週間後、餌付けをしていた野生のパンダが鳴き声を上げて劉備の裾を咥え引っ張る。
劉備が駆けて行くのを見た関羽達は急ぎ後を追い三花と出会った。
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「ママ達が消息不明?!」
「それを先に言えよ!!」
「すぐに救出に向かう!!」
腹を空かした三花のために四川料理でもてなしている最中に雌ゴリラの話題に触れ、任務中に行方不明になったと伝えられる。
三花は流れるように決断をしてアジトを飛び出そうとすると孔明が声を上げて引き止めた。
「待ちなさい!私達は雌ゴリラからこうなる事を予見され言伝を預かっている!どうかそれを伝えさせて欲しい!」
ママ達からの伝言と聞き動きを止めると振り返り内容を問うた。
「五虎将軍と手合わせをして勝てれば好きにして良い、と。」
三花は獰猛な笑みを浮かべ「すぐやろう」と即答した。
五虎将軍は三国時代の衣装を纏い手慣れた得物を持って対峙する。
関羽は青竜偃月刀、張飛は蛇矛、馬超は長槍、趙雲は青紅剣、黄忠は象鼻刀と三国志そのままの装備で現れた。
「あのさ!気術は使わないで体術のみでやろうぜ!」
茜の提案に2人は迷うことなく「いいね!」と答えた。
「無手でよろしいか?!」
孔明が三花に問うと「OK!」と答える。
五虎将軍は六花が未だに成長期であるものの、実力は自分達より上と雌ゴリラから聞いている。
僅かばかりも油断する気はなかった。
開始の銅鑼が大きく鳴り響いた瞬間三花の姿が消える。
一瞬にして50mの間合いを詰め、珊瑚が関羽を、蒼が張飛を、茜の3分身が馬超、趙雲、黄忠を一撃で戦闘不能にし僅か1秒で勝敗が決した。
勝負の行方を見守っていた劉備と孔明は、三花の実力に驚きよりも恐怖を感じる。
この娘達が暗黒面に落ちたら人類に抵抗する術があるのだろうか?
今のところ天真爛漫な様子にその気配は見当たらない。
人類は彼女達の機嫌を損ねず共に共存の道を歩まねばならない。
それがとても難しい事のように2人は思った。
「もう何も言えん完敗だ。」
覚醒した関羽が膝を着き三花に深々と頭を下げる。
対峙した五虎将軍は実際に何が起きたのか分からず地に伏した。
「これでも武芸の達人と人々から評価されていたのだが・・・」
ガックリと肩を落とす張飛の肩をポンポンと叩き蒼が慰めた。
「ゴオオオォォォォ!」
前触れなく竜巻が砦に襲い掛かり、野積みにしてある補給物資や人々を空中高くに舞い上げいずこかに運び去っていく。
三花は咄嗟に障壁を張り巡らし五虎将軍と劉備、孔明を守った。
「何あれ!」
珊瑚が指差す方向に無数の赤黒いポリープのような塊が浮いている。
それは空間から次々と湧き出し数を増やしていき、空一面を覆い尽くしていた。
「敵だぁ!ヒャッハー!」
茜は一声吠えると気術飛行で無数に見えるポリープの群れに突撃していくと紅雷花を発動、24に分身し中央に100m以上の風穴を空けた。
「行くよ!ポッポちゃん改!」
珊瑚が両手を群れに掲げ両の指を群れに向けると、指先から7色に明滅する光弾が10発/秒の速度で連射される。
全属性の光弾は耐性を無視してダメージを与え、一瞬にしてポリープを消滅させた。
「出力10分の1!」
紫色の光線が三節棍から空に伸びて行くと、光線の周り30mの範囲のポリープが一瞬にして燃え上がる。
「薙ぎ払え!」
三節棍を横に振り空を一文字に切り裂くと無数の炎が空を彩り、さながら昼空に咲く花火のように見えた。
「かー!数が多い!茜!空に転送門ない?!壊して!」
蒼の指示でワラワラと湧き出す空間を目掛けて、24分身で形成された炎と雷の巨大ドリルで突貫する。
ドリルは転送門のある空間に激突すると「キンッ!」と甲高い音を立てて、一瞬でガラスを砕くように粉砕した。
供給を絶たれたポリープ達は一か所に集まると合体をして全長50mの巨大ポリープとなり、体から無数の触手と吸盤のような口を生やした。
「ワオッ!怪獣だー!」
嬉しそうに叫び声を上げる珊瑚の後で、蜀のメンバーはこの世のものと思えない光景に絶句している。
周りには大小様々な竜巻が巻き起こり、見えない壁によって阻まれているものの、所々に亀裂が入り長く持ちそうにない。
「あれらは何なんですか?!教えてください!」
「よく分からないけど邪神の仲間じゃないかな!」
悲鳴のような孔明の問いに蒼が答えるがまるで理解ができない。
そもそも邪神とは何者なのか?孔明の疑問は更に深まった。
「アレを倒すことができますか?」
「わかんないけど全力を尽くすよ!見てて!」
意外にも落ち着いた劉備の問い掛けに珊瑚は親指を立てる。
あれを倒す算段があることに彼女達への畏怖が更に高まった。
伸びてくる触手を迎撃する珊瑚と、突風を吹き出す口を潰す蒼に気を取られたポリープ怪獣は、直上から迫る茜の存在に気が付いていない。
茜がポリープ怪獣に突撃しようとしたところをアルジーに止められる。
(現在のエネルギー総量では殲滅は不可能です。)
(アレをブッ飛ばすにはどうしたらいい?!)
(熱圏迄上昇した後48分体と落下速度を加えれば確立が50%となりますが、茜の体の負荷が大きいため命の危険が予測されます。)
(なんだ!50%もあるなら上等だ!いくぜ!)
(分かりました、私達も極限迄バックアップします。)
アルジーは珊瑚と蒼に作戦を伝え陽動を指示した。
(OK!茜!気張りなよ!)
(あんたの骨は私が拾ってやる!)
蒼と珊瑚の激励に茜は「応!」と答えた。
熱圏迄上昇した茜は懐から蛋火共米羔を取り出しバクバクと食べアルジーとタイミング合わせを行う。
(今のエネルギー補充で確立55%に上がりました。)
(よし!いくぜ!)
ドンッ!と音を立て超高速で落下を始める茜の体が大気摩擦で赤く燃え上がる。
(熱エネルギー加算、確立60%に上昇。)
(あちち!火傷残るかな!)
(安心してください、燃え尽きない限り死んでも蘇生させ傷跡を残さず再生させますので。)
(お前最高だな!ウオオオオオ!)
叫び声を上げると48に分身して紅雷花を発動させる。
円状に高速回転を始めると次第に巨大な螺旋を描き、長さ1kmに及ぶ業火と雷のドリルとなる。
音速を超えた巨大ドリルはポリープ怪獣の障壁を容易く砕き、脳天に突き刺さると地面に串刺しにした。
ポリープ怪獣は瞬時に爆散し肉塊の一欠けらも残さず燃え尽きる。
珊瑚と蒼は茜の無事を確かめるために爆心地へ走った。
「茜!何処!返事して!」
2人は赤く灼熱する地面を前に立ち止まり呼び続ける。
するとアルジーから茜の現在地が爆心地中央だと知らされた。
「ぎゃあ!骨が残らないじゃない!」
2人は足元に障壁を展開させ煮えたぎる地面の中を駆けていく。
爆心地の中心に炭化した茜が突き刺さっていた。




