第86話 異世界編~Rokka of Revenge~旅立ち
魔法の絨毯はレーダー網に探知されないように荒川、東京湾水面を2mの高度を維持し疾走する。
自衛隊に迷惑を掛けないよう六花なりの配慮をした。
太平洋に出ると海上5mを維持し全速力で北へ向かう。
途中、イルカの群れやクジラの挨拶をされ北海道に到着すると、十勝川から音更川を遡上し大雪山山系に至る。
抜けるような青空と白一色に染まった山肌。
斜面ギリギリを雪煙を巻き上げながら、目的地である別荘に到着した。
別荘の周りの雪かきをしていた隊員が、突如出現した六花に警報を鳴らし駐屯地に緊張が走るが、駐在していた女医の説明で警報が解除された。
「久しぶりね、元気そうで何よりだわ。」
女医は隊長と共に笑顔で六花に駆け寄る。
六花の堕胎手術を行い、その後の精神のケアにも携わった経緯もあり、両者の間には強い信頼関係が結ばれていた。
「先生!お久しぶりです!」
萌葱が代表として女医と握手をするとハグをして再会を喜びあった。
「祠が綺麗にされてますね、先生がしてくださったんですか?」
「ええ、私が出来る手向けはこれ位ですから。」
六花の子供達のへその緒を葬った祠に花と水、お菓子が供えてあるのを見た萌葱は涙を流す。
姉妹達も同様に涙を流し、デイパックから自分で作ったオニギリと桔梗の母乳、薄葉邸の庭で育てた花を供えると、長い時間手を合わせ心の中で子供達に話しかけていた。
「別荘の1階は隊員達のフリースペースとして開放させて貰っています。」
玄関に複数の軍靴がきちんと並べられ土間部分もたいした汚れが見られず、上り口から廊下にかけても定期的なワックス掛けで光輝いている。
館内は清掃が行き届き、所々に生け花を挿した花瓶が置かれ、六花が利用していた時よりも綺麗に整えられていた。
食堂では数名の隊員が朝食を摂っていて、厨房では糧食班隊員が料理を作り、女性隊員がメイド服を着て給仕を行っていた。
「気分転換や息抜きは必要ですからな。」
隊長のやや言い訳じみた説明に六花はクスリと笑みを溢した。
「朝食はまだよね、ここのモーニングは美味しいのよ。」
美味しい匂いに六花のお腹がグーと鳴ると、ひとまずは朝食を摂ることになり、空いたテーブルに座る。
すぐにワンプレートに盛られたモーニングが配膳される。
コーンとグリーンピース入りのケチャップライス、フワトロプレーンオムレツ、シャリアピンチキン、コールスローサラダ、メロンとイチゴ、ドリップコーヒー。
彩り鮮やかな朝食は視覚からも食欲を増加させ、「いただきます」をすると夢中で頬張る。
その様子を女医と隊長は穏やかな笑顔で見守っていた。
「ここに来た目的を知りたいが、それよりも君達がここに急に現れたカラクリを教えて欲しいかな?」
レーダー網に引っかからず、登山した形跡もない。
警戒網に穴があるならば至急改善する必要があると、隊長としては気が気でなかった。
「公にしないでくれるならお話します。」
交渉事が一番得意な蒼が声を上げると、隊長は渋い顔をしながらも頷き「約束しよう」と答える。
夜花子が目に見えない何かを広げ手を当てる仕草をすると、ピョンと飛び上がり座った姿勢のまま空中を移動し始めた。
「何?!それはマジックか?!」
隊長の上ずった声とそれを見ていた隊員メイドが驚きの声を上げる。
「これは魔法の絨毯で空を飛びます。」
蒼の説明をにわかに信じられない隊長が立ち上がり、夜花子の元に駆け寄ると見えない絨毯に手を当て、確かな感触に驚愕した。
「驚いた!これはアメリカの機密兵装かね?!
確か君らは大統領と面識があったはずだが、いやまさかな!
しかし、このような兵装の話は聞いた事がない!」
「これは中東での作戦の帰りにお土産で貰いました。
アメリカから貰ったと言えばそうですが、元は現地で売られていたバッタ物です。
これを起動するには魔力が必要なので、普通の人にはただの絨毯です。」
萌葱の説明に更に頭を抱える隊長を納得させるのに、更に30分の説明を費やした。
「理解はしたが納得できない。
君達これを自衛隊で研究させてくれないかね?
これは今後の国防に大いに役立つ代物だ、よろしく頼むよ。」
「ごめんなさい、それはできません。
魔法の絨毯はこれから行く異世界での移動手段に欠かせないものです。」
蒼の発言に女医が驚きの声を上げた。
「あなた達、また異世界に行くというの?!」
「そうだぜ!オレ達異世界に殴り込みかけてリベンジするんだ!」
茜が立ち上がり宣言すると女医も立ち上がり、異世界行きを止めさせようと説得を始めるも、六花の固い意志に諦めるしかなかった。
「残念だがゲートは国が管理している施設である。
許可の無い者を通す訳にはいかん。」
隊長が少しばかり意地悪そうな顔で宣言すると、萌葱がガマ口から紙を取り出し開いて見せる。
それは六花が自由にゲートを行き来できる通行証であり、内閣総理大臣の署名が見られる。
隊長は通行証をひったくると基地へと駆けていった。
「この通行証は本物だ、六花のゲート通行を許可する。」
女医とお茶をしながら3か月で起きた出来事を話していると、仏頂面した隊長が現れ許可を告げ6枚のパスカードを差し出した。
「このカードをゲート入口のセンサーにかざせば扉が開く、現地での世話人を戍亥さんに依頼したよ、顔見知りなんだろ?」
「はい!ありがとうございます!」
隊長は笑顔で礼を述べる六花に照れて上を向いた。
女医、隊長と別れ2階の六花部屋に上がると早速掃除を始め、布団乾燥機をフル稼働させ今夜の寝床を確保する。
2階トイレの異常が無い事を確認し、1階浴場に下りると丁度掃除をしている隊員達と遭遇した。
「17時から19時迄が男性隊員で20時から23時迄が女性隊員の入浴時間に割り当てられているよ。
19時から20時の間は男性隊員の洗濯物の取り込み時間だよ。」
六花は男性隊員達と一緒に掃除をしながら時間割を聞いた。
「ここの源泉かけ流し温泉は美肌効果と腰痛に良く効くし、常に綺麗なお湯の状態が隊員達にとても人気でね。
基地に入浴施設があるけど、あっちは宿直隊員しか使わないよ。」
今は湯を止めて浴槽内のぬめりをタワシでゴシゴシと擦り落としていた。
「よし、こんなもんかな、17時迄2時間ほどあるな。
君達一番風呂を頂いたらどうだい。」
六花は隊員の提案に賛成し一番風呂を頂くことにすると、室内着に着替え、替えの下着とバスタオル、ボディタオルを持ち浴場に入る。
しかし、六花はこの時点でミスを犯していた。
入浴中は入口に入浴中の看板をぶら下げる決まりを知らなかった。
下着を全自動洗濯機に放り込み浴室に入ると湯が半分ほど溜まっている。
6人は数珠繋ぎに座ると頭と背中を洗いっこし、今日1日の汚れを落とし湯舟にゆっくりと浸かった。
「くうう、沁みるでちぃ~!」
熱すぎず温すぎずの湯温と温泉の成分が肌に優しい刺激を与える。
桔梗は染み入る快感に思わず声を漏らした。
「この景色も久しぶりねぇ~心が洗われるわぁ~」
大雪山の山稜に日が掛かろうとしている。
あと30分もすれば辺りは黄昏時になるであろう。
珊瑚は浴槽の縁に頭を乗せてお尻をプカリと浮かばせた。
「珊瑚、足開いて。」
「んんっ。」
なんの疑いも持たず足を開く。
萌葱「少し黒ずんでるね。」
蒼「ビラビラが肥大したかな?」
夜花子「珊瑚はあまり男遊びしてないのにね。」
茜「一番男とHしたオレはどうなってるんだ?」
桔梗「まだまだアタチの回数より少ないでちよ。」
珊瑚は5人が自分の性器の変化を観察している事に気付くと、膣にお湯を吸い込み水鉄砲のように噴き出した。
「ぎょえっ!」
萌葱、茜、夜花子、桔梗が勢いのある膣鉄砲を目に浴びせかけられ、痛みで湯の中を悶絶する。
「何?!その技?!」
伊達メガネで被害を防げた蒼は珊瑚の尻を両手で拡げ、パクパクと動く膣穴奥を覗き込んだ。
「ふふん!子宮をポンプのように動かして放水したのよ。
けっこうな勢いでしょう。」
「ちょっとやり方教えなさいよ!」
「いいよ。」
何時の間にやら復活した4人が蒼の両脇に並び、膣鉄砲のレクチャーを聞いていた。
「元々は射精された精子を全て子宮の中に吸収すれば、垂れて来ないし妊娠の確立も上がると考えてたのよ。
それで試行錯誤した結果がこれね。」
ビュッ!と音を発して発射されたお湯が5mほど飛翔した。
「入れたものは出さないと、子宮内で雑菌が繁殖して匂いがたいへんなことになるから水を吸い込んで排出するの。」
この後、子宮をポンプのように動かす筋肉の使い方を皆に教え、実際に試してみたところ、30分程度で5人が1m程の放出を成功させた。
「なんか、脱衣所の方が騒がしいぞ。」
茜が脱衣所に顔を向けると、曇ったガラスの向こうに幾つもの人の目を見た。
「やば!もう男性時間だ!」
萌葱は湯船から立ち上がるとタオルで前を隠した。
「どうしたんだお前ら、なぜ入らん。」
隊長が浴場を訪れると隊員達が股間を押さえて立ち尽くしていた。
「その先客がおりまして、女子が湯船で水鉄砲の練習をしております。」
「なにぃ!それは六花だ!お前らすぐに外に出ろ!覗きは厳罰だ!」
隊長の一喝で隊員が裸のままで外に出はじめる。
しかし、JKの裸の誘惑に負けチラリと浴室を覗き、信じられないものを見た。
股間からまるで水鉄砲のように勢いよく湯を噴き出している光景を!
隊長はすぐに目を逸らし見なかった事にして外に出た。
「ごめんなさーい!」
浴場から出てきた湯上りすっぴんのJKを、穴が空くほど見つめる視線に少し寒気を覚えた六花は、廊下で一列に並ぶ男性隊員に詫びて、そそくさと2階に上がっていく。
男性隊員達は感謝の念を込め最上級の敬礼で六花を見送った。
その後、我先に浴場に駆け込んだ男性隊員達は、皆が湯舟の湯を手ですくって口に含むと味わいながら飲み干す。
湯の供給は停止していて六花成分が薄まることは無い。
隊長も例外ではなく口に含むと極上の酒を味わうように舌上で転がす。
後から入室してきた隊員はその光景にドン引きするが、理由を聞くと誰もが先人に倣って湯を口に含んだ。
男性隊員達は誰も湯船に浸かろうとせず、極上の湯を存分に楽しむ。
翌日、男性隊員達は温泉を飲みすぎ、下痢で苦しむ羽目になるのであった。




