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魔法教室 その2

「魔力を扱うにはまず魔力を感じ取れないといけない」


「どうやるの?」


「そうだ、どうするんだ?」


 マリーとゼクウはそう聞いてきた。

 それについて俺は説明をする。


「魔力は他人から魔力を当てられないと感じられない。師がいるのなら師に魔力を、いないのなら魔物からの魔法の攻撃を受けるかだ。他には回復魔法を使って貰うのもあるな」


「じゃあ、今から私にもやってくれるのね!」


「俺にも?」


「ああ、魔力を当てるつもりだ。だがここで言っておきたいことがある、マリーにはもう魔法を使ってるが、魔力の使い方なんて分からないだろ、何でだか分かるか?」


「うーん、何でだろ?あの時って防御魔法だったよね」


「そうなのか?」


 マリーは不思議な顔をして、ゼクウはマリーに防御魔法が掛かったということが本当なのか聞いてくる。

 ゼクウに本当だと伝えた後、何故魔力を感じられないかを教える。


「回復魔法や、防御魔法は人に与える波が小さいからな、意識して感じなければ覚えられない」


「え、じゃあ魔法を使える人が少ないのはそのせいなの?」


「そうだったのか」


 俺は後それに、と付け加えるようにして言う。


「感覚を覚えたとしても、自分の属性がどれなのか理解できなければ扱えないし、想像するときにそのイメージがしっかりと思いつくか、詠唱があっていなければ無理だ」


「でも、詠唱なんてどんなのがあるの?」


「そうだぜ、詠唱は知らなくちゃ言えないだろう?」


 詠唱か、何を伝えようか。やはりここは魔族が使っている方がいいか?いや、信心が高い狂信者とかが聞いたら危ない目にあるかもしれない。

 教会は回復魔法だって光の属性が使えないなどと広めて、癒し手を独占させようとするもんだし、信仰はこの世界までめんどくさい、いや世界共通なのか。

 ああ、また考える事を間違えた。えっと、詠唱だったな、ハイエルフ語(古代エルフ語)の方がいいか。精霊が使っていた言語だからマリーも気に入りそうだし。


「ああそうだな、だからこそ魔法は使い手がいない。それに使う言語も様々でな、ハイエルフ語や魔族語、果てには神語までもある。それぞれ扱う分野が違ってくるが、安全なやつであるハイエルフ語を覚えて貰おうともう」


「エルフってあの綺麗な?」


「エルフか、俺等が覚えてもいいのか?」


「大丈夫さ。ま、使うときは気を付けないとエルフだと思われて攫われるかもしれないな」


「私攫われちゃうの?」


「なら別の・・・いや、他には無いのか?」


「他にか・・・」


 魔法言語は沢山ありすぎて何を使うか迷うが、やはり安定性の高いエルフの方がいいが、獣人の方もいいかもしれないな。だけどあれは攻撃系の魔法しかないからな。

 言語!糞、今になって言語について疑問に思うとか別の時でもいいじゃないか!

 ああもう!気になるけど、今は言語についてだ!

 魔法言語はその人に合わせた方がいいのか、汎用性の高い方がいいのか!師匠の言葉を思い出せ!村長かどっちでもいい!いっそのこと爺でもいい!

 『魔法なんて全部の言語を覚えさせればいいだろ』って、全然頭の中に浮かぶ師匠は何処のマリーアントワネットだよ!?

 ああもうめんどくせい!どんな魔法を使いたいか聞いてからでいいや!


「どんな魔法を使いたいかで決めることにする。どんな魔法が使いたい?」


 迷ったら聞くしかない。この先の人生なんて他人が決めるようなもんじゃないからな。それにだ、俺が押しつけたらその事ばかりに考えが行って成長しないかもしれないからな。


「私は回復で!」


「俺は攻撃だな」


 よし、回復なら妖精言語がいいな。

 で、攻撃はもう獣人がいいのか?いや暗殺とかするかもしれないし、隠蔽がしやすい方がいいのか?


 俺はゼクウに小声で聞いてみる。


「おい、暗殺とかするのか?」


「ああ、するな」


「なら隠蔽できた方がいいだろう?」


「そうだな」


 隠蔽がしやすい魔法が多いのはえっと、何だったッけか?

 エルフのは少ない魔力でだったな、魔族のは繊細な魔法というか、生活で活用したりしてるから細かいんだよな。

 繊細さは似合わないだろうし、イメージの方がいいかもしれないが、陣を使った方がいいな、ゼクウは陣でいいや。詠唱?知らない子ですね作戦だ。


「じゃあ、ゼクウは陣だ。入れ墨とか装備に刻み込んでいれば魔力を流すだけで発動できるし、再利用できる物書き込めば何度でも使えるしな」


「パパは陣なの?」


「そうか、詠唱じゃないのはなんでだ?」


「詠唱だと声に出さないといけないし、その言葉を覚えないといけないからな。覚える時間なんて少ないだろうし、陣の方がいいと思ってな」


「ねーねー、私は?」


「お、そうだな。マリーは何だ?」


 ゼクウばかりに気を取られすぎて、マリーのを言うのを忘れてた。

 俺は慌てて教える。


「そうだな、マリーは妖精語を教えるか」


「妖精ってあの!」


「おいおい、お前はいくつの言語を覚えてるんだよ・・・」


 マリーの喜んでる声で、ゼクウの言ってることが聞き取れなかったが、教える魔法について決まったのだった。

 次回、魔力の扱い方についてです。

(小説を二日に一度の投稿がいつまで続くか心配)

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