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スキル<無限転生>を授かりし少年は復讐の道を歩む  作者: 虎縞之仔猫
うふふ、転生ボタンをポチッとな
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ポチッとな。ニヤリ

「あ~つまらないな~」


 白い世界。

 そんな世界の一つの部屋でパソコンの様な物をカタカタと鳴らしている。

 その女性の容姿は黒髪で、唇にはうっすらと赤みが掛かっていてとても美しい。どれもこれもが人とは思えない程に整っている。

 実際その女性は人では無く、神様であった。

そんな女神は口を開いた。


「世界の因果を直すとか辛いわ~。異世界の神に私の世界の住人連れ去られるとか萎えるわ~。たまたまミスってもしょうがないよね。神様は全治全能じゃないんだし♪」


 舌を出しそう言う。

 美しいが為にそれをやっても許されていた。

 まあ、元々神な彼女の命に逆らうのは他の神しか居ない。


「あ~っと、手が滑った~」


 わざとらしい。

 口で言ってる時点で怪しさがより際立っているし、顔を見ればより一層そう思ってしまう。

 唇が酷く吊り上がっているが、普通の人はそれを見ただけで恋に落ち、失神してしまうだろう。


「"ポチッ"とな」


 どっかのアニメで使われているSEみたいに言いながらやるが、誰も怒らない。

 今この場にはほかの神など居ないため、式神や天使、精霊、下級神などは怒れば自分の未来が見えているため怒らない。

 この後、下級神の1人がこの場にいる上級神と同じ上級神に密告をされて怒られるのだが、まだ知る由もなかった。


「あ~間違って押しちゃった〜。誰かがまた転生しちゃうよ~。トラックに轢かれて死んじゃうよ~」


 間違ってもそうはならないだと思うのだがなってしまうのだ。

この女神がわざとそうなるように"転生ボタン"なんてものを作っているからだ。

 何故、トラックなのだろうか誰も聞きはしない。いや、誰も聞けないのだ。

 そして、今日も女神に選ばれた幸福(哀れ)な人が転生するのだった。

 スキルは人が決めることもあるし、女神が決めることもある。今までで一番迷惑を掛けたスキルは女神の選んだスキルだった。迷惑を掛ける理由は因果を歪めた異世界の神に対しての報復(嫌がらせ)として・・・。




・・・




 太陽がギラギラと照りつけて来る夏の日、夏休み明けのテストに向けて自分の家で勉強会をしていた。


「あつぅぅうううううういいいいいいい」

「煩い!」


 そんな事を言われている俺はどこにでもいるリア中だ!

え、リア中なんてどこにもいないだって?居るじゃないか目の前に。巨乳な彼女と一緒に勉強している俺が見えないかい?巨乳じゃなくて虚乳だろう?って酷いな~しっかりとあるじゃないかたわわに実ったメロンが!このメロン、こんなに柔らかいんですよ~。


「この変態!」


"バシィィイ"


 部屋に何かを叩くような音が響き始める。

 実際に叩かれていたため、左頬に見事な紅葉ができあがっている。

 まるでアニメや漫画の様に綺麗に仕上がっている。

 その様子からビンタを日常的にやり、かなり上手くなっていることが良くわかる。

 そう、中々綺麗に紅葉の形をやろうとしても出来ないのだ。


「いいじゃんかちょっとくらい」


「は、なにいってんの、暑すぎて脳みそに蛆でも湧いてきたの?」


「もとからじゃんか~」


「元から蛆が湧いていたと、これはもう手遅れね。死になさい」


 そう言って彼女はカッターを右手に"カチカチ"と音を出しながら刃が出始める。その表情は積年の恨みが篭っている様で、怒りで般若のような顔に変わっている。


「い、いや~冗談だよ冗談。ほらカッターなんかしまってs"グサッ"」


 突然彼の声を遮られる。

 それは耳元へと突然飛んできた。その飛んできた物は先ほどまで彼が使っていたであろう三角定規だった。


「え、な、何で三角定規が・・・?」


「しらないの?三角定規でも鋏みたいに切れるんだよ?」


 それは間違っている!

 彼は心の中で全力で叫んでいた。

 三角定規で切れるのは紙くらいだ。それでも、定規を2枚使った時だけだと、心の中で叫んだ。

 壁とかそう言った物が刺さるなんて事は無い。あるとすれば・・・念能力だけだ。

 その事に気が付くがそれはあり得ないと思った。だが、完全には否定することが出来なかった。彼女が次に手に持っている物が紙であったからだ。


「カッターを使えよ!」


 思わず叫んでしまった。

カッターを片手に持っているのに使わない彼女に向かって。だが彼女は気にしないで彼女は言う。


「紙で手を切ることがあるじゃん。そんな感じで人の首を切る事はできるかな~?」


 何故そうなる!試す間もないと思うよ!紙がしな~としてるんじゃなくて、ピシッて尖ってるところとか完全に出来るぞ!彼女が念能力者だって事が完全に否定できないじゃないか!

 ど、どうしよう。俺、紙で殺されちゃう。彼女に紙で殺されたって恥な死に方をしてしまう。


「に、逃げるんだ~」


 声が震えながら情けない声でそう言って扉を開ける。そして、全力で外を走り出した。

 "ドンッ"っていう気になる音が出たが振り向かない。

振り向いたら最後死んでしまうと思っていたからだ。


「あれ?」


 いつの間にか俺は空を飛んでいた。何があったのか分からない。

 どうして?

 意味が分からずにいると地面に着いた。

 そこで分かったのは俺がトラックに轢かれたということだった。決して彼女が扉を開けるのが面倒でぶち壊した音では無かった。そのことに気付いたとき、あっさり死んでいた。走馬灯を感じる時間なんて無かった。




・・・




「あらら~死んでしまうとはな〜さけな〜い。貴方には生き返るチャンスを与えよう~」


 間延びした声でそう言われる。

 その言い方はエロい。というかエロかった。

 その女性の話など聞かずに、目に見えた二つの山に向かって言ってしまった。


「胸を揉ませてください!」


 彼女の胸を揉んで死んだというのに、めげていなかった。だが、男としては目指すべき夢がそこには詰まっていた。

 そんなことに目の前の女性は気にせずに口を開いた。


「転生したくないの~?」


「え!」


 その一言で全部理解した。

 ラノベを読んでいてよかった!そう思うほどの出来事だった。理解すると同時に土下座をしていた。


「お願いします!転生させてください!」


 見事な土下座だった。

余程日常からしていないとここまで出来ないだろう。そこまでに整っていた。


「いいのよ~。大丈夫だから土下座は止めようね~」


「あ、有り難うございます」


「綺麗な土下座だったから、チートスキルを上げちゃうね~」


「有り難うございます」


 喜こぶが見逃していた事があった。

女神の笑みは完全に真っ黒だったということに。

だが、青年は女性の胸にある山に視線を向けていたため気付いていなかった。


「スキルは強くてニューゲ-ムでいいかしら?」


「はい!それでいいです。いや、それでお願いします!」


「分かったわ。それじゃあ頑張ってきてね~」


 そう言われると真っ暗な穴に落ちた。

わあああああと叫んで落ちることしかできなかった。落ちてる最中に女の高笑いが聞こえたが、青年は気のせいだと割り切っていた。転生をさせてくれた女神がそんなことはしないと心の中に思いながら。

 最適化スキルの次の更新は未定。

無限転生の予定は来週かな・・・?

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