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政治経済エッセイ2 25年8月~

26年の自公の関係は解消か? 「新内閣」の連立の枠組みについて 野党連立内閣の可能性も!

作者: 中将

筆者:

 本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます。


 今回は自民党と公明党の連立合意ができず、自公連立内閣が出来ないことが、

「野党3党連立内閣」の可能性すらも出ているということについて語っていこうと思います。


※自公関係が解消が確定した後の分析についてはこちらを https://ncode.syosetu.com/n8025le/ ご覧ください。



質問者:

 確かに、高市さんと公明党さんで仲が良く無さそうな雰囲気がありますけど、そんなに深刻な状況なんですか?



筆者:

 10月7日の時事通信の記事では


『自民党の高市早苗総裁は7日、新執行部を発足させ、公明党の斉藤鉄夫代表と国会内で会談した。連立政権の継続について話し合ったが、「政治とカネ」の問題に対する姿勢で隔たりがあり、合意は持ち越した。両党は協議を続ける。これに伴い臨時国会召集と首相指名選挙が、想定されていた15日からずれ込む可能性が高まった。


 公明は保守色の強い高市氏を警戒。4日の総裁選直後の党首会談で、自民議員の政治資金収支報告書不記載問題にけじめをつけるよう要求した。靖国神社に参拝してきた高市氏に懸念を伝え、外国人政策に関する擦り合わせも求めた。


 7日の会談は約1時間半に及んだ。斉藤氏は記者団に、三つの懸案のうち「靖国」「外国人」を挙げて「2点は認識を共有できたところもあった」と説明。一方で旧安倍派の裏金事件について、「衆参両院選でみそぎを済ませたという話もあるが、その後に(刑事裁判で)証言が出ている」として全容解明を求めたことを明らかにした。


 高市氏も記者団に「2点は共有できたが、1点は少し時間がかかる」と語った。次回の協議期日は未定という。


 連立継続を確認するための自公党首会談が複数回にまたがるのは異例。同席した公明の西田実仁幹事長は決着の見通しについて「引き続き協議するということに尽きる」と述べるにとどめた。


 連立協議がこじれ、政府・自民が描いてきた召集日程は不透明になった。17日に先送りする案が浮上。野党側は早期召集を求めており、立憲民主党の安住淳幹事長は7日、日本維新の会に首相指名選挙での連携を呼び掛け、揺さぶりをかけた。』


 とあります。


 ちなみに首相が変わるたびに自公の連立協議を行っているそうなのですが、

 1発で連立にならなかったのは初めてのことのようです。


 そのために、首相指名選挙が行われる臨時国会もズレる見込みのようです。


 

質問者:

 臨時国会がズレ込むって……3点目の安倍派の入閣についてはどうしてすり合わせが出来ないんでしょうか?



筆者:

 去年の総裁選での高市氏の推薦人は20人中14人が安倍派、

今年の総裁選での推薦人は6人と安倍派は大きなパイを占めています。


 そのためにこの1年一緒に戦ってきた彼らを厚遇しなければ、自民党内で不協和音が鳴り響き、自公連立どころでは無くなるのです。


 党内人事では萩生田光一氏が幹事長代行に就任しましたから、安倍派の閣僚入りも十分あり得ると公明党が感じたために、大きく反発しているということです。



質問者:

 逆にどうして公明党さんは安倍派と裏金問題を許せないんでしょうか? 


 国民が許せないのは分かりますけど、公明党さんから見たら近い仲間なのに許容できないんでしょうか?



筆者:

 これは構造上の問題もあるのですが、「自公一体」と評価されていることから、

「裏金問題が公明党の議席も失わせた!」と言う認識が強いのだと思います。


 特に公明党にお金の問題が浮上しなかったので「被害者意識」が強いのだと思います。


 そのために裏金議員たちは公明党の議席回復まで退場して欲しいというのが本音なのだと思います。



◇公明党は「消極的不支持」をすることで「高市政権阻止」をチラつかせている



質問者:

 公明党さんは衆参で議席を減らしているのに、やけに強く出ているなと言う印象があるんですけど……。



筆者:

 現状の衆議院の主要政党の状況をご覧になって欲しいんですけど、


 自民196 公明24 立憲148 維新35 国民27 (過半数233)


 こうなっており、自公で220に対して立憲・維新・国民の野党3党が連合すると(以下、3党連合と表記)210となっており、更に他の政党の協力も無ければ超えることができません。


 しかし、公明党が離脱し「支持しない」だけで、3党連合が自民党を上回り、自民党総裁である高市氏の総理大臣就任は一気に怪しくなっていくのです。


(最終的に最多得票者が首相になるために過半数に拘らずその他の少数野党は説得しなくていい)


 

質問者:

 だから高市さんが「自公連立が前提」とおっしゃっているわけですか……。



筆者:

 また「公明党の価値」と言うのは単に連立の際の議席数だけにとどまりません。


 議席数よりも当落上にいる議員が公明党の組織票を失うと落選しかねないからです。


 公明党は極端な上位下達の組織であるために「上の決定は絶対」です。


 ですから上が「自民に入れろ」と言えば安定的な得票が見込まれていると同時に、「自民に入れるな」と言えばほとんど誰も入れなくなるのです。


 これは「安倍1強」と言われていた時代ですら公明党と連立解消できなかった大きな理由でもあります。



質問者:

 自民党の議席数にも貢献しているのであれば無碍にできないということですか……。



筆者:

 ただし、「公明党と連立しているから自民党を支持しない(選挙に行かない)」と言う人も多数いるんですね。


 また、公明党の組織構成員の高齢化もあるために組織の所属人数がそのままマイナスになるとも思えないです。


 しかし、地方自治体単位での「地方自公連立」もあります。


 これを党総裁の意向のみでアッサリと連立が解消されるかと言うと難しいようにも思います。

 だからこその「脅し」が強力に効くのだと思います。


 政治空白をこれ以上長引かせるわけにもいきませんから臨時国会は近々開かないといけないですしね。



質問者:

 そうなると、安倍派を取るのか公明党の組織票を取るのか「究極の二択」に高市さんは迫られているということですか……。



筆者:

 ただ、公明党が連立離脱したとして、野党連合に乗っかるかと言うとそれは極めて低い確率だと思います。


 地方の連立が大事なのは公明党も同じでしょうし、「高市氏以外が自民党総裁になったらまた連立するよ」ということで「静観」「消極的不支持」と言う形をとると僕は思います。



◇野党連合の可能性



質問者:

 自公の関係が冷えたと仮定して、その際の「野党連合」の可能性についてはどれぐらいの可能性があるんでしょうか?

 

 新聞記事などを見ていると可能性がありそうな感じがするのですが……。



筆者:

 まず自民党の連立政党は野党3つの内のどこか1党で十分な訳です。


 国民民主か維新であれば現状と同じように「プラスアルファ―1党説得すれば法案成立」の状況になります(立憲は高市氏と遠すぎてあり得ない)。


 対して3党連合は立憲・国民・維新が政策をすり合わせる時間を考えると厳しいです。


 そうなると自民党中心の政権の可能性の方が高く、仮に3党連合の政権が成立しても一瞬で瓦解し、連合政権を担った人たちは次の選挙で大敗するでしょう。

 そのリスクも考えると確率は10%無いと思います。


 リアル世界はゲームと違って数字を掛け合わせただけじゃうまくいきませんからね。



質問者:

 あくまでも「可能性」の世界だということですか……。



筆者:

 ただ「可能性がある」と言うだけでも十分に公明党としては「脅し」として使えます。


 今のマスコミが「玉木総理の可能性」とか3党連合に関する報道はある種の「公明党への援護射撃」と言えると思います。

 公明党はマスコミにも組織からタレントを送り込んでいることにより影響力があり、多方面から圧力をかけているのでしょう。



◇自民中心の場合の連立の枠組み



質問者:

 自民党中心の政権の可能性が高いことは分かったんですけど、具体的な枠組みはどうなるんでしょうか?



筆者:

 公明、維新、国民、のどこが入ってもどこが入らなくてもおかしくは無いと思います。


 維新の会は小泉氏と近かったために、逆を言えば高市氏とは遠かったとも言えます。


 国民民主と高市氏が近い考えですがガソリン(軽油を含む)減税と年収の壁の178万への引き上げと、去年の合意の履行が絶対条件だとしています。

 これらの「履行の確約」と言うのは財務省との兼ね合いもあり首相の一人の匙加減では決まらないために厳しいと思います。

 また、国民民主の支持母体である連合は連立入りに難色を示していることもポイントとして大きいでしょう。


 そうなると結局は「なぁなぁ」で自公連立に落ち着くと思います。


 ただ、主要支持基盤の安倍派を黙らせることが出来るのか? は疑問ですけどね。今度交代する税調会長など党内の残る主要ポストに就任させることだけで何とかしたいのかもしれません。



質問者:

 結局変わらない可能性があるだなんてちょっとガッカリですね……。



筆者:

 高市氏が自民党総裁になってからの世論調査では、高市政権(仮)の支持率は66%、政党支持率は5%ほど回復しています。そして代わりに参政党と日本保守党が下がっています。


 しかし、公明党に日和って、外国人問題に関して対策が不十分であれば世論調査で戻ってきた支持は一瞬にして参政党や日本保守党に行き、そして完全に定着してしまうことでしょう。



質問者:

 なるほど、自公政権が続いても水面下での地殻変動は止められないということですか。



筆者:

 自民党としての最善手は意外にも「自民単独政権」かなと思います。


 維新の会の藤田共同代表が『ハードルが高く雲をつかむような話』とあることから、

 それぞれの政党の党首に投票する形での自民単独政権は十分あり得ると思います。


 公明党はプラスでもあるがマイナスでもあると思いますので「自民党単独での評価」というのはある意味やりやすく、各党とは政策協議でやっていく形になるでしょう。


 自民党にとっては組織票よりも、保守票が他に逃げてしまっていることの方が痛いと思いますけどね。



質問者:

 私たち国民にとっては自民党単独政権はどうなんでしょうか?



筆者:

 国民にとっては自民党単独政権では「大企業従属」「グローバル移民政策中心」であることには変わりないともいます。


 しかし、自民党単独過半数を取れない限りは、多党制の様相になりで政策ごとによって色々な党が議論してまとめることから、多様な意見が反映され、民主主義としては健全と言えます。



質問者:

 筆者さんは一つの選挙では大きく変わらない理論をいつもおっしゃっていますけど、そういう感じなんですかね?



筆者:

 戦後から80年で戦後体制、バブル崩壊から30年で経済状況、この2つの根本は変わらなかったわけですから、それを打開するためには一筋縄ではいかないと思います。


 だからと言って立ち止まるわけにもいかないので僅かでも良いから前進することが日本の将来のためになると思いますね。


 ということでこのように政治や経済について個人的な意見を述べていきますのでどうぞご覧ください。

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― 新着の感想 ―
 結局コップの中の争いで、結果的に何も変わらないということになりそうなのが本当に遣る瀬無く感じます。  そりゃ若い連中が(同世代でも多いが)選挙に行かなくなるわけだ。  自公も地獄だが野党も地獄、「ま…
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