最初の街は不吉な匂い1
嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき
と
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
の声が沸いて出てくる。そう不吉な虫が、殺しても殺しても出てくる様に。
それが耐えられなかった。愛してた者から嫌われてしまえばこの世界はいらないと
言ってしまえるのに。
ザザザッザザッノイズが頭に走る。
苦しい苦しい楽を求めて死にきれない哀れな少女。
「気をつけなさい、彼女に魅入られると、暗闇に引きずり込まれるわよ」
「えーなんか可哀想」
「同情するのをやめなさい、自業自得よ。そんな暇があるのなら自分を守りなさい!いいわね?」
「はーい」
と幼い少女は渋々返事をして母親らしき人から去って行く。
「・・・・・・なんか不吉な話ですね」
「お前さんよそ者かね?」
80歳ぐらいのおじいさんが、話しかけてきた。
「ええ・・・まあ」
「そうか・・・じゃあ気をつけなさい。"零下"という少女は能力者じゃ、ここだけの話、少し可哀想な子であってな、人間関係でよく泣いていたんじゃ。ワシは実の娘のように可愛がっておったんじゃが、ある時、新たな神を名乗る男が彼女を勇気づけ間違った方向へ導いたんじゃ。本当に普通になれなかった彼女の帰りを今でも待っておる。もう20年も帰ってきていない。死ぬまでにはまた会いたいのう」
涙じみて語るおじいさんから、とてもその方への愛の念を感じる。
「ご忠告感謝します。ハッ!とういか、神がここに来たのか!それはうざい展開ですね!」
「何処へ行くんじゃ?そっちは祠じゃよ?よそ者には関係無い所じゃ・・・・よ?」
恐怖がいり混じった老人には用はない。
、ニッと笑って
「この私が解放してあげようと思いまして。この街に這い寄る呪縛からね」
おじいさんは私から何かを感じたのかすぐに
止める、だが
勿論私の方が若いし現役の戦闘員だ。
勝てるはずがない。
「邪魔です。私は神殺しとして生きる者。命拾いしましたね老人、私は人を殺すという個性は持ち合わせてはいないので。」
されだけ残して祠へと向かう。
「なん・・・じゃ・・・あの冷たさは。彼女と似たような気配を」
唾を飲み、まだ立てないワシは、ただただ、この先の運命に身を任せるしかなかった。
誰も手入れしていないと思わせるぐらいボーボーの草木。
邪魔でしょうがないので、仕方なく自分の剣で、剣を振りかざし
草を刈っていく。
これが人助けだと、感じるものがある。
あくまで少しだけ、ありんこ程度に。
「さて・・・待っていましたこの祠。あの神が残していったという異物を此処でかち割りましょうかね」
祠の中へと入り、邪な魔力を感じ取るとすぐに、お札が貼ってある岩を剣で切る。
スパッと切れるぐらいには力がある、私、イケメンです。
まあ筋力魔法ぐらいは使いましたがそこは、大人として見過ごしてください。
切った岩の中からどす黒い闇が溢れ出てくる。
すぐに距離を取り、様子を見る。
闇が徐々に一人の人間を作る、そう女性だ。
「誰かはしりませんが・・・・私の邪魔をするなら、殺します。貴方は人では無いように見えるのでためらいなく、殺します。」
長い髪の女性はニッと笑った。私はそれを、強気に殺すという意思を表しているように感じとり。
「面白い」
とだけこぼし、私は好戦的に笑った。
――――――――
初めて見る広い青空、
そして、綺麗な黄緑の草原。
「自由だーー!」
うおー!
子共のようにはしゃぐ、成人男性。
この勢いで草原をかけていく。
看板もチラッと読んでない、どっちに行こうか悩んだり、落ちてた木の枝を使って、転けた方を進んだりして、今を楽しんだ。
不思議な鏡がキラリと輝き、魔力反応と共に光の道が西の方向に向く。
「お!!なんだこの反応。行けというのか?そっちの方に・・・・。ああ行ってやる!あー最初に着いたら何をしようかなー。美味しいものが食べたいな。いや武器も欲しい・・・・」
イメージで盛り上がっているが彼だが、所持金は0である。
続く。