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第五十五話 恋、デレデレ、甘々でラブラブな青春

その日の夜。


明日は学校。ゴールデンウイークの間の登校日だ。


俺はこの休みの二日間、二人の女の子とキスをした。


一人は幼馴染。もう一人はいとこ。


夢のような、心のとろける甘い時間だった。


しかし、二人との関係をどうするのかについて、俺は悩んでいる。


どちらも俺にとっては大切な人。


でも今の俺は、紗緒里ちゃんと恋人として付き合おうとしていて、寿々子ちゃんとは仲の良い幼馴染、そして友達でいようと思っている。


ただ寿々子ちゃんの想いは猛烈だ。


さっきもルインが送られてきたが、


「好き、好き、好き。好き、好き」


と好きという言葉がどんどん増えている。


俺はそこまで寿々子ちゃんに慕われるほどの男なんだろうか、とどうしても思ってしまう。


彼女は、高校二年生になってから、ますます男の子の間での人気が上がってきている。


もし学校内で好みの人がいなくても、その内、俺より素敵な男性が現れるのでは、と思ったりもする。


ただ、ここまで美少女になってくると、他の男性に取られたくないなあ、という気持ちも湧いてくることもある。複雑な気分だ。


そして、紗緒里ちゃん。


まだ婚約、そして結婚というところまでに、俺の意識は到達していない。


そこまで行くということは、一生、紗緒里ちゃんを幸せにしていかなければならないということだ。

俺にそれができるのだろうか。


いや、できると言わなければいけないだろう。言えなければ、婚約も結婚もすることはできない。


俺は紗緒里ちゃんが好きだ。もういとことしてではなく、一人の女の子として、恋をしている。


そして、相思相愛になった。


これからは、彼女を幸せにすることを人生の目標としなければならない。


しかし、俺はまだそこまでの決意ができていない。


今は彼女との関係を進めていくことを中心にしていくしかないと思っている。


寿々子ちゃん、そして紗緒里ちゃん。


二人はライバル心をお互いに燃やし始めている。


仲良くしてほしいなあ、と思うけど、難しいことなのかもしれない。


そこは、俺がもっとしっかりしていかなくてはいけないと思う。


俺はジュースを飲んだ後、寝る為の仕度をし始めた。




翌日。


紗緒里ちゃんはいつものように家に俺を迎えにきた。


「おにいちゃん、朝のあいさつ」


と言って唇を近づけてくるので、俺は紗緒里ちゃんの唇に、唇を重ねる。


幸せな時間。


「おにいちゃん、これからは、手をずっとつないで学校へいきましょう」


甘えた声でそう言われると、断ることなんてもうできない。


それどころか、進んで手をつなぎたいと思う。


そして、学校まで手をつないで行ったのだが、もう朝から心が高揚して、コントロールが難しくなってくる。


「それじゃ、また放課後。一緒に帰りましょう」


そう言って、紗緒里ちゃんは微笑む。


「うん。じゃあ、また」


俺達は手を振りながらそれぞれの教室に向かう。


学校へ一緒に来るだけでも、楽しい。


紗緒里ちゃんが恋人になってよかったと心の底から思う。


教室に行くと、寿々子ちゃんが話しかけてくる。


寿々子ちゃんには、付き合うことを断ったので、心が沈んでいるんじゃないかと思って心配をしていたんだけど、そういうところは特にない。


仲の良い幼馴染・友達というところで、今は納得しているようだ。


これからも仲の良い幼馴染、そして友達でいたいと思う。


ただ、いつものようにおしゃべりを楽しんでいたんだけど、時々、


「夢海ちゃん。好き」


という言葉をはさむことが前より多くなった。


彼女からすると、まだまだこれからなのだろう。


寿々子ちゃんの、俺と恋人どうしになり、婚約、結婚したいという気持ちは、ますます強くなっていく気がしている。




放課後になった。今日は部活がない。


紗緒里ちゃんが待っていると思うので、教室を出ようとすると、


「夢海ちゃん、一緒に帰りましょう」


と言って、寿々子ちゃんが微笑んでくる。


「いや、俺、紗緒里ちゃんと一緒に帰らなきゃいけないから。ごめん」


と俺は言ったのだが、


「とにかく一緒に帰りましょう」


と寿々子ちゃんは言ってくる。


俺は仕方なく寿々子ちゃんと一緒に教室を出る。


いや、仕方なくというわけではない。


俺も寿々子ちゃんのことは好きだし、こういうシチュエーションは好きだ。


でもこのままだと、紗緒里ちゃんと寿々子ちゃんが……。


そして……。


「おにいちゃん、なんで隣に夏森さんがいるんですか?」


紗緒里ちゃんは、少し怒った表情。


「わたしたち、クラスメイトですもの。それくらいいいじゃないですか」


寿々子ちゃんが微笑みながら言う。


「わたしはおにいちゃんの恋人なんです。恋人どうしは一緒に帰るんです。夏森さんは恋人じゃないでしょう?」


「まだ恋人どうしじゃないけど、いずれ恋人どうしになります。夢海ちゃんはわたしのものですし、わたしは夢海ちゃんのものです」


「それはわたしとおにいちゃんの間のことです」


紗緒里ちゃんと寿々子ちゃんの間に流れる冷たい空気。


このままにしておくわけにはいかない。


俺は、


「二人とも。俺を思ってくれる気持ちはよくわかる。今日は三人で帰ろう」


と言った。


これで二人の心が静まる方向に行ってくれれば、と思う。


しばらくの間、二人の間の冷たい時間は続いていたが、やがて、


「おにいちゃんがそう言うなら」


「夢海ちゃんがそう言うなら」


と二人は言い、三人で帰ることになった。


しかし、ホッとしたのもつかの間。


校門を通って外に出た途端、二人はそれぞれ俺の手を握る。


「紗緒里さん、わたしだけだけが夢海ちゃんの手を握るんです」


「いや、おにいちゃんの手を握るのはわたしです」


二人の柔らかい手。


普通だったらうれしいことなんだけど……。




そして、寿々子ちゃんの家と俺の家の分岐点。


「紗緒里さん、今はあなたの方がわたしより少しリードしていますけど、この強い想いで、いつか夢海ちゃんと相思相愛になり、婚約して、結婚します」


寿々子ちゃんは力強く言う。


「もうわたしとおにいちゃんは恋人どうしです。このまま婚約して結婚するのはわたしです」


紗緒里ちゃんも力強く言う。


また冷たい時間が流れるかと思った。


しかし……。


「紗緒里さん、お互い、ライバルとして努力していきましょう」


「そうですね。お互い、おにいちゃんの理想の人になれるように努力していきましょう:


二人はそう言って微笑んだ。


この二人、どこか通じ合うところもあるようだ。


「今日はこれでお別れだね」


ちょっと寂しそうな表情になる寿々子ちゃん。


しかし、すぐに笑顔になる。


「夢海ちゃんと恋人になったら、毎日わたしの家に来てもらってご馳走をする。その為に、もっともっと夢海ちゃんのことを好きになる」


寿々子ちゃんは、俺の手から手を離すと、


「じゃあ、また明日。バイバイ」


と微笑みながら手を振る。


「また明日。バイバイ」


俺達も微笑みながら手を振った。




家に帰ると、俺達はソファに座った。


これから食材を買いに行き、晩ご飯を作らなければならない。


それまでのくつろぎの時間。


俺はコーヒーとお菓子を用意した。


「おにいちゃん、夏森さん、これからますます手強いライバルになってきますね。そして、冬土先輩も手強いライバルになってくると思います。おにいちゃんのこと好きな人は増えてくる。わたしがおにいちゃんの恋人でいいんだろうかと思うこともあります」


「紗緒里ちゃん……」


「こんな素敵な人ですもの。好きにならないわけはない。でもわたし、毎日毎日どんどんおにいちゃんのことが好きになっています。この気持ち、おにいちゃんに届いてほしいです」


「気持ちは充分届いているよ」


俺は優しく紗緒里ちゃんに言った。


紗緒里ちゃんの気持ちは、充分届いている。後は俺がその気持ちに応えていく必要がある。


俺の想いは、まだ婚約、そして結婚というところまで到達していない。


しかし、紗緒里ちゃんを幸せにしたい、という俺の気持ちは、どんどん強くなってきている。


「うれしい。おにいちゃん、好き。大好きです」


「俺も好きだ。紗緒里ちゃん」


抱きしめ合う俺と紗緒里ちゃん。


そして、唇と唇を重ね合わせる。


この幸せでラブラブな時間がこれからも続いてほしい……。


俺は強く強く思った。


今回が最終回になります。


読んでいただきまして、ありがとうございました。




「面白い」


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