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第五十一話 熱くなっていく紗緒里ちゃんへの想い

俺達は電車に乗り、映画館のもよりの駅に行く。


その駅から映画館までは五分ほど歩く。


そして、映画館に入り、今日観る映画の席に着いた。  


ほぼ満席。さすが、人気の高い映画だ。


「楽しみですね。。おにいちゃん」


微笑む紗緒里ちゃん。


もともと俺は、一人で映画を観ることがほとんどだった。


二人以上で観たのは、幼い頃までさかのぼる。しかも家族一緒で。女の子と二人で観たことは一度もない。紗緒里ちゃんとも初めて一緒に観る。


今までは、一人で観ていた方が映画を楽しめる気がしていたので、特に誰かと一緒み来たいと思うことはなかったのだけど……。


それが今日は、女の子と一緒。


それも、好きな子と一緒に観ることができる。


好きな子と一緒……。


そう思うだけでも心が熱くなってくる。


「おにいちゃん、わたし、こうして映画を観るのが夢でした。しかも、観たいと思っていた映画。好きです。おにいちゃん」


紗緒里ちゃんは甘えた声で言ってくる。


な、なんてかわいいんだ。キスしたい。


俺の心はますます高揚してきた。


しかし、ここは我慢しなければいけない。


俺は自分に一生懸命いい聞かせる。


今日の映画は、異世界を舞台にしたアニメ映画。部内でも評判は高く、俺も観たいと思っていた映画だ。


戦闘シーンもあるが、恋愛を主軸にしたストーリー。


最初は、ただの幼馴染どうしだったのが、一緒に行動をしているうちに、お互いに恋心を抱くようになる。


でもなかなか素直になれない。「好き」という言葉を言うことができない二人。


そして、男性主人公を慕う女性たちも現れ、ヒロインは複雑な気持ち。


時には仲違いをして、お互いの心が離れそうになったこともあった。


しかし、主人公が、ヒロインの楯となって傷ついた時に、二人がいかにお互いのことを大切に想っていたかを知ることになる。


作画も美術も音楽もいい。ヒロインがかわいい。男性主人公もかっこいい。


俺は感動して、涙を流し始めていると、紗緒里ちゃんが俺の手を握る。


彼女も涙を流している。


そして、俺に寄りかかってきた。


「おにいちゃん、好き」


紗緒里ちゃんの熱い想いが俺の中になだれ込んでくる。


俺の心は一挙に沸騰した。


紗緒里ちゃん、俺も好きだ!


そう言いたい気持ちが強くなる。


しかし、言うのはまだ先だと決めている。ここはとにかく我慢、我慢。


そして、映画はクライマックス。


傷つきながらも敵を倒し、戻ってきた主人公を、涙を浮かべたヒロインが出迎える。


そして、近づいてくる唇と唇。


「おにいちゃん……」


紗緒里ちゃんの手にますます力がこもってくる。


「好き、好き。わたしはおにいちゃんのもの。すべてをおにいちゃんに捧げたいです」


涙声になりながらも、気持ちを伝えてくる紗緒里ちゃん。


俺は心のコントロールに苦しむ。


今すぐ、紗緒里ちゃんの唇に唇を触れたい。この二人みたいに、唇を重ね合わせたい。


彼女だって、それを望んでいるはず。


まず好きと言って想いを伝えてから、キスしたい!


そう思ったのだが、一方で、耐えるんだ! 耐えなければ! という思いが湧いてくる。


今日の彼女は、俺の想像以上にかわいい。


もちろん、今日だけではなくて、幼い頃からかわいいと思っていたが、再会してからの彼女は、会うたびにかわいらしさ、そして、魅力が増しているような気がする。


しかし、それだけ魅力が増しているからこそ、俺がその彼女の恋人になっていいものかどうか、という思いが、この時になっても湧いてくる。


なぜこんな気持ちになるのだろう。


もっと、もっと、彼女を幸せに出来るのは、俺しかいないと強く思わなければならない。


他の人と結びついた方が幸せになれるのでは、という気持ち。


その気持ちを乗り越えて、告白をしていかなければならないのに……。


「愛しています。おにいちゃん。好きです」


うっとりした表情の紗緒里ちゃん。


ああ、甘くて、素敵な言葉。


これだけ彼女は俺に、好きだと言ってくれる。


そうだ。何を思っているのだ俺は。


もっと純粋に彼女のことを好きになればいいだけだ。それが、彼女への熱い想いを高めていくことになっていく。そしてその想いが、彼女を幸せにしていくことになる。


この映画の主人公のように、熱い気持ちを持っていきたい。


とにかく今は、楽しいデートをしていくことが大切だ。


もともと俺は今日一日、彼女と過ごし、その想いを熱くしっかりとしたものにしてから告白をしようと思っていた。


付き合うからには、紗緒里ちゃんのことを大切な存在だと思わなければならない。


今の時点で、そこまでの想いになっているのかどうか、というところだ。


その点、もう告白してもいい頃だと思う。


俺は紗緒里ちゃんに充分心が傾いた。今までのような中途半端な気持ちではなくなってきていて、紗緒里ちゃんを恋人にしたいという気持ちはどんどん強くなってきている。


デートの中で、もっともっと、その想いを高めていく。


彼女の思い出に残るような素敵なデートにしていこう。


そして、紗緒里ちゃんを恋人にして、幸せにするんだということを、俺はこのデートの中で決意して、紗緒里ちゃんに告白をする。


俺は彼女の魅力に、心を沸騰させながらも、そう心を決めるのだった。


「面白い」


「続きが気になる。続きを読みたい」


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