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騙されヒルるん  作者: 鷹零
第1章 乳幼児期
7/8

俺の父と名前

 転生して1ヶ月。

 あれからもう1ヶ月だよ。

 早いな。

 まあ、寝て起きて母乳飲んでおしっこしてまた寝るしかやってないしな。

 やることないのよ。

 神様がくれた《心を読む能力》の検証しようにも使い方分からねぇし。

 あいつ「能力あげるね。」とか言っておいて使い方教えやがらなかった。

 普通教えとくだろ。

 聞かなかった俺も俺だが。


「ヒルちゃん。召し上がれ。」


 来た。

 地獄の始まりの合図。

 1ヶ月毎日やってるとさすがに慣れてくると思っていたのだが、そんなことはなかった。

 今日もいつも通り辛い。

 しかし、今日の母さんの顔は浮かない表情をしていた。

 いつもと違う。

 何かあったのだろうか。


「今日はね、お父さんの昔からの友人がくるらしいの。ヒルちゃんも会うと思うからおとなしくしててね。」


「ばぶ!」


 それは生後1ヶ月の赤ん坊に言うことなのだろうか。

 俺だからいいものの、普通の赤ん坊はおとなしくしてろと言われておとなしくなんてしてないぞ。

 それになんでそんなに浮かない顔してるの?

 もしかして母さんとその友人の人との間に昔なにかあったとか?

 スキャンダルの匂い!

 わくわくしてきたぞ。

 早く友人さん来ないかなー?


「アリー。今日は失礼のないように頼むぞ。」


「大丈夫。わかってるから。あなたも無理しないでね。」


 え、なに?

 失礼のないように?

 無理しないでね?

 友人じゃないのか?

 そういえばいつもTシャツと短パンしか着てない父さんが今日は小綺麗なシャツと長ズボン履いてる。

 その友人さん偉い人なのかな?


「そろそろだな。迎えに出てくる。」


「いってらっしゃい。」


「ばぶ!」


 そう言うと父さんは家から出て行った。

 母さんはそんな父さんを心配そうな目で見送っていた。

 母さんに抱っこされてるせいで母さんの鼓動が早くなっているのが伝わってくる。

 あと、心なしか俺を抱く力がいつもより強い。

 ちょっと痛いかも。

 なんか俺まで緊張してきた。



 5分くらい経っただろうか。

 玄関にいた俺らの前で扉がゆっくりと開かれた。

 まず初めに顔を見せたのは、気まずそうな顔をした父さん。

 そして次に顔を見せたのは、身分がいいことが一目でわかるほど装飾の施された服に身を包んだメガネイケメン。

 そしてその後ろには鎧を着て剣を身につけた騎士のような男2人。

 まず、口を開いたのはメガネイケメンだった。


「ほぅ、ここがタニシの家か。お前にしては綺麗にしてるんだな。」


「いえ、恐れ入ります。こちらが家内のアリーと、息子のヒルです。」


「アリーです。主人のタニシがお世話になっております。」


「初めまして。私はメスト。お前も昔みたいに敬語なんて使わないで話していいんだぞタニシ。公の場じゃないんだから。」


 ……………やばい。

 今思考回路がショートしてた。

 色々ツッコミどころありすぎだろおい!

 まて、落ち着け俺。

 1つずつ片付けよう。

 まず、早くつっこまないとやばいのが1つ。

 タニシってなんだおい!

 俺の父親の名前か!?

 確かに俺は自分の父親の名前知らなかったけども。

 だって母さん「あなた」って呼ぶし。

 俺に話しかける時は「お父さん」って言うから。

 いつか聞くときがくるだろうと思ってそんな重要なことだと思わなかった。

 でもタニシって!

 タニシって!!

 なにそれ!

 父さんがかわいそうだ!

 やめたげて!

 あ、そういや俺ヒルだった。

 うん、なんで俺がヒルなのかわかった気がする。

 でもタニシよりヒルの方がマシだよね。だよね?

 そーゆうことにしといて。

 俺がかわいそうだから。


 ふぅ。

 よし、今は一旦父親がタニシだったことは置いておこう。

 まだ突っ込むところはある。

 どんどん行こう。

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