表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
素庵日記  作者: 春野一人
98/179

4月28日(土) 晴 東京ゲートブリッジを歩いた。

 今日は本当によい天気になった。どこか歩くのに良いところはないかと考えたら、このほど開通した東京ゲートブリッジを思いついた。たしか若洲キャンプ場の横に駐車場があったはずだと車で出かけた。素庵と山の神ふたりであるから、途中、大森の大田市場の市場食堂(およそ30店、市場内を主として事務ビルにも4店舗ある)でランチを楽しむことにする。大田卸売市場は一般の人が車で入場できる。入り口に警備員さんがいても、食事をしにきましたといえば心良く入場証を渡してくれる。土曜日は、通常開市しているから、食堂街も開いている(午後1時頃まではやっている)。行くときは一応、市場のスケジュールを市場のホームページで調べておいた方が無難である。駐車場は実に広大、問題はない。素庵、以前は城南島の会社に勤めていて大田市場にたまに昼食を食べに行っていたから妙に詳しいのである。

  

 さて、いつもはアジフライランチ700円(これが絶品!)なんてのを食べているのだが、今日は山の神を噴火させてはならないので「ゆたか寿司」をおごることにする。大田区であっても、旧江戸であるから、こちらの寿司のポリシーは昆布じめ、たれつけを特徴とする「江戸前」である。メニューは、松にぎり1570円・松ちらし1680円・竹にぎり2100円竹ちらし2200円梅にぎり2620円梅ちらし2200円である。(安い方が松であるのは大将の思いやりだと思う。正に江戸っ子のセンス)その他に赤身本マグロ鉄火丼1260円・本マグロトロ鉄火丼3670円・看板メニューの「ゆたか握」3670円である。二人は松にぎり・竹にぎりをたのんだが、ここでは「ゆたか握り」を紹介する。ひらめ昆布じめ1・中トロ1・ボタン海老1・イクラ軍艦1・トリ貝1・ホッキ貝1・アジ1・サヨリ1・アナゴ1・太刀魚1・大トロ1・卵焼き(握りではない)1、以上にあら汁がつく。松・竹・寿司はさすがの市場食、新鮮で満足の味で納得の値段!車だからお酒を飲めないのがまことに残念なり。しめて3770円だった。山の神の苦手な握りをわざわざ聞いていただく優しい対応は非常に好感が持てた。板前さんも嫌みのない江戸っ子ぶりで良い良い!


 さて、大田市場正門より、左方向に3キロほど直進すれば、いよいよ東京ゲートブリッジを渡る。車は葛西方面に北上しているから左手には海を前にした都心の高層ビル群が百本も建ち並び、あたかもニューヨークマンハッタンの眺めのようである。右手にはコンテナー船とヨットを浮かべた広々とした東京湾と房総半島とアクアラインの海ほたるが見えた。


 若洲キャンプ場は、橋を渡り終えてすぐの所にある。(こちらからキャンプ場に入るためには一度左折してUターンしてもどり、今来た道の左側の側道に入らねばならない)

 若洲キャンプ場の駐車場は、橋が出来る前よりも大幅に拡張されて、素庵達がついたのは午後1時半ごろであったが、まだまだ駐車スペースは残っていた。(駐車料金1日500円)

 若洲キャンプ場は遊具が充実しており、キャンプ場はもちろんレンタサイクルのあるサイクリングコース6キロと長大な釣り堤もあり、子供と遊ぶには最適な場所と思われた。


 駐車場に車を置いて、二人は橋の歩道を歩き海風を楽しんだ事は言うまでもなく、山の神の素庵への離婚宣告はもう少し先に遠のく事になった。メデタシメデタシ。


 濡れ落ち葉がぺたりつかずに先歩く  素庵


 


 


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ