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素庵日記  作者: 春野一人
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2月4日(土) 晴 あたたかい 築地に遊ぶ

 今日は風もなく、あたたかな日である。築地市場に行くことにした。PCで調べてみると、今日は市場開催日である。新橋で東海道線を降りて、銀座を歩いて、右に曲がって、晴海通りに入りしばらく行くと築地市場である。ここまでおよそ2キロほど、銀座であるから豪華で非常に良い散歩道である。市場内1キロ、帰りに2キロで、メタボな素庵夫婦には手頃な運動である。築地で素人の我々が歩く場所は「場外市場」と呼ばれているが、場外市場のずっと奧の500㍍も先の方には魚を中心とした「本市ほんいち」があるのである。素庵、もとはスーパーの店主、魚の仕入れは、大田市場であったが、たまには、築地の「本市」を利用したことがあるのである。

 今日は、晴海通りに面した縦500メートル横500㍍ほどの網の目状の場外市場を歩いてみた。まず、一番賑わっている築地一番人気のラーメン「井上」(路上にテーブル、ビール箱などを出して、そこが客席である!)に心惹かれながら行きすぎて、次の縦の通りに左折して入った。ここまでは、「まぐろのヅケ丼、モツ煮丼、コーヒーショップ、そばや、薩摩揚げ屋などが立ち並び、主として立ち食いコーナーである。左に曲がると、魚や野菜や珍味や明太子などを扱う店になる。ここで、我々は美味しいサキイカを発見、150グラムパック入りを2個500円というので買う。サキイカは柔らかく、あっさりした味付けの、するめの味を大事にした良い品である。縦道を歩き尽くすあたりから左に折れて横道に入る。

 ここは、寿司屋の多い道である。近頃はテレビ宣伝までして有名な「寿司ざんまい」をはじめ、多くの寿司店が軒を並べている。寿司店のあいまに、乾物屋、海苔屋、お茶屋、肉屋がある。この道では、削り節

屋で300グラム980円のカツオ削りを求める。貧乏な素庵家であるが、味噌汁、煮物のだしには削り節、昆布を用いる一点豪華主義である。素庵は蕎麦が好きで、カツオ削り以外のサバ削りなどにも目がいくが、目下、長男に小遣いをせびられるあわれな状態・・来月には長男に初給料が入るであろうから、これも解消ヤレヤレ!・・・なので、ここはガマンであった。夜のテレビでは、「アド街」が、横浜馬車道を特集していた。かって馬車道入り口には、アメリカンなダイナー「珈琲屋」があった。その頃はマクドナルド進出以前、非常にうまいハンバーガーとオレンジジュースと珈琲を扱っていた。店長はヨットマン。その頃(40年前)の馬車道は今ほど綺麗ではないが、青年の夢をかき立てるものがあったのである。来週は馬車道に行こうかな。

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