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素庵日記  作者: 春野一人
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1月15日(日) 曇り

 素庵はノンアルコールビールに関心がある。素庵は幸いなことに、タバコは吸わないから、血中のコレステロールが高めであるぐらいで、一切の薬を飲まずにすんでいる。とはいえコレステロールは減らしたいとは思っている。しかし酒ばかりはなかなかやめがたい。それで週に二日ほどは、ノンアルコール

ビールの世話になり休肝日にしている。ところでノンアルコールビール業界は戦いが凄まじいようだ。この分野で出遅れのアサヒビールは2月21日に新商品「ドライゼロ」を投入するが、情報によれば麦汁を使わず、人工香料でビールの味を再現するという、相変わらずの出遅れから脱せない路線を踏襲するようであるから、恐らくこの分野ではラストランナーになることは間違いない。キリンビールは」1月中旬から「キリンフリー」(麦汁100%)を新製法に切り替える。サッポロビールも2月15日に「プレミアムアルコールフリーを刷新し、高級ホップを配合し、甘みを抑えた味にする。サントリーは昨年末に「オールフリー」の原料を見直した。サントリーの「オールフリー」は、素庵の実感でも、以前は甘くてどうかなという味であったが、暮れに飲んだときには「オヤ」と思う、すっきりとした味わいになっていた。(販売価格は350ミリリットル缶140円、酒税がかからないでこの価格はビール業界に美味しい!)

 酒をやめられない素庵が言うのは少し変だが、そろそろ人類は酒という悪習をやめるべき時代がきたという事だろうか。その意味では、ビールのノンアルコール化は、人類の新しい飲料文化の発祥と言えよう。

 お茶は、鎌倉時代の初め、寿福寺の寺主、栄西えいさいが日本茶を弘めた元祖と言われているが

我々の時代が、食事からアルコールを閉め出すという文化を作り得るならば人間は神に一歩近づいたことだろう。(殺人事件の増大は、この考えに逆らっているが・・・)

 

 今日、息子夫婦は子供三人を連れてジブリ美術館に行く予定だったが、息子の嫁さんが肺炎になってしまい、息子夫婦に代わり急に素庵夫婦が孫三人(小学生二人幼児一人)を連れて行くことになった。

 素庵、本来は漫画大好き人間で、ある貸本屋の漫画本をあまりいっぱい読んだので、その貸本屋には、読むべき本がなくなってしまった事がある。読む漫画がなくなったので、活字を読み出したというのが実情なのだ。したがって、素庵は何故か「アルプスの少女ハイジ」もテレビ放送の時、大好きで欠かさず見た三十才近かった。この物語に描かれる、空気感が好きだったのだという思い出がある。この時は「宮崎駿みやざきはやおの名を知らず、見ていたのだから、素庵はそれを誇っても良いと思っている。「風の谷のナウシカ」も、「となりのトトロ」も、すべて映画館で見た。

 素庵は、小学生の時、月刊少年誌「少年」」(漫画雑誌ではない。文章もあった!今はこの栄光の歴史を持つ少年誌の名を知る人はすくないであろう。執筆中であった手塚治虫の「鉄腕アトム」横山光輝の「鉄人28号」を同時代的に読んだ、エヘンエヘンの歴史を持っている。


 したがってジブリ美術館は楽しかった!この一言につきる。素庵の腐った魚の様な目も、この時ばかりは少年のようにキラキラ輝いていたに違いない。


  

         棺桶に足を入れても少年誌   素庵  

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