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素庵日記  作者: 春野一人
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12月6日(火) 曇りのち冷雨

 高木彬光(あきみつ)作「邪馬台国の秘密」を読み切った。邪馬台国の位置について、かの古田武彦さんの論証を検証しながら、納得できる「学説」ともいえる、適正な位置を、独自な思索で打ち出していた。この作品はさすがに、歴史ミステリーの金字塔「成吉思汗の秘密」の作者の次作、期待にそぐわない、知られざる名作であると思った。内容については種明かしになってしまうので、書かず、読んでもらうしかない。この結論については、もとより勉強不足の素庵にとっては、新知識であり、今まで最良のものであると思っていた「邪馬台国古田説」を越えるものであった。

 しかし、歴史論文としては大変良いものであったが、論説に熱中するあまり、小説という面で考えると、登場人物の存在感がなくなって、対話集みたいなものになっているのは、「ベッドディテクティブ小説」としては後退していると思う。このことは、氏の第三作「古代天皇の秘密」を分析しながら、いずれ考えてみようと思っている。

 今、「小説家になろう」サイトで書いている、素庵(春野一人)の作品「太安万侶の秘密」は、この教訓をふまえて、人物も生き生きとしたものにするために、ない頭をしぼらねばなるまい。

 かっては「探偵小説」と言った、推理小説と歴史ミステリーは非常に似ているところがある。一方は探偵や警部が出てきて、犯人を証拠によって推理し、ついに真犯人を突き止める知的な面白さ、一方は歴史の謎を、史書や物証で突き詰めてゆく、面白さ・・・素庵は従来、ミステリー小説は読まない人であるが、これではいけない、人類最初の探偵小説と言われるポーの「モルグ街の殺人」を読んでみようと思っている。


 今日の朝食は食パン六枚切りの一枚に、ケチャップを塗り、溶けるチーズをのせてオーブントースターで焼いたピザ風トーストに珈琲。昼は、ナチュラルローソンの店内調理品「フィレオフィッシュ」280円也に九州ミカン100%オレンジ。(少々、チーズ・揚げ物が多すぎるか?)夜はすき焼き・キャベツ漬け物・御飯一杯・350缶ビール一缶である。老い先長く小説創作を楽しむ為には、油、ビールをもっと減らすべきだ。タバコは吸わないから、いまの敵は、油、酒、鬼妻が差し出す甘い菓子だ。

 

 仕事で明治通りを、南下してくると、池袋の手前、大正大学のキャンパスの銀杏並木が黄色に燃えている。おお季節よ!である。休憩の折、詩人「田村隆一」のエッセイ「僕の東京」に、目を通す。

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