2011年10月18日(火) 映画「ツレがうつになりまして」を観る
10月18日(火)日曜日、例によって「ちい散歩」をする予定だったが、なんと30度近い、真夏日。なまくら素庵は、さっさと戦線を撤退し、シネコンに逃げ込んだ。シネコンで目についた「ツレがうつになりまして」を見ることにした。この作品は細川貂々《ほそかわてんてん》の原作で、これは鬱病になった夫、望月昭さんとの闘病記をイラスト付で描いて2006年にベストセラーとなった幻冬舎刊「ツレがうつになりまして」の映画化だという。監督は人情劇に定評がある佐々部清。暗い話なのかと思ったが、タイトルのおかしさを裏切らず、暖かい映画に仕上がっていた。この映画には忘れられられない良い言葉がたくさん転がっていて春野一人のペンネームで作品を書いている素庵に切り込んでくる言葉があった。売れない漫画家である、ツレの妻は、職場の親しい上司にこう言われる「あんたは、あんたが書いてる作品が本当に面白いと思って書いているかね?そのよう漫画が人を引きつけると思うかね?」そこでツレの妻は書くべき作品のヒントを得るのである。素庵も突然春野になって、そうだそうだとこのシーンにうなずいてしまったのである。結論、この映画は過酷な企業社会の荒野に咲く、癒しの美しい花である。