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素庵日記  作者: 春野一人
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11月20日(日) 晴

 昨晩、九時過ぎに寝てしまったので、早朝三時に目覚めてしまった。例によって日記、「太安万侶」筆。

昨晩の「アド街ック」草加編に早速刺激されて、草加に行ってみることにした。草加は先日の日光街道(国道4号)の千住をさらに北上した街である。淺草から出ている東武伊勢崎線の草加駅で東口から降りる。降りて左側の交番の近くに、おせんべいを焼いているおせんさんの像がある。おせんさんの像の前を東に少し行くと綺麗な歴史散策道が完成した草加駅前一番通りが北に向かっている。十分ほど行くと、歴史民俗資料館がある。ここには江戸時代の草加宿を再現したジオラマや農家の数々の道具や映画館の映写機やSPレコード(かの、78回転のぶ厚い初期のレコード盤である)の蓄音機などが懐かしい。とりわけゼンマイ式の蓄音機は素庵を狂喜させた。ここの「博物館」は、さわって体感する展示主義なようで、多くの陳列物がさわれるようになっている。蓄音機には「アカトンボ」のレコード盤が置いてあり、ゼンマイの巻ハンドルを40回巻いて、レコードに鉄針を乗せて再生するまでをやらせてもらえるのである。おお、懐かしい美音がスピーカーから流れて来るではないか!し、しかも鉄針交換までさせてもらえた。(針は三回の再生で一回取り替えなくてはならないそうだ)うそでなく、電蓄がほしくなってしまった素庵である。素庵の好きな、かの有名詩人中原中也はシューベルトやモーツアルトをこのような装置で楽しんだに違いないからである。山荘などで、この再生装置で音楽を聴きながら、創作に打ち込めたらどんなに良いだろ!さて、この道「歴史散策路」をすすむと、やがて旧日光街道に出る。この通りには「草加せんべい」の老舗がたくさんある。意地汚い素庵ならびに鬼妻は、我が家の財政をかえりみず、あの店、この店で「草加せんべい」買いまくった。一枚ずつ(百円)かじってみると、さすがに良い醤油(各店はそれぞれ違う醤油醸造元と契約しているとか)・良い生地・天日干し・炭火焼が実に良い味を作り出している。さて、この道筋には、観光客のために、お茶をだしてくれる無料休憩所もある。さらにその先には、江戸時代の日光街道を忍ばせる、松並木が1キロにも渡って続く。それに今日は赤く紅葉した周辺の桜の樹がキレイだった。春にはこの周辺の桜は景観であるそうな。松並木の最後のあたりに、東武伊勢崎線の松原団地駅があって、3キロぐらいの手頃な歩行で済むのも良かった。※コースの最後近くに草加市文化会館があって、ここでも各店の草加せんべいと、もう一つの名物である見事な革工芸品が売られていた。(今日は千円で入場できるハープ演奏会も開かれていたが、時間の都合もあり、残念ながらパスした。)


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