グルメ番組栄えてボロな家庭料理 魯山人さんに学ぶ家庭グルメ
北大路魯山人は陶器作家ではない。明治に生まれ、昭和三十年代まで生きていた。生家は貧乏だった。母の不倫妊娠で父が割腹自殺した。母は家を出て魯山人は残された。
身寄りが亡くなった魯山人は親戚をたらい回しされた。魯山人は、その親戚で幼くして女中同様に炊事にこき使われたという。その後木版師の養子に貰われたが画家になりたいというと怒りを買い、結局丁稚に出されることとなった。
魯山人は画家の夢がありながら、とどのつまり幼少・青春期を通じて家事と無縁ではいられなかったのだ。・・・これが、魯山人の料理に対する腕を鍛えた。そうした境遇で書家を目指して東京に出て、運の良いことに入賞した。これが魯山人の未来を決めたのだ。
さて、素庵は先日魯山人のグルメエッセイを読んだ。この中で印象深かった事を列記してみよう。
①家庭での味を言うなら、鰹節のけづり立てを使うべきである。削り節はすぐ湯から上げるべきである。
➁魚料理の出汁は昆布にすべきである。良い昆布を湯にくぐらせるといったようにすべきである。
③ご飯は日本料理の要である、炊飯は料理長自らがすべきである。
④野菜・魚は新鮮を旨とする。
⑤見た目だけに走ってはならない。料亭や高級レストランはこうした風潮がある。
⑥日本料理のうまさの過半は、材料の良さであり、西洋料理は、材料の悪さを隠すためのソースの工夫である。
と、いうような事なので、素庵も魯山人ほどにはいかないが、基本を守ることにした。
①にんべんの削り節一本を買った。
②削りカンナを使って削り節を削る。けずりたてを使う。
③羅臼昆布は買えないけど、日高昆布を買った。
④塩は天然塩を使っている。
⑤珈琲は粉豆は買わない。
⑥たまには珈琲はネルドリップ。
⑦水はなるべく天然水
腕なくも 材料頼りで 名コック 素庵