九州王朝存在説の旗手、古田武彦さんが亡くなった!
長らく、日本古代史のリーダーであった古田武彦さんが亡くなった!2015年10月15日。京都の病院にて。89才だった。
私、春野一人は、どんなに氏の著作から学ばせて貰っただろうか。氏の著作は並べれば百冊は越える。その半分も読めはしなかったが、それらの著作をたよりに、日本古代史に船出して読んだ、古事記、日本書紀の豊穣の海!
氏の推論にはいささか独断があるものの、すぐれた推論で日本古代史学の愚鈍を爆破して、将来に夢をつなげた功績は、たとえるものがないほど価値があるものだった。
これほどの論をもってしても、日本古代は依然として暗闇に閉ざされている。生き残った私達は、この暗闇に光をかざさねばならない。万世一系を、ずたずたにせねば、また第二次世界大戦の悪夢が繰り返されるかもしれない!
いつか、大陸横断核ミサイルを手にした日本軍人が世界征服を「神王」のなのもとに行わないとは限らない。日本歴史は「日本書紀」が描くような「何万年も昔から一つの神聖な家系によって支配されてきた」ものではないのだ。北海道にも東北にも関東にも近畿にも山陰・山陽にも四国にも九州にも沖縄にも諸島にも縄文時代から続く諸王がいて、それら王国のせめぎ合いが国を作ってきたのだ。それらが統一し始めてできたのが、出雲王国であり、九州倭国であり、近畿大和国なのだ。
こうした、歴史認識を打ち壊したものは、大和王朝の史書である「日本書紀」であったというしかない。
焚書によって真実の歴史を闇に葬り、できあがった奈良朝の夢を、日本は未だ引きずっている。そろそろこの夢から覚めねば、私達は「戦争まみれの子供達」になってしまう危険性がある。
古田武彦さん、本当にありがとうございました!さようなら!