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素庵日記  作者: 春野一人
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川崎市役所前 下町の格安美味 老舗コシバ食堂、再オープン!

 小学校三年生ぐらいだったと思う。川崎市役所に近い平和通り商店街には、港座と国際劇場という二つの映画館が並んでいた。まだテレビもない時代だから映画館は、びっしり立ち見という繁盛をしていた。我が家、食料品店美好屋の隣の飲み屋新井屋(ママが坂本九のお母さんの友達で九の母が遊びに来ていた!もちろん坂本九はまだ子供の時代)のせがれはセイちゃんとヒデちゃんふたり。

 素庵は中学生のガキ大将ヒデちゃんに連れられて、港座に「鞍馬天狗」を、よく見に行った。今考えると港座は駅前商店街からはずれており、三本立てで料金はやすかったから、子供でも見に行けたのだろうと思う。

 映画「鞍馬天狗」は、やがてテレビが登場して人気が出た、スーパーマン・プロレス・ディズニーアニメを越えるような人気映画で嵐寛十郎、子役の美空ひばりは大人気スターであった。

 

 さて、映画が終わると、百メートルぐらい離れた、「コシバ食堂」で、ラーメン・カツ丼など食べた。外食などしない昔の事だから、これは最高に楽しみだった。インスタントラーメンもない時代だから、ラーメンは贅沢品だったのだ。

 昨年、この店の隣の包装材販売店「玉屋」(素庵がスーパー経営時は包装紙などを買っていた。玉屋になる前は、元はコシバとそっくりな食堂だったが廃業した。店名は思い出せない)主人が、寝たばこで火を出して、隣の「コシバ食堂」を巻き込んで。二店全焼した。そうして、しばらくは、空き地となっていたが、五月八日、新築再開店した。

 素庵は喜んだ。あの味が帰ってくると!


 昨日、わが残念な妻と、昼食を食べに行った。席数は以前より減らして15席ぐらいなのでのびのびとしている。

 素庵はカツ丼にお新香に沢の鶴一合、妻はスパゲティ・ナポリタンを食す。カツ丼はカリと揚げて、やや甘辛に仕上げてあり、絶妙な味に仕上がっていて、満足であった。

お会計、カツ丼680円、酒一合瓶380円、お新香150円。スパゲテ500円 しめて1710円の安さ! わが庶民の街の老舗に万歳!


 荷風さん、あなたのグルメ、川崎で  素庵


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