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素庵日記  作者: 春野一人
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188万冊所蔵の都立中央図書館に行った。

素庵、本日は休日。調べ物のため、広尾の有栖川公園内にある都立中央図書館に行った。都立図書館のフラグシップ(旗鑑)だった、都立日比谷図書館が千代田区に移管されたので、蔵書を受け継いで、新たな都立中央図書館が建設されたという。

 素庵二十代に新宿区内藤町に住んでいた。ここは新宿御苑沿いの小さな住宅地だが、江戸以来の内藤新宿の地名を残している。ここより、新宿駅前・花のゴールデン街は二キロに満たず、新宿で酒飲んで歩いて帰れる狭き安き小ぎれいな良きアパートであったが、その割には遊ばなかった!ちょっと残念!映画の仕事をしていたのだから、飲み屋に集まる映画人と酒友達になって、手伝いなどをしていれば、あるいは今は映画監督かな?、 そのころ休日には、安いランチが食べられて蔵書豊富な日比谷図書館はお気に入りだった。

 さて素庵の調べ物は、四月二十二日に書いた、「日本大文典」の訳本を見るためである。この書は、古書店で二万円ほどもするようで、購入は、とても無理。わが市の図書館には蔵書なし、それではと、都立中央図書館のホームページを開けば、蔵書あることが判明した。

 桜が終わって、新緑とツツジが彩る、広い有栖川公園を、メトロ広尾駅の方から進めば、公園の奥が都立中央図書館だ。

 十時の開館に滑り込んで、相談係の方に「日本大文典」を検索して貰うと、蔵書ありとの事。書庫から取り出して貰い、10センチほどの厚さのページを開くと、先日の文章が現れた!そのほかに次の様な文章もあった。


 訳者の例言 


本書はポルトガル生まれの日本耶蘇会バテレン、ジョアン・ロドリゲス(1561~1634)の著した日本文典、「日本の文法」の三部全部を邦訳したものである。その原本はオックスフォード大学の図書庫とグランフォード家に伝存する二部のみが知られている。この翻訳にはオックスフォード所蔵本の写真が使われている。


 それらをコピーして貰って(貴重本なので、両開き十円のセルフコピーは許されず、職員の手になる両開き二十五円が許される)凱旋将軍の気持ちで駅に向かった。

 公園の門際にある、輸入食品スーパーの「ナショナル麻布」に、立ち寄った。トルコ産キュウリのピクルス瓶詰、ドイツ製サラダドレッシング・ハーブ味、スペイン産天日塩、いずれも大きめな容器いりが、しめて800円ほどの劇安!ケチナ素庵は、ますます上機嫌となったのである!


 犬連れたセレブ気分にわれもなり  素庵



 

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