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素庵日記  作者: 春野一人
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素庵は単細胞

日曜日にキャリーバッグを買ってしまった!美しい銀色で三万円也の美品である。四月は、確定申告の所得税が引き落とされる月だから、衝動買いは危ない。けれど四月は国民年金が入る月でもあるので気を許した。九月にはグアムへ行く予約をしているので、そのためのキャリーバッグなのだ。


 さて、キンドルで出版した「やさしい 一茶・父の終焉日記」がまだ一冊も売れない。三百円ほどの金額は高いのであろうか。キンドル出版では、三ドルを越えなければ70パーセントのマージンは得られない。なので三百円越えの値段設定なのだ。アマゾン中古一円本は配達料が257円でしめて258円で手に入る。それに比べては高い。

 けれど、小林一茶の「父の終焉日記」はアマゾンの現代語訳つき中古文庫本で2000円もしている、しかも出版は40年も前で、現代語訳も難解である。待てば海路の日和ありかも?まあ、紫式部日記は順調に売れているのだから気を揉むことはないのだろうね。


 閑話休題。素庵は単細胞である。受験勉強でラジオを聞きながら勉強というのをやったことがない。

ラジオをかけるとラジオに気が行ってしまって、参考書が読めない。参考書を読むと、ラジオが聞こえなくなってしまう。新聞を読んでいると妻の声が聞こえなくなってしまう。聖徳太子は八人の人が同時に語りかけてきても、その一つ一つを理解した賢い人だと言われているが、それが賢さの証明ならば、素庵は愚鈍・「ぶきっちょ」としか言いようがない。

 若い頃は自分のことを変だと思っていた。映画の助手みたいな仕事もしていた。タクシーを止めろと言われたが、何か考え事をしていて、タクシーを捕まえ損なった。タクシーが見えなかったのだ!

 しかし、長じて、この特徴も捨てたものではないと思うようになった。高名な哲学者ソクラテスは考え事に熱中して、まる一日、道に立ち尽くして、いぶかしがられたという。ソクラテスにくらべるべくもないが、集中力は自分の宝物かも知れない。


 単細胞 集中すれば 高性能   素庵


 

 



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