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素庵日記  作者: 春野一人
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10月30日(日)

 東方見聞録を図書館から借り、隅々まで目を通すが、「ジンギスカンが逃れて樹のほこらに隠れていると敵将が助けた」というエピソードを、見つける事はできなかった。それで、この件に関しては、しばし判断中止。もう少し東方見聞録を読んでみようと思う。

 さて、土日にかけて素庵は那須方面にモミジ狩り挙行。土曜は、比較的那須に近い大内宿おおうちじゅく目指して車で進むが山中を通る道は三月の震災のために、至る所道が崩れており、いまだ通行不能という状態である。このため、大迂回で進み、大内宿に着いたのは昼になってしまった。(けれども細い迂回の山道は紅葉が見事であった)

 大内宿は江戸時代、会津若松と日光を繋ぐ会津西街道の宿場として設けられ、発展した町だ。会津藩・新発田藩・村上藩・米沢藩の参勤交代や米の運送に多く用いられたと言うことだ。明治に至って、参勤交代もなされなくなり、寂れたが、寂れたことで、昔のままの宿場町が新築もされず昭和まで、相当残されていた。昭和56年(1981年)、木曽の妻籠宿、奈良井宿に続いて、全国第三番目に重要伝統的建造物群保存地区として設定されたのだ。

現在は、街道の両側におよそ70軒の藁葺きなどの商店が軒を連ねていて、往復700㍍の往還を楽しめる。街道はアスファルト舗装されておらず、道の両側には清らかな二尺(60㌢)ほどの清らかな用水が流れている。そこでラムネやビールやトマトやリンゴが冷やされていた。素庵一行(素庵、愚妻、愚息)は街道の外れの小山から、美しい町並みを眺めた後、名物、一本ネギを箸にして頂くおいしいネギそばと、そばがき、あんこもち、地酒などに満足。宿場の周りの山々は紅葉し、休耕田のススキは陽を受けて白く波をうっておったぞ。愚息は素庵から略奪したキャノンキッス一眼デジカメで風景を撮りまくっておった。素庵は地酒「特別純米酒大内宿」四合瓶二本・計三千円也を土産とす。福島県内のここは震災で観光客がまばらと聞いていたが、この日は大勢の人で賑わっていて、元気で良かった良かった。宿泊は那須のホテル・ラフォーレで、健保組合の補助があって、一泊二食八千円と格安、設備豪華、食事良し、湯は硫黄泉(震災以後泉質が濃くなったという!)良しで満足。ただし翌日の予定、今年四月より公開されたご用邸の一部、「平成の森」行きは駐車場が七十台のため、待つことになり、帰路を急ぐ、我々は、予定を変更、那須茶臼岳見物に切り替えたのであった。



 

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