10月27日(木)
「日本書紀私記」「釈日本紀」の注釈本・現代語訳は存在しないというのが、目下の素庵の結論である。厚かましいことに吉川弘文館に電話して聞いた話でもある。したがって、目の前には漢文の壁がそそり立っている。(汗)。魏志、後漢書なども文庫本になっているのは、倭国に関連した記事を取り出した、いわゆる倭人伝と読んでいるダイジェスト版のみに限られている。言うまでもないことだが、古代の日本をめぐる状況は、倭人伝だけでは決して理解はできない。
すでに、出版社の未来は陰り始めているが、ここであえて言わして貰えば、従来の出版界がひどく安易な土俵で勝負してきたということである。(ネット上にも、これらの現代語訳は存在しないように思える。どなたか取り組む人はいないだろうか)
こうした状況が、現在の歴史トンデモ本の跋扈を許していると言えよう。・・・さて、こうぶつぶつ言っている間にも、図書館から「東方見聞録」二冊用意できたと、メールが入った。土日は、那須にモミジ狩りに(風雅なことばだねえ)出かけるから熟読はむりだろうが、楽しみである。「時の娘」「下町ロケット」は、ただ今読書中。素庵は熱烈ながらいい加減なSF好きであるから、いずれ「リングワールド」「宇宙のランデブー」「夏の扉」などなどについてご託を並べるつもり。