親父とケンカ
ハァハァ…ハァハァ…ハァハァ…
今、家で親父と言い争いをしている。ちょっと僕の言い間違えが原因だった。
「なんだとーー」
と、言いながらテーブルをバンバン叩く親父。バダンと大きな音がした。親父がテーブルを掴みひっくり返しているのである。
手元に有る物を手に取っては、僕を目掛けて投げつけるのである。ペンやハサミやテレビのリモコンやコショウや一味唐辛子の入った瓶や親父が座っていた椅子が…。
僕は、身の危険を感じた。台所へ行って包丁を持って来て睨み遭う。
「どんな思いして今までお前を育てるんとと思っているんだーー、刺せるものなら刺してみろよ」
と、親父はさらに怒鳴る。僕は、刺せなかった。
「育てて!って頼んで無いですけど」
と、口答えをする。
「もういっぺん言ってみろ!」
そして、親父は僕に近寄って来て、バチンと頬を平手打ちをする。僕のメガネが吹っ飛ぶ、それを親父が拾い返さないのである。
僕は、灯油の入ったポリ缶とライターを持って来て親父を睨みつけて、
「メガネを返さないと、家に放火してやる」
と、言うのである。
親父は、僕を睨みつけてはメガネを返すのである。
そして僕の胸ぐらを掴み、
「この貧乏神!この家から出ていけ!」
僕は、…………。
「わかった、こんなゴミ以下の家なんか出て行ってやる」
早速、財布や免許証やスマホを持ってジムニーに乗って、家を出て行った。