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ポピー

作者: 葉陽


ふたりは溺れる。

取り繕った幸せがとても甘くて、

このままずっと一緒にいられるんじゃないかと


こうしていられる時間は限られてるはずだ


あなたは簡単に未来なんて口にして、私はそのたびひっそり悲しんでいるの。


いつかあなたは遠くへ行ってしまう。私の、手の届かないところへ


私たち、きっと「本当の」恋や愛を知らない

烈しく燃えさかるような感情を。

たぶん寂しいことだけど、少し安心もする


言葉や体や笑顔で慰め合う

ふたりで明るくいられる時間を過ごして、麻薬みたい


どこまでも真実ではない関係

それでも、いますこし傍にいて

私の涙を拭ってほしい


幸福で痺れさせて

苦しいこと全部感じないように

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