表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/87

第49話 挑戦だっっ!!

サーラ、カレン頑張ってます(笑)

 神事妖精霊部の女子3人組、主にクローディアとサーラに圧されるようにして、部員5人は真実の鏡の前までやってきた。

 シュタイニーは来たくなさそうであったが、サーラの迫力に負けた感じである。

 今回クローディアも助けは出さなかった。

 乙女のプライドの危機だったからだ。

 これは何物にも優先されるのだ。

「わたくしからから参りますわ」

 階段の踊り場に着くと、サーラがすっと前に出た。

 4人は鏡に映らないように、踊り場から2、3段下りたところに待機する。

 なんか緊張する。

 皆がサーラを見守る中、サーラはふっと雰囲気を一変させた。

 シュタイニーに(あつ)を感じさせるほどに力強かった雰囲気が消え、ほんわりとしているがどこか頼りなく儚げな雰囲気を醸し出す。

 そうだ。クラスで最初に見かけた時の、サーラの雰囲気だ。

 可愛らしい感じで、思わず守ってあげたいというような感じ。

 サーラは貴族女子として色々な引き出しを持っているようである。

 鏡に映ったサーラ。顔を少し俯けて、不安げな様子が庇護欲を誘う。

 これならば、妖精もきっと弱いものと認識して、付け込んでくるに違いない。

 クローディアは心の中で拍手を送った。

 そう確信することしばし。

 何も起こらない。サーラ何も変化なし。

「‥残念ながら、だめなようですわ」

 サーラが悔しそうにリタイアを宣言する。

 なぜだ。何がいけなかったのか。

 完璧だった筈なのに。

 クローディアは愕然とする。

「次は私だな」

 サーラと入れ違いに、カレンが鏡の前に立つ。

「要は弱々しくみせればいいという事だろう。まかせてくれ」

 なんか違う。少し違う。じゃあどのように、と言われても困る。サーラでダメだったからだ。

 4人が見つめる中、いつもしゃっきり、きりっと背筋を伸ばしているカレンが、なよんと身体をしならせ始めた。どうやら形から入ったらしい。

 それがあまりに似合わなくて、笑いがこみ上げてくる。

 いかん。友が一生懸命試行錯誤しているのを笑うとは何事か。

 皆はどうだろうとちらりとサーラを見る。

 笑ってはいなかったが、残念な子を見るような眼差し。それもわかる。

 次に男子2人。

 こちらは、顔が異様に固い。

 笑ってはいけないと頑張って、顔に思いのほか力が入っているようである。

 どうやら、平静を保つのに必死のようである。

 うむ。わかる。

 笑ったら、サーラが怖そうだ。

 それは我が身も同じである。

 カレン、もうギブアップしてもいいよ。

 いや、して。私の為に。

 その願いが通じたのか、カレンが肩を落として、こちらに歩いて来た。

「ダメなようだ。すまない」

 カレンには一つのおちゃらけもない。心底悔しがっている。

 それにまた少し、笑いがこみ上げてくる。

 くっ、耐えろ自分。

 エルネストからなんか、むせるような咳が聞こえてきた。あ、シュタイニー様からも。

 サーラに睨まれている。

「カレン様、お疲れ様でございました! 次はわたくしでございますね」

「ああ、クローディアが頼りだ」

 そのカレンの言葉に押されるように、クローディアが鏡の前に立った。

 さあ、参りますわよ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ